キャラクター紹介
ウェルヴェール・ウィン・メリオクス
エルフ王族が統治するメリオクス王国の第一王子。
王子という身でありながら騎士団の長を務め、政治の手腕にも優れる文武両道を極める人物。
エルフらしからぬ屈強さと精悍さを誇り、その容姿は眉目秀麗。騎士道を重んずる品行方正な性格もあって、国民の人気は高い。
一方で国王たる父親との関係は悪く、心の奥底には嗜虐的な黒い感情を抱えている。
キルシュ
東部の砂漠地帯よりメリオクス領へやってきたダークエルフ族の一人。
男の身体に女性器を携えた両性具有で、美少女の様な美しい容姿と、細見ながら筋肉が凝縮された鋼の肉体を併せ持つ。
一族の中では最強と言われるほどに剣の腕が立ち、仲間の為なら自己犠牲も厭わない強い信念の持ち主。しかし歪な自分の身体にコンプレックスがあり、男にも女にもなり切れない葛藤を抱えている。
ウェルヴェール・ウィン・メリオクス
エルフ王族が統治するメリオクス王国の第一王子。
王子という身でありながら騎士団の長を務め、政治の手腕にも優れる文武両道を極める人物。
エルフらしからぬ屈強さと精悍さを誇り、その容姿は眉目秀麗。騎士道を重んずる品行方正な性格もあって、国民の人気は高い。
一方で国王たる父親との関係は悪く、心の奥底には嗜虐的な黒い感情を抱えている。
キルシュ
東部の砂漠地帯よりメリオクス領へやってきたダークエルフ族の一人。
男の身体に女性器を携えた両性具有で、美少女の様な美しい容姿と、細見ながら筋肉が凝縮された鋼の肉体を併せ持つ。
一族の中では最強と言われるほどに剣の腕が立ち、仲間の為なら自己犠牲も厭わない強い信念の持ち主。しかし歪な自分の身体にコンプレックスがあり、男にも女にもなり切れない葛藤を抱えている。
序章 エルフの王子とダークエルフの捕虜
豪華絢爛な部屋の中、一本の蝋燭だけが仄かな明かりを灯していた。そこには広い空間に見合う貴族御用達の大きなベッドが置かれており、その上には二人の男が全裸で肌を重ねている。
一人は眉目秀麗な金髪碧眼のエルフ。その髪は長く緩やかなウェーブを描いており、僅かな火の光に照らさて美しい光沢を放っている。すらりと伸びた長身は逞しい筋肉を纏っており、エルフらしからぬ雄々しい活力を醸し出していた。
もう一人は傷だらけの褐色肌と銀色のぼさついた長髪が特徴的なダークエルフで、細い身体は鋼の様な筋肉で覆われていた。その容姿は美少女と見紛う程に美しく、琥珀色の瞳は宝珠の様な輝きを放っている。ともすれば女にしか見えないが、凛々しい眉が辛うじて男性である事を主張していた。
ちゅこっ ちゅこっ ちゅこっ ちゅこっ…
「あっ!…んんっ…くぅっ……!」
「キルシュ…声をあげてもいいんだぞ」
金の長髪のエルフはダークエルフのペニスを扱きながら艶やかな声で囁く。キルシュと呼ばれたダークエルフは歯を食いしばり、自らの股間から伝わる快感に堪えている。
「お前は美しいな…その声、その髪、その瞳、その唇…筋肉、乳首、傷跡、ペニス…そのどれもが美しく、全てが愛しい…」
エルフはそう言うとキルシュのペニスを強く引き下げ、桃色の亀頭の全貌を露わにさせる。
ぐりゅっ!
「ん゙いぃっ!?」
激しく剥かれたペニスから鋭い快感と痛覚が広がり、キルシュは背を反らせて苦悶の声を漏らす。
ぴゅくっ…ぴっ…ぴるっ…
強い感覚はキルシュの下半身を滾らせ、亀頭の割れ目からは透明な染液が噴き出る。エルフはその染液を指で絡めとり、キルシュのペニスへと塗り込んでいく。
にちゅ…ぬちゅ…くちゅ…
「はぁっ!…んっ!…んん~~っ…あっ…ふぁっ…!」
粘着質な音を立てながら、キルシュのペニスは自らの染液に塗れていく。それが指を潤滑させ、エルフの手淫は滑らかに激しさを増していった。
くちゅっ ぐちゅっ ぬちゅっ にちゅっ
「はぁっ!ああっ!んぁっ…あふっ…!」
「腰が震えているぞ」
ぐっりゅ!
「お゙ふぅっ♥」
「ふふっ…これ、好きだろ?」
ぐりゅっ! ぬりゅっ! ぬちゅっ! ぶりゅっ! にりゅぅっ!
「あ゙ぁっ♥あ゙ぐぁっ♥やっ!やめっ…お゙お゙っっ♥」
器用な手つきにキルシュは悶絶し、濁った嬌声を漏らし始める。先端から溢れる染液は止まる事なく、キルシュの下半身を淫らに濡らしていく。
「声が出てきたな…いきそうなのか?」
こしゅっ! ぐちゅっ! ぬちゅっ! にちゅっ! しゅっしゅっしゅっしゅっ!
「お゙♥うぉ゙っ♥あ゙っ♥やめっ♥やめろぉ゙っ♥」
「どうした?何をためらう必要がある…このままいってしまっていいんだぞ?」
「い゙やっ♥やっ♥やめろっ!やめろぉ゙ぉ゙ぉ゙っっ!!」
「お前が達する瞬間を…お前の最も美しい瞬間を、俺にみせてくれ…!」
しゅこしゅこしゅこしゅこしゅこしゅこしゅこ……!!
「くふぅぅ~~っ♥ん゙ぅぅぅぅ~~~っ♥」
「ほら、いけっ…いってしまえっ!」
「ん゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っっ♥ウェルっ…貴様ぁぁっっ!!」
キルシュは鋭い爪の生えた右手を振り上げ、エルフに向かって攻撃を加えんとした…その時である。
パチン!
「ん゙にぃ゙っっ♥♥♥♥♥」
エルフが高らかに指を鳴らすと、キルシュの下腹部に光り輝く模様が浮かび上がった。それは桃色の蛍光色に輝き、茨の様な細やかな装飾が彩られたハート型の紋様であった。
「あ゙ぁ゙っっ♥ん゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙~~っ♥♥♥」
ぷしゅっ! ぷしゃああっ!
キルシュは激しく痙攣しながら、股間から透明な液体を噴き出して身を崩す。ベッドに伏したキルシュは極寒に凍える様にぎゅっと身体を丸め、自らを抱きしめる様にしてただ身を震わせていた。
「おイタはいけないな、キルシュ」
「あ゙っ♥…お゙ぁっ♥んぐぅ……んっ♥……んふぅぅっ…♥」
エルフは穏やかな笑みを浮かべ、力尽くでキルシュの股を大きく開かせる。
「あ゙ぁ゙っ!?やっ、やだっ!やめろ!!やめろぉぉぉぉっ!!」
キルシュは悲痛な声で叫ぶも、身体に全く力が入らない。抵抗も出来ずに広げられた股間には、上向きに勃起した陰茎と、体液を滲ませた女陰が存在していた。男性であれば付いている筈の睾丸は見当たらず、初々しく閉じたままの女陰が縦に一筋。キルシュは両性具有のダークエルフであったのだ。
「あぁ、やはりお前は美しい…その肉体の全てが、世界の何よりも綺麗だ…」
パチン!
エルフは再び指を鳴らす。
「あ゙ぐぁ゙ぁ゙ぁ゙~~~っっっ♥♥♥♥♥」
ぷしゅっ! ぷしゅううっ! ぷちゅっ! ぷしゃああっ!
するとキルシュの下腹部は再び輝き始め、陰茎と女陰から透明な蜜が吹き出していく。
「その淫紋はお前が俺のものである証拠だ…お前が俺に歯向かうことは出来ない」
パチン!
「ん゙ぉ゙っっ♥お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~っっ♥♥♥」
キルシュは鞭に打たれたかの如く体を跳ねさせる。
「お前が剣を取れば、俺など軽く殺せる事だろう…」
パチン!
「あ゙がぁ゙っ♥…ん゙ぁ゙っ♥がっっっ…があ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙~~っ♥♥♥」
「だがそれは叶わない。お前は抵抗も出来ず、やがて俺の妻になる…」
パチン!
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙~~っっっ♥♥♥♥♥♥」
ぷしゃあああああああっ!!
キルシュは仰け反りながら腰を高く突き上げると、失禁かと思うほどの大量の愛液を女陰からまき散らす。その衝撃に煽られ、陰茎も大きく跳ね上がりながら透明な精液をぶちまけていく。
びゅううっ! びるっ! びゅくっ! ぴゅうっ…!
睾丸が備わっていない為、キルシュの精液はさらさらとしていて無色透明であった。キルシュにとって陰茎はただの排せつ器官であり、或いは快感を得る為の自慰装置でしかなかった。
射精と絶頂の快楽を同時に受け、キルシュの脳内はかき乱されていく。全身の毛穴から汗が拭き出し、あらゆる筋肉が小刻みに痙攣を繰り返していた。
「…お前に刻まれた淫紋は、俺でなければ解くことは出来ない」
エルフはぶるぶると震えるキルシュの腰をしっかりと手で押さえつけると、勃起したペニスの先端をキルシュの股間に密着させた。
「つまりお前はもう、俺に抗えない。俺の手から逃れる事は出来ない」
「ふうぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙~~~っ♥♥♥ん゙ふぅぅぅぅっ♥♥♥ん゙っぐっっっ…うぐぅ゙ぅ゙ぅ゙っ♥♥♥」
キルシュはなんとか正気を保とうとするも、全身を駆け巡る快感が静まる様子はない。エルフはキルシュの女陰に突き立てたペニスを、奥へ奥へと押し込んでいく。
ぐぷっ…ずぷっ…ぐぷぷっ…
「あ゙ぐぁ゙っ♥♥♥あ゙っ♥♥♥あ゙ぁ゙っ……お゙ぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥」
「キルシュ…お前は、俺のものだ…!!」
「お゙ふぉ゙ぉ゙っっ♥♥♥ウェルっ…ウェルぅ゙っっ…ウェルぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙~っっ♥♥♥」
ずぷぅぅっ!!
「ふぉ゙ぉ゙っっっ!?ん゙お゙お゙お゙お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~っっっっ♥♥♥♥♥♥♥」
女陰に深々とペニスが挿入され、キルシュは獣のように吠えながら再び絶頂を迎えた。その表情は歪みに歪んで、普段の美しさとはあまりにも程遠い。琥珀色の瞳は白目を向き、だらしなく開いた口からは、涎塗れの舌がだらりと放り出されていた。
「…キルシュ、愛している……」
エルフはそう呟くと腰を振り始める。
ぱんっ! ぱんっ! ぱんっ! ぱんぱんぱんぱんぱん………
「……お゙お゙っ!?ん゙ぉ゙っ♥♥♥お゙ほっ♥♥♥お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙…っっっ♥♥♥♥♥」
キルシュは腰を打ち付けられる度、濁り切った汚らわしい嬌声をあげた。そんなキルシュをしっかりと抱きしめながら、エルフはペニスを打ち込み続けていく。
エルフの名は、ウェルヴェール・ウィン・メリオクス。エルフの王族が治める国家、メリオクス王国の第一王子である。
一章 キルシュの敗北
メリオクス王国の土地にダークエルフの一族が流れ着いてからしばらくの事。メリオクス王国のエルフと流浪のダークエルフは、王都から東に流れるメオラル川の所有権を巡り争いを続けていた。
メオラル川はメリオクス王国の水源として非常に重要な河川である。飲み水の確保は勿論、農業や麦の脱穀の為、物資の運搬の為、漁で魚を得る為などなど…メリオクス王国の暮らしは、メオラル川によって支えられていると言っても過言ではなかった。
一方ダークエルフは鍛冶業の為にメオラル川を欲した。優れた冶金術を持つダークエルフは、武器をはじめとする金属製品を作るためにメオラルの水を利用した。無断で土地に立ち入ったばかりか、メオラル川すら勝手に利用し始めるダークエルフに対し、メリオクス王国の貴族たちは大いに怒った。やがて両者は剣を交える事となり、血で血を洗う不毛な戦いが引き起こされたのである。
元よりエルフはダークエルフを嫌う傾向にある。ダークエルフという種族は、力を求めたエルフが闇の魔力を取り入れた事で変化した、いわば後天的な種族である。エルフにしてみればダークエルフは高貴なるエルフの血を汚した者として、軽蔑の対象であった。
ダークエルフもまた、エルフ達を軟弱者として蔑視していた。強力な力を得た事に対する矜持もあるのか、エルフに対して「戦いを忌避する臆病者」と見なすダークエルフも少なくなかった。
いずれにしても、ダークエルフの一族がメリオクス領内に入った時点で、両者の対峙は避けられぬものであった。戦いの理由はどうであれ、エルフとダークエルフは水と油の関係にあった。
ウェルヴェール王子こと通称ウェルは、メリオクスの騎士団長としてエルフの軍勢を率いていた。
それに対し、ダークエルフの中核となっていたのがキルシュである。キルシュはダークエルフ最強の剣士と謳われ、十倍以上の兵力を誇るメリオクス軍相手に連勝を重ねていた。そんなキルシュに対抗できるのは、メリオクス軍に於いて騎士団長ウェルの他に居らず、二人は自然と好敵手として直接刃を交える事が増えていった。
だが多勢に無勢、物資の困窮などの理由もあり、キルシュはとうとうウェル率いる騎士団を相手に膝を付いた。数年に渡るメリオクス軍との戦いの中での、ただ一度の敗北である。
キルシュはメリオクス軍に捕らえられ、ウェル自身の手によってその身を改められた。武具の類は全て没収され、睡眠魔法により気を失ったまま、一糸纏わぬ姿になるまで念入りに検査された。その際、ウェルはキルシュの身体の秘密を知った。
「ダークエルフである以上、何かしら特殊な身体であろうとは思っていたが…まさか両性だったとはな…驚きだよ、キルシュ」
「…ふんっ…」
ウェルはキルシュを見下しながら、落ち着いた声で言う。
キルシュが目を覚ました時にはウェルの私室で捕えられおり、全裸のまま魔法具によって両腕を拘束されていた。屈辱的な扱いと高圧的な物言いに、キルシュは全霊の殺意を込めてウェルを睨みつける。
闇の魔力とは、種としての有り方を歪めるほどに強力なものである。それを取り入れた事で生まれたダークエルフ族は、それぞれ個人差はあれど肉体に歪な特徴が現れていた。
キルシュの肉体は筋肉、骨格共に男性そのものであったが、睾丸が無い代わりに女性器が備わっていた。両性具有、いわゆる半陰陽である。彼は生まれながらの先天的ダークエルフであったが、種の例にもれず両性という歪さを持って生まれたのである。
「すまないが…お前が寝ている間に細工をさせてもらった」
ウェルはそう告げると、パチン!と高らかに指を鳴らした。
「ぐぁぁぁぁっっ!?」
するとキルシュは下腹部から込み上げる強烈な感覚に絶叫し、身を捩らせた。キルシュはふと自らの下腹部を見ると、そこには桃色に発光したハート型の紋様が刻まれていた。
「俺の魔力に共鳴する淫紋だ。一度俺が指を鳴らせば、お前の膣や子宮に対して表皮から性的快感を刻み続ける」
「あ゙がぁっ!!かはっ…んはぁぁぁっ!!」
「我が国では禁術に指定されている魔術だが…俺の立場なら、私的に引っ張り出す事くらい訳はない」
「がっ…んぐぁぁ…っ!!」
「苦しそうだな…半端に女の器をもってしまったが故に、哀れだな」
「ぐぅぅぅっっ…く…そ……!!」
ウェルの視線はただ冷たく、怒りに燃えるキルシュの瞳とは対照的であった。
「お前は強い。お前は俺が知る中で、最も強い男だ…俺ではとても敵わない」
「ふぅぅぅ…っ!んぐっ…ぐぅぅぅっ…!」
「だからこうして、お前の女の部分を利用させてもらった」
「がぁっ…このっ…下衆めぇ……っ!!」
「…それとお前の仲間だがな。捕らえた者は男女子供問わず、牢へ放り込んである。今のところ部下には丁重に扱うように伝えてある…今のところは、な」
ウェルはキルシュの顎を指先でぐい、と持ち上げ、悪魔的な微笑を浮かべて続ける。
「散り散りとなった残りのダークエルフも捕らえさせる…捕虜の扱いがどうなるかは、お前の心がけ次第だ」
「くぅぅっ……!!」
キルシュはありったけの怒りを込め、琥珀色の瞳でウェルを睨みつける。ウェルは炎の様に揺らめくキルシュの瞳をしばらく見つめた後、目を細めて呟いた。
「…お前は、美しいな」
「何…!?」
「………やはり俺は、お前を愛している」
「はぁっ…!?」
予想外の言葉にキルシュが驚いたのも束の間、ウェルはその隙をついてキルシュの唇に深い口付けを交わした。
ぷちゅっ
「んんんっっ!?」
ずちゅっ…ぬりゅっ れろっ…ぷちゅっ…ちゅぷっ…
ウェルは躊躇する様子もなく、キルシュの口内に舌をねじ込む。口蓋や歯の裏、キルシュの舌を器用に舐りながら、情熱的に唇を啄んでいく。
「んぶっ!!んんっ!!んっ…ぐぅぅーーーっ!!」
キルシュは口を塞がれたまま嗚咽を漏らす。反射的に舌を噛み切ってやろうと考えたが、先程のウェルの言葉が頭をよぎる。
『捕虜の扱いがどうなるかは、お前の心がけ次第だ』
抵抗をすれば陰紋による凌辱が待っているどころか、ダークエルフの同胞達の身が危うい。耐えがたい屈辱だが、仲間の命には代えられなかった。
(くそっ!お前がこんな下衆な男だったとは…見損なったぞ、ウェル…!!)
キルシュは心の中でウェルを軽蔑する。キルシュはウェルに対して悪い印象は抱いていなかった。キルシュとまともに剣を交える事が出来たのはウェル只一人であり、剣術で劣る事を自覚するウェルは様々な戦術や奇策をもって対抗した。キルシュは多種多様な才を持つウェルのことを少なからず尊敬していたし、好敵手が現れた事は剣士として好ましく思っていた。
それ故ウェルに対する失望は大きかった。敗北を喫したことには恨みも後悔も無い。すべては己の力が及ばなかっただけの事だ。しかしこうして尊厳を踏みにじられると話は変わってくる。ウェルほどの騎士ならば人道に背くことはすまいと、キルシュは敵ながらウェルの事を信頼していたのだ。期待を裏切られ、また自らの考えも甘かったことに、キルシュは怒りを抱いていた。
そしてなによりウェルの「愛している」という言葉が心底気に入らなかった。キルシュは一人の男として、一人の戦士として、本気でウェルと殺し合いをしてきた。強大な敵を相手に戦いぬいてきた戦士としての誇りもある。それだというのにウェルは女に囁くような声色で「愛している」と宣ったのである。自らの身体にコンプレックスを抱いているキルシュにとって、女の様に扱われるのは我慢がならなかった。
(くそっ…くそっ…くそぉっ…!!)
憤怒と悔恨の情を滾らせ、キルシュは涙を浮かべて堪える。ウェルは無遠慮に舌を蠢かし、嫌悪感で硬直し切ったキルシュの口内を丹念に刺激し続ける。
ちゅぷっ! れろれろ…ぷちゅっ! ちゅぷっ…つぷっ…
「んっ!んふっ!んぐぅぅっ…んんっ!!」
慣れない感触にキルシュは悶えるも、抗い方も逃れ方もわからない。ウェルの為すがままに、淫らな音を奏でながら舌や唇が蹂躙されていく。
ちゅうっ じゅるっ ぷちゅっ ちゅるっ
ウェルのキルシュに対する接吻はしつこかった。内頬、口蓋、歯肉に歯の裏側…未経験の感触がキルシュの神経を刺激していく。そうして何度も何度も繰り返し舌を舐られる内に、キルシュの内側に感じた事のない熱さが伴ってくる。心臓の鼓動は徐々に早くなっていき、顔面はゆっくりと熱っぽくなっていく。その熱さに絆されるまま、キルシュの緊張はじっくりと溶かされていった。
ぷちゅぁ……
ウェルがようやく唇を離した頃、キルシュの身体はだらりと力を失っていた。
「…いい顔になったな、キルシュ」
「はぁぁ…んぁ…はふっ…んふぅぅ…うぅっ…」
執拗な接吻から解放されたキルシュは、ふやけた表情で舌を出したまま放心していた。その身体はウェルの支えがなければ倒れるほどに脱力しており、紅潮した頬と暖かい吐息がキルシュの興奮を物語っていた。
「…これからお前は、俺の部屋の中で過ごすことになる」
「あぅっ!…んんっ♥」
項垂れるキルシュの長耳に、ウェルは暖かい吐息を交えながら甘く囁く。
「食事も、排便も、そして調教も…ここで過ごす事になる」
べろぉっ
「ひっ♥」
長耳を舐められたキルシュは悲鳴を上げ、びくんっ、とペニスを勃起させていた。
「覚悟しろ…お前はもう、俺に逆らえない…」
こうしてキルシュは、調教を受ける日々を送る事になった。ウェルはキルシュの気の緩みを一切逃さない男であった。隙あらば容赦なくキルシュに快楽を叩き付け、気丈に振舞おうとする精神を揺さぶっていく。未知の快感の連続にキルシュの心身は幾度も溶かされ、ある時はペニスを激しく愛撫されて無理矢理射精へと追い込まれる事もあった。
くちゅくちゅくちゅくちゅくちゅ……
「さあ、いってみせろ。遠慮する事は無い…盛大にひり出すといい」
「あ゙がぁぁぁぁっ!!やだっ!いやだっ!!くあぁああぁぁああぁぁ……あひぃ゙ぁ゙っっっ♥♥♥」
ぷちゅうっ!! ぷぴゅっ! ぴうっ! びゅるっ! びゅく…びゅっ…
「ふふ、派手に飛ばしたな…相変わらずお前の精液は透明でさらさらとしている。最も、これが精液と呼べるものなのかどうかは、疑わしい所だがな」
「はぁ~~っ♥はぁぁ~~~っ♥んっく…かはっ……くそぉ゙ぉ゙ぉ゙……っ!!」
ウェルは手の平にべっとりと付着した精液をキルシュに見せつける。無色透明で美しい光沢を放つそれは、種の含まれていない精液である。ウェルはわざわざそれを見せつける事で、「キルシュは男として半端者である」という現実を突き付けていた。
またある時には、ウェルはペニスをキルシュに突き付け、口淫を強要した。
「ん゙むっ!ん゙っぐ…お゙むっ!お゙むぉ゙ぉ゙っ!!」
ぐぼっ! くぽっ! じゅぽっ! ぐぶっ!
「しっかりと口をすぼめて…舌も小刻みに這わせてみろ」
「ん゙ぐぅ゙ぅ゙ぅ゙~っっ!!ん゛っ……れろっ…れろれろれろれろ…ぷちゅっ…ぶじゅるっ…」
キルシュは言われるがまま、必死に口と舌を動かし始める。憎きウェルのペニスをしゃぶるなど死に等しい屈辱だったが、仲間の命を天秤に掛けられては従う他なかった。
「ふっ…上手いじゃないか。キルシュはフェラチオの才能があるな」
ウェルはキルシュの頭を優しく撫でると、一気に口からペニスを引きずり出した。
ずりゅんっ!!
「~~っっ!!ぷはぁ゙っ!!えほっ!けほっ!…ぅ゙ぇ…げほっ!ごほっ…!!」
「どうだ?これがお前が今咥えていたもの…お前に敗北を刻んだ男のペニスだ」
「くぅぅぅっ……!!」
ウェルはこれ見よがしに、自らのペニスをキルシュの眼前に突き付ける。ウェルのペニスは均整のとれた美しい形状でありながら、太く逞しく亀頭の段差の著しい巨根でもあった。
「わかるか?これが男のペニスというものだ。種を含んだ白い精液を射精することが出来る…それがペニスだ。お前のものはペニスと呼べる代物じゃあない」
ウェルはキルシュを見下しながら、右手で自らのペニスを扱きだした。
「…お前に射精がどういうものか、精液がどういったものなのか、俺が教えてやらんとな…」
ごしゅっ こしゅっ しゅっ しゅっ しゅこっ
「ひっ…!な、なにを…おいっ、まさか……!!」
「……俺が口を開けろと言ったら、しっかりと大口を開けて舌を付きだせ。その口の中で、味も含めて全部俺が教え込ませてやる…」
ウェルの手つきがどんどん早くなっていく。
「いっ、いやだ…っ!そんなもの知りたくない…っ!!」
「お前に拒否権はない」
「いやだっ!!」
「諦めろ。俺の言う通りにするんだ」
「いやだと言っているっ!!」
「…ふふ…そうやって拒絶する姿も、そそるものがあるぞ?」
「へっ、変態……!!」
「くっ……出そうだ…さぁ、口を開けろ」
「んんっ…!!」
キルシュは固く口を閉じて、顔を背ける。
「開けろ」
「んんっ!!」
「開けろ」
「んんんーーーっ!!」
パチン!
ウェルの指を鳴らす音が響いた。
「がぁ゙ぁ゙っっ!?あ゙ぐぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っっっ♥♥♥♥♥」
キルシュの淫紋が光り輝き、ぷしゅっ、と音を立てながら股間から愛液が噴き出す。性感の衝撃に眼球はぐらぐらと蠢き、込み上げる快感にキルシュは舌を突き出して絶叫する。
「くっ…キルシュ…!!」
びゅううっ!! びゅるっ!! びゅくっ!! ぶびゅううっ!!
限界を迎えたウェルが、キルシュの顔面に向けて射精した。太い亀頭からひり出された大量の精液はキルシュの顔を汚し、口内や舌を白濁に染め上げていく。
「あ゙え゙っっ!?うぇ゙ぇ゙っ!?え゛ぁ゛っ♥え゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙~~~っっっ♥♥♥」
固形のように粘度の高い、どろりとした精液が、キルシュの素肌や粘膜に染み込んでいく。初めて感じる白濁の濃さ、生臭さ、味の濃さ、そして暖かさ。それらを一気に受けた事で、キルシュの思考は飽和し、混濁していく。
「ふっ!くぅっ!!…よく、味わうんだ…!」
ずりゅっ!
「ん゙ぉ゙もぉ゙ぉ゙っっっ!?」
ウェルは射精したてで脈動するペニスをキルシュの口へとねじり込む。そしてゆっくりと腰を動かし、口の中に精液を丁寧に塗り込んでいった。
ぬっちゅ…くちゅ…にちゅ……ぷちゅっ
「ふうぅ゙ぅ゙ぅ゙っっ!!ん゙っ…ん゙ふぅ゙ぅ゙っ!!ん゙ぉ゙…お゙むぉ゙っ!!…んぐっ!んっく…ん゙ん゙ん゙ん゙……っ!!」
否応なしに口を犯され、精液の味を教え込まれるキルシュ。口内に広がる風味と鼻を突き抜ける匂いは吐き気を催すものであったが、口いっぱいにペニスを挿入された状態では嘔吐することも叶わない。
「…苦しそうだな」
「ん゙ぉ゙ぉ゙…ごぼっ!お゙お゙ぉ゙ぉ゙……っ!!」
「だが覚えておくがいい…これからはその不快な味が、匂いが、お前の快感となっていく…」
ウェルはそう言って左手を上げ、親指と中指を擦り合わせた。
「ん゙ん゙っっ!?ん゙ふぅ゙ぅ゙ぅ゙~~っ!!ん゙っ!!ん゙もっ!ん゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っっ!!!!」
キルシュはウェルが指を鳴らそうとしている事を察し、懇願する様な眼差しで声をあげた。ウェルが指を鳴らせば淫紋は共鳴し、暴力的な快感がキルシュを襲う。それもほんの少し前に共鳴させられたばかりで、今指を鳴らされてしまってはどうなるかも想像がつかない。
「ふふっ、良い顔だ…お前はいつだって、美しい表情をしてくれる」
「ん゙ん゙ん゙ん゙っっ!!ん゙~~っ!!ん゙ぶっ!!お゙むぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙~~っ!!」
「この指を鳴らした後…お前の美しい顔がどうなってしまうのか……それがとても楽しみだ」
パチン!
ウェルが指を鳴らすと同時にキルシュの淫紋が光り輝き、電撃の如き快感がキルシュの全神経に響き渡る。
「~~~~~~~っっっっっ♥♥♥♥♥」
ぷしゃっ! ぷしゃあああああっ!! びるっ!! ぼびゅっ!! びゅうううううっ!!
激しい眩暈に、激しい痙攣。キルシュは女陰から潮を噴きだし、亀頭から噴水の如く染液をまき散らした。大粒の涙を零しながら眼は完全に白目を向き、鼻水を垂れ流したまま獣の様に慟哭を繰り返す。
「ん゙ぉ゙ごぉ゙ぉ゙ぉ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙~~~っっっっ♥♥♥♥♥♥お゙お゙お゙お゙お゙~~~っっ♥♥♥お゙ごぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~っっっ♥♥♥♥あ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙~~~っっっっ♥♥♥♥♥♥♥」
口をペニスで塞がれたまま、ただただ絶頂に狂わされていく。その姿にかつて最強と謳われた剣士の面影はない。無様な姿を晒しながら快楽に堕ちていくキルシュの姿を、ウェルは黙ったままでじっと見つめていた。
「お゙ぉ゙っ♥♥♥お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~っ♥♥♥♥♥お゙ぶぉ゙っ♥♥♥ほぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~…っ♥♥♥♥♥」
ぷちょっ…ちょろっ…ちょろろろろ…しょろろろろろろろろ…………
キルシュの染液の噴射が治まり始めると、くにゃりとへたばったペニスの先端から尿が漏れ始めた。
「お゙っ♥お゙ぶぉ゙っ♥お゙ぉ゙~っ♥お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~……♥♥♥」
強烈な快楽に全身の制御が効かなくなり、意識を失ったまま失禁するキルシュ。そのまま力なくその場に倒れ込み、その拍子にねじり込まれていたウェルのペニスも口から引きずり出された。
ばちゃぁっ!
既に床は大量の体液と尿に塗れており、キルシュは飛沫を飛び散らしながら仰向けに倒れた。
「お゙え゙ぇ゙っっ♥♥♥え゙ふぉ゙っ♥え゙ぇ゙ぉ゙ぉ゙っ♥♥♥お゙ぇ゙っ……げほっ…はひゅぅぅ~っ…かひゅっ……♥♥♥」
キルシュの肉体は無意識のまま、音を立てて気道を確保し始める。相変わらず白目は向いたまま、目や鼻、口といったあらゆる部位から体液が垂れ流されている。キルシュには最早美しさと呼べるものは欠片も残っていなかった…が、ウェルはそんなキルシュを見つめたまま、勃起したペニスを激しく扱いていた。
「……キルシュ…どれだけ汚されようと、どれだけ狂わされようと、やはりお前は美しいままだ…キルシュっ、キルシュっ…!!」
びゅううっ!! びゅるるるっ!! ぼびゅううっ!! びゅうううっ!!
ウェルは倒れたままのキルシュの顔面に向け、精液をぶちまけた。精液はぼた、ぼた、と音をたててキルシュの顔にひっかかり、失神に歪むキルシュの顔を更に汚していった。
「ぁぁ…♥ぁひぇ……ぉ゙っ♥ん゙ぉ゙……お゙ほっ♥ほぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~………♥♥♥」
飛び散った精液を掛けられる度、キルシュは微かな声を漏らして快感に震えた。既にキルシュの身体は、精液の熱さや匂いを快感として認識する様に書き換えられていた。そして精液に汚されていくキルシュの表情は、どこかしら幸福そうに見えた。
二章 ウェルという男
キルシュがウェルに捕らえられてから半年以上。キルシュはウェルの精液の味や匂いで発情、果てには絶頂する程に調教が進み、刻まれた淫紋の効果は日に日に増すばかりであった。
更にはウェルはキルシュのアナルを性感帯として開発し、果てにはそのまま性交に及ぶことも多々あった。
ぐぷっ! ぬぷっ! ぐっぷ…にゅぷっ!
「あ゙ぁ゙っ♥ん゙ぁ゙っ♥お゙っ…ん゙ぉ゙ぉ゙っっ♥♥♥」
「良い声で鳴くようになったな…指の三、四本は容易く呑み込んでいく。肛門の肉も随分と柔らかくなったものだ…」
「ぐぁ゙っっ♥ふっ、ふじゃけるなぁ゙っ♥こ、こんなのぉ゙……っ!」
ずりゅっ…ずっぷぅっ!!
「お゙っっっ!?お゙ごっ♥うぉ゙っっっ……お゙ふぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥♥♥」
強がるキルシュの言葉を遮り、ウェルはペニスをキルシュのアナルに挿入していく。既にキルシュのアナルはウェルの巨根を受け入れられるほどにほぐされ、腸内からの子宮や前立腺への刺激で容易く絶頂する性器へと成り果てていた。淫紋による内部からの快楽は完全にキルシュの肉体に馴染み、最早キルシュ自身もウェルの調教無くして性欲を処理しきれなくなっていた。
ぱんっ! ぱんっ! ぱんっ! ぱんっ! ぱんっ!
「はぁっ…!!キルシュっ!もう…お前の中に…出るっ!!いくっ…くぅぅっ!!」
「あ゙あ゙あ゙~~っ♥♥♥ごろずっ♥♥♥ウェルぅ゙っ♥ぜっだい゙ごろじでやるぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙~~~っっ♥♥♥♥♥」
キルシュはなんとか抵抗の意思を見せようと、或いは気が狂う程の快感を紛らわせようと、ウェルに対して殺意の言葉を吐きかける。しかしどう足掻こうと娼夫同然に扱われている事に変わりなく、虚しい抵抗もキルシュの魅力を引き立てるスパイスでしかなかった。
「…キルシュっ……ぐぁぁっ!!」
びゅううっ!! びゅるるるっ!! ぶびゅうううっ!!
「ひぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙~~っ!?あ゙づい゙ぃ゙ぃっ♥♥♥あ゙づい゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙~~っっっ♥♥♥♥♥」
ウェルの煮えたぎる精液が腸内で弾け、キルシュを無慈悲に絶頂まで追い込んでいく。キルシュは腸内に熱い精液を流し込まれる度、自分が男であることを忘れた。穴を犯され、精を注がれ、絶頂する度に、自らが「ウェルの女」に作り替えられている事を自覚せざるを得なかった。
しかしそんな日々の中でも、ウェルはキルシュの純血は遵守した。淫紋や肛門による子宮絶頂は念入りに仕込んでいたが、キルシュの膣にはペニスはおろか、指すら挿入しなかった。ウェルはその理由をはっきりさせなかったが、キルシュはウェルが機を窺っているのだと察していた。いずれウェルがその機を決断した時に、女として抱かれ、処女は奪われる…その時の事を考えると、キルシュは恐怖と嫌悪感で全身の毛が逆立った。
しかしそうしたキルシュの不安とは裏腹に、ウェルは穏やかに話をすることが多くなっていた。主な内容は捕らえられているダークエルフ達の事…それもキルシュの不安を煽るようなものではなく、捕虜としてどう扱っているのか、どのような暮らしをしているのかという、真っ当な話であった。
「お前の仲間たちが捕らえられているのはここ、王都から少し離れた小さな古城だ。これは俺個人が所有する城だから、エルフ至上主義者共に害される心配はない」
「……」
「出来る限り良い物を食べてもらうようにはしている。穀類に野菜、肉、甘味に至るまで…俺が拵えた自慢の献立だ。軟禁状態ではあるが、彼らの要望にも可能な範囲で応えている」
「……捕らえられる前より…」
「ん?」
「捕らえられる前より、良いもの食べてる……」
「……まぁ、うん…お前達の台所事情は置いといてだな。とにかくお前の仲間たちは無事だという事だ。他に聞きたいことは?」
「子供たちはどうしている」
「家族ごとに牢を分けてある。多少狭い思いはしているだろうが、離れ離れよりはましだろう?」
「ふむ…」
キルシュは相変わらずウェルの私室で軟禁されていたが、既に拘束は解かれ、調教の時以外は比較的自由に過ごすことを許されていた。ウェルの作り出した結界によって部屋の外へは出られなかったが、ウェルはキルシュの要望には叶えられる範囲で何でも応えた。
「何か頼みたいことはあるか?」
「ここから出せ」
「駄目だ。他には?」
「…もう俺の身体を弄るな」
「それも駄目だ。他には?」
「……」
「…それ以外の事ならなんでも聞こう」
「……」
「ふぅむ…それじゃあ、何か食いたいものはあるか?」
「……」
「遠慮はいらないぞ」
「……リンゴの…」
「ん?」
「リンゴの、パイ…」
「…それが好物なのか?」
「…べつに……」
「ふふ…よし、わかった」
ウェルは手厚すぎる程ダークエルフ達に配慮を重ねた。要望を聞き入れ、適切に管理し、捕虜でありながら尊重と対話を欠かすことは無かった。
キルシュはそんなウェルに対し、徐々に警戒心を解いていった。ウェルはキルシュとダークエルフ達を直接会わせる事はしなかったが、週に一度の文通を許した。内容は検閲したものの、不平不満等は素直に書かせ、これを快く受理していた。その過程でウェルとキルシュで個人的な意見を交わす機会も増えていき、性的調教の時間以外にも共に過ごす事が多くなっていった。
そのような時間の中で、ウェルは度々熱心に理想を語る事もあった。
「メリオクスはエルフが統治する王国だが、その実体は他民族国家だ。エルフだけでは満足に畑を耕すことはできないし、麦だって領地全てに回しきれない。つまり、数多くの人間種たちによる労働力と肥料がなければ、メリオクスは成り立たないんだ。ダークエルフとはメオラル川を巡って争ってはいたが…彼らの武力と冶金術を合わせれば、この国はもっと豊かになれる筈だ。なのに父上をはじめとするエルフ至上主義者達は剣で支配しようとする…そもそも俺たちは争うべきではなかったんだよ。共存の道を志すべきだった」
ウェルの眼差しは真剣そのもので、清々しい光を帯びながらキルシュを真っ直ぐに見つめている。
「最近、流浪のオーク達が我が領土を荒らし始めているんだ。父上は即刻皆殺しにせよと命を下したが、奴らだって住む場所や食い物を求めているだけだ。蛮行には違いないが、対話の席も設けずに戦うだけじゃいつもと同じ…不毛だろ?それに彼らを味方に付けてみろ…オークの怪力があれば、土木工事から治水工事、物資の運搬だってもっとうまくやれる筈だ。そうすれば住める土地は増えていくし、わざわざ血を流さずとも平和に暮らしていける」
キルシュはウェルに対して反抗の意思を持ち続けていたが、このような語らいの時には素直に耳を傾けていた。キルシュはウェルの語る事の全てを理解しているわけでは無いが、朗らかな美声で楽しげに話すウェルの姿は退屈しなかった。なによりかつての好敵手の高潔な一面が垣間見えるのが、なぜだか少しだけ嬉しかった。
「知ってるか?とある森ではオークとエルフの番いが守護者として里を護っているらしいぞ。それに中央の帝国ではオークだけの傭兵団が存在するらしいし、貴族階級のダークエルフもいると聞いた事がある…ならば、俺たちにだって共存する事はできる筈さ。俺たちは殺し合いをする必要なんか無いんだ。共に切磋琢磨して、より良い世界をつくれる筈なんだ……まあ、この国でそんな事を言った所で、笑われて終いなんだが…キルシュ、お前はどう思う?」
汚れを知らぬ童のような、輝きに満ちた眼を向けながらウェルはキルシュに問いかける。理想の是非をキルシュに問いたいのか、それとも純粋にキルシュの意見が聞きたいのか…いずれにしてもウェルの瞳には、邪気が感じられない純粋な思いが宿っていた。
故に、キルシュは納得がいかなかった。ウェルという男に理解が及ばなかった。目を輝かせながら理想を語るこの男が、自分の心と身体を凌辱した男と同一人物だとは思えなかったのである。
「……俺には政治の事はわからんが、もっとわからない事がある」
「ん?」
「なぜ、俺を汚した?」
ウェルの表情が、一瞬で曇った。
「お前の語る理想は…中身はともかく、純真なものだと思う。だがそれ程の純真さを持っていながら、なぜあれだけ下衆な振舞いをした?なぜ俺を凌辱し、調教し、性奴の様に扱った?…俺の中で、お前という存在の辻褄が合わない…正直、困惑している」
「…それは……」
問い詰めるような口調ではあったが、キルシュは敵意をもって疑問を投げかけたつもりはない。頭の中の矛盾を解く為、或いはウェルの真意を試す為…純粋な思いからウェルに問いかけたのである。信用に足る男かどうか、何より仲間たちの命を預けるに相応しい男なのか…答えを誤魔化されぬ様、キルシュは鋭い視線でウェルを見つめ続けた。ウェルは視線をそらすことなく、じっくりを間をとった後で答えた。
「お前が…欲しかったからだ……」
「…何?」
「どれほど非道な事をしても、どれだけ嫌われようとも、お前の身も心も俺のものにしたかった。力尽くでも、無理やりにでも…お前を手に入れる事だけは、絶対に失敗したくなかった。その一点で、俺は必死だった…余裕なんてひとかけらもなかった…ただお前が欲しくて、必死だったんだ」
ウェルはゆっくりと、懺悔するかの様に語りはじめた。
「ダークエルフとの融和は、お前と剣を交える前からずっと考えていた…だが、お前の強く美しい姿に見惚れてからは…俺の理想はお前を手に入れる事に染まっていった」
「……」
「…俺は、お前を愛している」
「……お前はまた、そのような戯言を…」
「本心だ。俺はお前を辱めようとも、嘘を語った事は一度もない」
強い意志の宿った凛々しいウェルの眼差しが、キルシュへ真っ直ぐに向けられる。キルシュはウェルの様に饒舌な人間ではない為、言葉よりも目を見て真意を判断してきた。そしてウェルの眼差しは、キルシュが信用するに相応しい輝きを放っていた。
「お前に愛を伝えたのも、お前が欲しいと言ったのも…全て本心だ。お前には酷い事を沢山したが…それらも全て嘘偽りのない行為だ。お前が欲しい…お前を傷つけたい…お前を汚したい…そして、お前を守りたい……全部が俺の真実そのものだ」
「……もういい、わかった。それ以上語るな」
「お前が剣を振るって我が軍の陣形を崩していた時…恥ずかしい話だが、俺は斬り飛ばされる味方よりもお前の姿に目が釘付けだった。なんと強く、美しいのだろう…そんな風にお前を見つめて、気が付けば心奪われていた」
「…もうわかったと言っている」
「尊敬や畏敬…憧れの様な感情が渦巻いた。お前と剣を交える度、その想いは日に日に増して…そしてふと気がついたんだ。この感情は敬いなどではない…俺は、お前に恋をしているのだと」
「よせ!やめろ…!」
「お前に初めて勝った時、俺はお前の事で夢中になった。どのようにお前と接すればいいのか、お前とこれから何を話せばいいのか、どうやって心の距離を埋めていけばいいのか…ダークエルフとの融和より、そんな事ばかり考えていた」
「喋るな!やめろと言っている!!」
「そして…お前の身体を改めている内、お前の秘密を知った…それからはもう、お前を抱くことしか考えられなくなった!俺は…俺が俺でいられなくなるほどに、お前に惚れている!お前を愛している!!」
「おっ…俺は男だ!…この身体がどうあろうと、俺はダークエルフの剣士…同志たちの為に戦う事を誓った、一人の男だっ!」
「キルシュ!俺の妻になれ!!」
「っっ!!」
ウェルのこの発言に、キルシュは琥珀色の眼を見開いて赤面した。その表情はまるで恥じらう乙女。愛らしさすら感じる、美しく可憐なものであった。
ウェルはここでもキルシュの隙を見逃さなかった。赤面し動揺するキルシュを素早く抱き寄せ、潤んだ唇に情熱的な深い口付けを叩き付けた。
ぷちゅっ
「んん~っっ!?」
ちゅぷっ ちゅううっ…ちゅぷっ ぷちゅっ じゅる…ちゅうっ
調教の時とは異なる、情熱的で、熱心で、余裕の無さそうな貪欲なキス。互いの唾液が混じり合い、粘膜の擦れた所からピリピリと熱い刺激が脳内へ奔る。
「んっ♥はんんっ♥んふっ…ん~っ♥ふぁむぅぅ…っ♥」
女の様な声をあげ、身を捩らせるキルシュ。自らの唇からいやらしい接吻の音が鳴り響き、ウェルから伝わる感触に震える度、ぐん、ぐん、とペニスが勃起していく。
ウェルは唇を離すと同時に、キルシュの身体を抱えて叫んだ。
「ぷはっ…いいんだなっ…俺は、お前を妻にしてもいいんだよな!!」
「ぷぁぁっ♥だっ、だれがそんな事言ったぁ…っ!」
「そういう顔をしていた!!」
「し、してないっ!!」
「していたっ!!」
ウェルは羽織っていたマントを投げ捨て、ボタンを弾かせながら乱暴に服を脱ぎ散らかしていく。眩しい程の逞しい筋肉を纏ったウェルの肉体が露わになり、むわりと漂う熱気にあてられ、キルシュの興奮は更に煽られていく。
「よ、よせっ!やめろっ!!…やめろ…やめっ…!」
キルシュは裸になっていくウェルに視線が釘付けになりながらも、自らの乳首やペニスを手で覆いながら後ずさりしていく。このままでは犯されてしまうという焦燥と、ウェルの肉体にすっかり魅了されてしまっている現実…混乱しきったキルシュはまともな判断が出来なくなり、本能的に自らの恥部を隠したのだ。そう、まるで女のように。
「キルシュっ!!」
ウェルは大声をあげながら、キルシュをベッドへ押し倒す。いつの間にやら一糸まとわぬ姿となっており、股間には熱くそそり立った巨根が狂暴に脈動していた。
「あう…っ!!ウェルっ…よせ!よせっ!!」
「いや、もう待てない…!キルシュ、俺の女になれ!!」
「ひっ…い、いやだ…!!」
「何故だっ!!」
「…俺は、女じゃないっ…俺は男だっ…ぐすっ…男なんだぁ!」
力尽くで押さえつけられ、涙を零してそう訴えるキルシュだが、女々しい仕草からは男であるという説得力は殆ど感じられない。軟禁生活で既に腕力はウェルに敵わぬ程衰え、硬い筋肉で包まれていた肉体は丸みを帯びて女らしくなっていた。度重なるウェルの調教は、心身ともにキルシュを女へと誘っていたのだ。
「お前にどれだけ汚されようと…お前にどれだけ弄られようと、俺は男だ…こんな身体に生まれてきても、俺は男なんだと自分に言い聞かせて生きてきた…」
「……」
「男でもない、女でもない…だから俺は独りだった……それが嫌で、剣を拠り所にして男として戦ってきたんだ…今更その孤独を否定されるのは…俺の生き方を否定されるのは、嫌だ……嫌だぁ……」
「…では、俺の事はどうだ。まだ俺が憎いか?俺の愛が疎ましいか!?」
「………」
キルシュはウェルの問いに答えぬまま、涙を流してウェルを見つめるしかなかった。その表情は悲しいのか悔しいのか、どこか戸惑いを感じつつも諦観しているような、複雑なものであった。
ウェルはキルシュを組み伏せたまま、ずいと顔をキルシュの眼前に近づける。
「…もう一度言う。俺の女になれ」
「……嫌だ…」
「俺の妻になり、この国の妃となれ」
「っ……」
「……今更、俺はお前に対して善人でいようとは思わない。俺はただ、お前の全てが欲しいだけだ。お前のその美しい瞳が、その強い心が…身体の隅々に至るまで、お前の全てが欲しいだけだ…」
「……」
「俺はお前の自由など求めない。お前の孤独も理解しようとも思わない。ただ俺はお前を妻として娶り、共に生き…お前に俺の子を孕ませる…ただそれだけだ…!!」
「っ!!」
孕ませたい。その言葉に戦慄したキルシュは、ペニスをびくんと跳ねさせ、肛門をきゅっと収縮させた。そして汚れを知らぬ美麗な割れ目からは、透明な粘液がとろりと溢れ出していた。
「そ…その為に?その為に俺の全てを否定したいのか…?」
「否定などしていない!むしろお前の全てを肯定しているんだ。お前がその身体に生まれたから、俺はお前と添い遂げる事ができる…」
「俺の身体が…お前をそんな男にさせたのか…!?」
「俺は、お前が男であろうと愛していた。だが…お前との間に子を成せるのなら、それに勝る喜びはない…!!」
ウェルはいきり立つペニスをキルシュの股間に押し付け、濡れそぼった秘所に目がけて圧力を加えていく。ぬるりと潤う秘所は頑なで、ウェルの亀頭は割れ目をなぞる様に、何度も入口を滑っていった。
「ひぁぁっ!?や、やめろ!!やめろやめろ!!いやだぁっ!!やめろぉっ!!」
「お前の恨みも!お前の苦しみも!全部俺のものにする…!!」
「いやだいやだ!!女になりたくないっ!!女はいやだっ!!いやだぁっ!!」
「受け入れろ…お前のあるがまま全てを愛する、俺を受け入れろ!!」
「うぅぅっ…今更男を捨てたくない!!今まで生きてきた自分を捨てたくないっ!!」
「だが…これでお前は呪われた孤独から抜け出せる筈だろう!?」
「えっ……」
「孤独がなんだ!!俺はお前と家族になろうと…ずっと、ずっとそう言っているんだぞ!?」
「ふぁっ!?か、かぞ…く……?」
くにゅ…
家族という言葉がキルシュの何かを揺れ動かし、頑なだった割れ目がわずかに緩んだ。ウェルはその隙を逃すことなく、硬くなった先端でキルシュの粘膜をほぐしていく。
くぷっ…くちゅ…ぐぐぐ…
「ひっ!ひぃぃ…っっ!!」
股間に迫りくる圧迫感にキルシュは恐怖する。ウェルのペニスが挿入された瞬間、自分は違う何かに生まれ変わってしまう…そんな予感、いや確信があった。そしてその時は、すでに秒読みの段階へと差し迫っていた。キルシュは身を震わせるばかりで、もう逃れる事は出来ない。
「あっ…ああぁっ…やだっ…女はやだ…やだぁ……!!」
「…キルシュよ。お前、俺の妻になりたくないとは、一言も言わなかったな?」
「…へ?……あっ、やっ!……そのっ、それはぁ……っ♥」
ぶちゅっ……ずぷんっ!!
「ひぁっっっ!?あっ…あああぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~っっっっ!!!!!!!!」
心の奥底の隙間を突かれ、一瞬恐怖を忘れたその時であった。ウェルのペニスはキルシュの処女膜を突き破り、きつく締まった膣壁を掻き分けていった。
破瓜の痛みと共に、ペニスを挿入させてしまった現実がキルシュに襲い掛かる。苦痛、憤怒、絶望、後悔…様々な感情が連続してキルシュの中で渦巻いていく。
(ああ、ついに…ついにウェルのものになってしまった…俺は…女として抱かれてしまった……)
しかしキルシュはもうウェルに対して殺意を抱くことはなかった。散々傷つけ弄び、それでも飽き足らずしつこく求め続ける…そんなウェルの異様な執着がキルシュを諦観させ、憎悪や殺意といった感情は別のものへと変化し始めていた。
(ウェルの、ウェルの女にされてしまった…痛くて、辛くて、苦しい…なのに、それなのに…っ)
キルシュにとって、生まれて初めて抱く感情。憎悪と表裏一体のそれは、愛情と呼ばれるものである。
(なのに…なんで嬉しいんだ…なんで喜んでいるんだっ、俺はぁっ…♥)
キルシュは愛を理解してしまった。ウェルを愛しているという自覚が、あらゆる苦痛を紛らわせた。
そんなキルシュの心情も構わずに、ウェルの太く長い剛直は容赦なく膣壁を掻き分け、散々調教された子宮の入口へと到達する。
ぶちゅりっ!!
「あ゙ぉ゙っお゙ぉ゙っっっ♥♥♥♥♥」
破瓜の傷みを上塗りするほどの快感。絶頂に漬け込まれた子宮は、キルシュの意思とは無関係に快楽信号をまき散らす。肉体の制御はとうに叶わず、ついには心までも落とされた。キルシュが辛うじて繋ぎとめていた反抗の意思も、いよいよもって機能しなくなっていた。
ずちゅっ ぐちゅっ ぱちゅっ
「あ゙ぁ゙っっ♥♥♥お゙ぁ゙っ♥あ゙ぐぁぁっ♥あひぃっっ♥♥♥」
ウェルは腰を振り始め、キルシュの内部を掻き混ぜていく。快感と共に発せられるキルシュの嬌声は相変わらず下品で、濁り切っていた。その声すらウェルの調教によって擦り込まれたものであり、快楽に溺れ行くこの身体もウェルによって作られたものである。最早キルシュという存在の大部分が、ウェルによって形作られていた。
「お゙ぉ゙っ♥お゙れ…はぁ゙っっ♥♥♥おと…おとこぉ゙ぉ゙っっ♥♥♥おっ♥おぉぉっ♥♥♥」
「まだ言うか…いい加減っ!わかれ!!」
ばちゅんっ!!
「お゙ふぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~っっっ♥♥♥♥♥」
深く強烈な一撃は子宮口を抉り、キルシュは白目を向いて絶頂する。最早形だけに等しい抵抗ですら、ウェルは本気で徹底的に破壊しようとする。真っ白に飛んだ視界の中、チカチカと星が弾ける頭でキルシュは考える。
(あれ…なんでおれ、おとこであることに…こだわってたんだっけ……?)
キルシュはもう、ウェルを愛している事実を受け入れていた。だからこそ、自分が男である理由が徐々にわからなくなっていった。考えれば考える程に頭は混乱していき、その間にも容赦なく肉体に快感が響き渡っていく。
ぱんっ ぱんっ ぱんっ ぱんっ
「あ゙っ♥ん゙ぐぁっ♥あ゙っ…あ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っ♥お゙ぉ゙ぉ゙~~っ♥♥♥」
(嫌だ…こんな声…こんな下品な声…こんなの俺の声じゃない…俺の声じゃない……)
ぱちゅっ! ぶちゅうっ!
「お゙ぐぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~っっっっ♥♥♥♥♥♥」
(声、抑えられない…こんな汚い声…嫌なのに、嫌なのに……)
キルシュは自らの嬌声を耳にし、耐えがたい羞恥心に苛まれていた。せめてこの汚らわしい濁った声だけは抑えようと努めるも、結局殆ど抑えられず徒労に終わってしまう。そもそも抑えられるものならとっくに抑えている。どれだけ無様に乱れようと、いつだってキルシュは抵抗していなかったわけではないのだ。
「お゙っ♥お゙っ♥お゙っ♥お゙ごっ♥」
ぱんっ ぱんっ ぱんっ ぱんっ
(ああ、これが俺の声か…こんなに汚くてどうしようもない声が、俺から出ているのか…)
「はっ、はっ、くっ!キルシュっ…はっ!くぁぁっ!!」
(ウェルの声が…聞こえる…必死そうな声……そんなに、そんなに俺の事が欲しいのか…?)
「キルシュっ…綺麗だ…美しい…くぅっ…!」
ぱんぱんぱんぱんぱん……
(綺麗とか言うな、馬鹿……でも、ああ、こんなにいやらしい音が響いて…俺は…俺は……)
「キルシュ…キルシュ…キルシュっっ!!」
どぶちゅんっ!!
「お゙ぐぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~~っっっっ♥♥♥♥♥♥♥」
(あああああっ♥奥がっ♥俺の奥がぁぁぁ~っ♥もう堪えられない…抑えられないぃっ♥俺の身体がっ♥俺の頭がっ♥俺の声がぁぁっ♥おかしくなる……どうにかなるぅぅぅっ♥♥♥♥♥)
「キルシュっ!!好きだ…愛してるっ!!キルシュっっっ!!!!」
どくんっ!! びゅううっ! びゅるるるっ! どびゅうううっ!
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙~~~っっっっ♥♥♥♥♥♥♥♥」
(ああーーーっっ♥♥♥♥♥出したっ♥中に出したぁっ♥ウェルがっ♥俺の中にっ♥精液出したぁぁぁっ♥♥♥)
どびゅ…びゅっ…びゅるっ…びゅうっ…
「ほぉ゙ぉ゙~っっ♥♥♥お゙ほっ…ん゙ぉほぉ゙っ♥♥♥お゙っぐぉ゙…お゙お゙っっっ♥♥♥ん゙ぉ゙っ♥お゙お゙ぉ゙ぉ゙~~…っっ♥♥♥♥♥」
(なんだこれ……あったかくて…きもちよくて…しあ…わ……せ…♥)
キルシュの思考はそこで途切れた。ウェルの精液はキルシュの膣を満たし、子宮の中へ注ぎ込まれる。
「キルシュ…キルシュ…俺のキルシュ…愛しいキルシュ…」
ウェルはキルシュが失神した事にも気づかず、力いっぱい抱きしめたまま顔中に口付けを繰り返す。白目を向きながら舌をさらけ出し、小刻みに痙攣したままのキルシュは、ウェルの体温に包まれた拍子にペニスから精液をひり出していく。
ぴゅっ…びゅっ…びるっ…びゅうっ…
互いの腹筋に挟まれて、甘い心地で射精に追い込まれるキルシュのペニス。二人の体液は内側と外側で混ざり合い、眩暈がするようないやらしい匂いを漂わせている。
四肢を投げ出して気を失ったキルシュの姿は悲惨であったが、ウェルにとってはただ愛しく美しいものにしか見えていなかった。ウェルはキルシュを本気で抱くことで、将来の妻という存在をより現実的に実感していた。そして必ずやキルシュを守り抜き、添い遂げる事を改めて決心するのであった。
三章 初恋のキルシュ
キルシュはとうとう諦めた。自分がウェルに愛されている事、ウェルの女にされてしまった事、そして自分もまたウェルを愛してしまった事を認めたのである。
と言っても諦めたのはウェルに対する抵抗であり、囚われている仲間たちを救う気持ちは全くぶれてはいない。むしろウェルに心を許したことで、その思いは以前よりも強まっていた。ウェルの私室での生活も板につき、苛烈な調教もほとんど行われなくなっていた。
早朝、部屋を出るウェルの準備を手伝いながら、キルシュはダークエルフの今後を掛け合ってみる。
「ダークエルフの件だが…なんとか今すぐ開放できないのか」
「メリオクスの領内でか?やめておいた方が良い…エルフ至上主義の貴族共に狙われるぞ」
「なら、国境近くまで護送するとか…」
「そんな目立つことをしたら余計狙われる。危険だ」
「お前はこの国の王子だろう?命令するなりなんなりしてどうにかならないのか」
「俺より王たる父上の命令の方が強力だ。ダークエルフの一件は俺に任せられているが、少しでも妙な動きをすればいつ処刑の勅命が下されるか…今動くのは、どうしたってリスキーだよ」
「……待ち続けていれば、いずれ望みは叶うというのか?」
「少しずつだが、俺も味方を増やしてはいる。言い訳ばかりですまないが…もう少し俺に時間をくれないか?お前の仲間は是が非でも救いたいし、これからの為にメリオクスのダークエルフに対する意識を変革しておきたい。この国でお前と結ばれる為にも…な」
「んっ…そ、そう…だな……無理を言って、すまない…」
「いや、お前の気持ちはわかっているつもりだ…俺の方こそすまない」
ウェルはキルシュの唇に、優しく触れるくらいのキスをする。
「んっ…♥」
キルシュは瞳を閉じ、愛しいウェルからの口付けをじっくりと味わう。微かに感じる程の柔らかいキスでもいい。舌と唇をまさぐり合う下品なキスでもいい。いまやキルシュにとってウェルとの口付けの時間は、何ものにも代えがたい至福のひと時となっていた。
「できるだけ早く戻れるよう努力する。取り寄せたい本はあるか?」
「今は無い…ただ、お前の帰りを待っているよ」
「そうか…愛しているぞ、キルシュ…」
「うん…気を付けて、な…」
部屋に取り残されたキルシュは、ウェルから贈られた本を読み漁った。妃になる、ならないに関わらず、ウェルの傍にいるからには知識や教養は必要だとキルシュは考えたのである。
ウェルが私室に帰って来るまでの間、学術書や歴史書、魔導書に至るまで何でも目を通した。難解な書物も多く、読めない字も多々あったが、それでめげる軟弱な精神ならば、大国相手に剣を振るってはいなかった。ただ懸命に直向きに、キルシュは勉強に励み続けた。
キルシュの装いもウェルの手によって改められた。今まで裸同然の姿であったが、ウェルはわざわざ特注の黒いドレスをキルシュへ贈った。ドレスといっても肌の露出が激しいつくりで、むしろ布よりも素肌の面積の方が多かった。ウェル曰く、ダークエルフの戦闘衣服をモチーフにしているらしい。
しかし股関節が露わになる程の深いスリットは、どちらかというと踊り子が着るようないかがわしいものを連想させる。キルシュはドレスを見るなり「こんなものを着せる気か」とウェルに憤ったが、着てしまえば肌触りは良く、身動きの取れやすい衣服であった。そして何よりウェルからの贈り物であることにキルシュは喜びが隠せず、内心では小躍りしたくなるほどに舞い上がっていた。
キルシュは女の服を着させられ、自分の中で女の意識が強まっている事を自覚する。よりウェルの女に、ウェルの妻になる様に心が傾いている…そう思うと頬が火照り、女陰は潤い、陰茎が硬くなっていった。
(心を許そうとも、男であることを捨てたつもりはないんだが…)
キルシュは本の文字をなぞりながら、自分の手のひらの返し様に少し呆れる。あれほど忌み嫌っていた自分の身体も、悪くは無いのかもしれない…ウェルとの時間を重ねる程に、キルシュはそう思うようになっていた。
ウェルは多忙を極める身である。第一王子という立場で騎士団長を務めるというのは、大変な労力が求められる。だからといって外交や内政に手は抜けず、騎士団の訓練も欠かすことも出来ない。その上で領民の要望にも応えつつ、治安維持の為に各地を奔走する。更にエルフ至上主義者をはじめとする政敵へのけん制や、味方を増やすための根回し、加えてダークエルフ達の保護や安全の為の配慮と…とても一人ではこなしきれない量の仕事を、一手に請け負っていた。しかしウェルはどの仕事もしくじらず、完璧にこなしてみせた。逆にその完璧な優秀さが、あらゆる苦労をウェルに背負い込ませているとも言える。
故にウェルは私室に戻るや否や、積み重なった疲労や鬱憤を吹き飛ばす為にキルシュと肌を重ね合わせた。時に情熱的に、時に嗜虐的に…キルシュと過ごす時間だけが、ウェル唯一の癒しであった。
ガチャリ、とウェルが私室のドアを開ければ、キルシュは心を躍らせてウェルの方へ駆け寄っていく。
(あっ、帰ってきた…!)
既に外は日が落ちて暗くなっていた。キルシュもウェルが激務である事は理解しているが、ずっと独りで待ち続けるのは、正直心細い。
「ウェルっ!遅かったな…」
まるで新妻の様にウェルに寄り添うキルシュ。しかし今宵のウェルは様子が違っていた。顔色は悪く、疲れ果てた様子で、その表情は暗い。
ウェルは言葉も交わさずに、キルシュの頭を鷲掴みにした。
「うぐっ!?」
「……」
「うぁぁっ…ウ、ウェル…?」
狼狽するキルシュをよそに、掴んだ頭部を自らの股間へ乱暴に押し付けるウェル。ズボンの中ではち切れんばかりに勃起したペニスの熱量が、キルシュの顔面へと擦り付けられていく。
「んぐぅぅぅっ!?お゙ぅっ♥ふぉ゙…ほぉ゙ぉ゙っっ♥♥♥」
ズボン越しに香るウェルの濃い体臭が、キルシュの鼻腔へと突き刺さる。早朝に部屋を出てから、政務や軍務、その多様々な激務をこなしてきたのだろう。身を清める暇など一切無かったに違いない。
ウェルの過ごした過酷な時間をさかのぼるかのように、キルシュは必死に鼻を鳴らして体臭を嗅ぎ続けた。
「すはぁっ♥…すぅーっ♥すんすんっ♥…はぐぁ゙っっ♥ふがっ♥すはぁぁ~っ♥すはぁぁ~~っ♥♥♥ふごぉ゙っ♥お゙っ♥お゙ほぉ゛ぉ゛……っっ♥♥♥」
吸えるだけの空気を吸い込み、ウェルの体臭を鼻で味わうキルシュ。きつい筈の体臭が全く不快でなく、むしろそのきつさが強烈な刺激となって、キルシュの鼻腔を淫靡に犯していく。神経の隅々まで快感信号がほとばしり、新妻のようであったキルシュは、あっという間にウェルの性奴隷へと早変わりしていた。
「……綺麗にしてくれるよな?キルシュ…」
「はっ♥ふぁぁっ♥…こ、このまま…すぐにか…?」
「ああ、いますぐだ…お前が全部、面倒みてくれ…」
「あっ♥う、うんっ♥うんっ♥……はぁっ♥はぁっ♥はぁ~っ♥はぁぁ~~っ♥…ごくっ♥」
生唾を飲み込みながら、留め金を外してウェルのズボンを引きずり下ろす。すると下着からはみ出る程に勃起した巨根が現れ、更に強烈な臭いがキルシュの鼻へと突き刺さっていく。
「ふぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥♥♥お゙っ…すっご…お゙ぉ゙っ♥♥♥」
あまりの激臭にキルシュは一瞬白目を向き、ビクンッ、と大きく体を震わせた。目の前でいきり立つペニスは見上げる程に大きく、たぎる劣情の全てがキルシュへと向けられているのがわかる。キルシュはウェルがどれだけ自分を犯したがっているかを理解すると、口元をにやけさせながら自らのペニスも勃起させた。
「キルシュ…お前のもよく見せてくれ…」
「ふぇっ!おっ、俺のもぉ!?」
「ああ…そんな小さい下着の中で、窮屈だろう?だから遠慮なく勃起したペニスを晒すといい…いや、晒せ。いやらしく勃起したそれを、俺に見せつけろ」
「ふぁっ♥♥♥あっ♥あああ~~っ…♥♥♥」
低い声で命令され、キルシュは蹲踞して脚を大きく広げる。キルシュのぺニスは紐の下着に収まり切れず、スリットを跳ね退ける程に勃起し、いやらしく先走りを零していた。ウェルはキルシュのペニスを見た途端、自らの巨根を更に硬くさせ、ズボンごと下着を脱ぎ捨てた。
「ひぃぃっ♥♥♥でかいぃ♥♥♥におい…すごいぃ…♥♥♥」
ウェルの一物の全貌が外気に晒され、むわりと漂う生臭さに心奪われるキルシュ。ウェルは黙ったまま、舐めろ、と言わんばかりにずいとペニスをキルシュに突き出し、意図を理解したキルシュは大口を開け、太く張りつめた亀頭を一気に咥え始めた。
「ふぁんっ♥あっ…あぁぁぁぁ~~~ん………あむぅ゙ぅ゙っ♥♥♥ん゙むっ♥ん゙ふぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙~~っっっ♥♥♥♥♥」
ぶちゅり、にゅるり、と淫靡な音を立てながら、キルシュの口内にウェルの亀頭が収まっていく。口蓋から伝わる熱さ、喉奥に広がる風味、そして舌に染み込んでいくウェルの味…それらを纏めて口の中で受けたキルシュは、触れられてもいないのに絶頂を迎えた。
「ん゙ん゙ん゙ん゙~~~っっ♥♥♥ん゙っ♥ん゙っ♥ん゙ふぅぅぅ~~~っ♥♥♥」
ぴゅっ ぴゅるっ ぽぴゅっ
内から込み上げる激しい高揚感が、キルシュのペニスに射精を強要させる。びく、びく、と跳ね返りながら精液を漏らすペニスの様子は、キルシュ自身がまるで絶頂している事を、わざと主張させているかのように見えていた。
「ふ…咥えただけでイッてしまったのか…?」
「ん゙んっ♥ん゙むっ♥ん゙ん゙~~~っ♥♥♥」
「変態…だな」
「ん゙ぐぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙っっっ♥♥♥お゙ぅ゙っっ♥お゙ぼぉ゙ぉ゙ぉ゙っっ♥♥♥」
口いっぱいにペニスを頬張りながら、弁解する様な眼差しでウェルを見上げるキルシュ。変態呼ばわりされた事で女陰からも愛液が溢れ出し、キルシュは全身から性奴隷に相応しい無様さを醸し出していた。ウェルはそんなキルシュに構うことなく、頭部を掴んで喉奥へと自らの巨根を突き立てる。
ごっちゅっ!!
「お゙ごぇ゙っっっ♥♥♥♥♥」
喉奥への衝撃にキルシュはえづき、隙間なく気道が塞がれる。
「どうした…綺麗にしてくれるんじゃなかったのか?」
「ごぇっ♥お゙ぇ゙ぇ゙…ん゙ぉ゙っ…ごぶぉ゙っ♥♥♥……え゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙っっっ♥♥♥」
呼吸すら許されず口での奉仕を強要されるキルシュ。健気にも何とか舌や唇を動かそうとするも、限界まで開けた口ではそれもままならない。その上新鮮な空気を吸うことも出来ず、脳内の酸素が不足し始めたキルシュの視界は、徐々にぼやけていく。
「お゙…むぉ゙ぉ゙…ん゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙……♥♥♥」
そんな中でも、キルシュは幸福を感じていた。口腔から鼻腔に至るまで、ウェルの匂いが充満している。内側から、ウェルに支配されていく…キルシュは薄れていく意識の中で、自分の全てがウェルのものになっていく喜びを味わっていた。
ウェルもまた、視線が虚ろになっていくキルシュを見て歓喜に震えていた。愛しいキルシュを支配する喜び。苦痛を与えた上で奉仕させる喜び。そして自らの手で窒息しかけているキルシュを見下す喜び…愛し過ぎるが故に、ウェルの歪な感情は黒い炎となって心の中で燃え盛っていた。
根本的にウェルはキルシュに対して、独力では敵わないというコンプレックスがある。ウェルはそのコンプレックスを尊敬や畏敬といった感情に変換し、なんとか誇り高い自分の姿を守ろうとした。嫉妬や憎悪に狂う醜い生き物にはなりたくなかったのである。
そしてウェルはキルシュに勝利した。勝利してキルシュという存在を手に入れたが故に、心の奥底にある負の感情が爆発した。その爆発はウェルのあらゆる心の枷を解き放ち、キルシュに対する欲望を黒い炎で埋め尽くしていった。未だに消えず、激しく燃えるウェルの黒い炎。その全ては、キルシュに対する憎くも愛しい、巨大な感情そのものなのである。
「ごっ…ぉ゙…ぉ゙ぶぉぉ………」
「…っ!」
キルシュの反応が酷く弱まっている事に気が付き、ウェルは慌ててペニスを引き抜く。気管までねじり込まれていたペニスは、キルシュの咽頭や口蓋を削りながら一気に引きずり出されていく。
ずりゅっ ずるるっ ずるるるるる……!
「ごぶぉ゙ぉ゙っっ♥♥♥お゛ぼぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゛ぉ゛~っっっっ!!!!ぶはぁ゙ぁ゙っ!!!!お゙ぇ゙っ!!え゙え゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙っ!!!!」
一気に気道が開いた事で、鼻と口から大量の空気がキルシュの肺へ流れ込む。大気が急激にキルシュの体内へ充満し、その反動で嘔吐する寸前まで激しく咽びせき込んでいる。
「お゙ごぇ゙っっっ♥え゙ふぉ゙っ♥お゙ほっ♥げほっ♥げほっごほっ♥お゙ぇ゙…げほぉ゙っ♥ん゙ぐぅっ……ん゙ぉ゙ほぉ゙っっっ♥♥♥」
ぷしっ! ぷしゅっ! ぷしゅぅっ! ぷちゅうっ!
男根や女陰から愛液を噴き出しながら、四つん這いになってえづくキルシュ。小刻みに痙攣しながら体液を床にまき散らし、濁り切った呻き声をあげて苦痛と快感にひたすら耐え続ける。
(これが俺の憧れの…なれの果てか…)
そんなキルシュをウェルは冷ややかに見下していた。しかしその視線には嘲りや罵りといった感情はなく、ただ狂おしい程の愛情を滾らせていた。証拠にウェルのペニスは更に硬く大きく膨張している。ウェルにとって喉奥を犯すという非情な行動ですら、キルシュに対する燃え滾るような熱い情熱の一環でしかないのだ。
故に、その事を良くわかっているキルシュはウェルに何をされようと平気だった。むしろ苦痛を与えらえることに喜びを感じ、執着されることに安堵すら感じ始めていた。互いの愛情を確信してからというもの、情事の激しさは調教されていた頃よりも苛烈さを増している。互いが互いを求めるあまり、どうしても際限なく激しさを駆り立ててしまう。ウェルとキルシュの燃えたぎる愛情は、もう歯止めが効かなくなっていた。
「えほっ!…げほっ…ごほっ…んはぁ゙っ♥……ウ、ウェル……♥」
ウェルのペニスを喉奥まで受け入れる事が出来た喜びに、恍惚とした表情で顔を上げるキルシュ。しかしキルシュの瞳がウェルを捉えた時、ウェルは指を鳴らそうとする寸前であった。
「…え?なん…で……」
キルシュの顔が一気に青ざめる。ウェルが指を鳴らせば下腹部に刻まれた淫紋が共鳴し、キルシュは子宮から全身にかけての絶頂の地獄に落ちることになる。キルシュが淫紋を刻まれてから随分経ったが、この強烈な快感にはついに慣れる事はなかった。寧ろ今まで激しい快感を神経の隅々にまで晒してしまったが為に、淫紋を刻まれた頃よりも刺激は更に増していた。
「や、やめ…もっとちゃんとするからっ…ウェルがいくまで口でするから、それだけはっ……」
目に涙を浮かべながら、引きつった笑顔でキルシュは懇願する。ウェルはキルシュに心の底から愛しそうな微笑を浮かべながら、高らかに指を鳴らした。
パ チ ン !!
「はぐぁ゙がぁ゙ぁ゙ぁ゙っっ!?!?あ゙ががぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っっっ♥♥♥あ゙ぐぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙~~~~♥♥♥♥♥」
ぷしゅうううっ! びるっ!! びゅううっ!! ぷしっ! ぷしゃあああっ!!
淫紋が怪しく光りはじめ、キルシュの子宮から快感が爆発していく。キルシュの全身は稲妻に打たれたかの激しく仰け反り、腰を天高く突き上げて射精しながら大量の潮をまき散らした。
「ん゙ぉ゙っ♥お゙ごぉ゙っっ♥♥♥お゙ほっ♥お゙ほぉ゙っっっ♥♥♥お゙♥お゙♥ん゙ぉ゙ごぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~っっっ♥♥♥♥♥♥」
強烈な絶頂感は筋肉を限界まで緊張させ、キルシュはひたすらに痙攣と硬直を繰り返す。肉体が跳ね上がる毎に快感は増していき、丸出しの女陰は物欲しそうに淫靡な音を立てて蠢く。
ぐぱっ くぱっ くぷっ ぐぱぁっ
「ふぎぃ゙っっ♥♥♥はひぃ゙っっ♥♥♥ひぃ゙っ♥ひぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙~~っっっ♥♥♥♥」
キルシュの肉唇は痙攣する度、桃色の粘膜をいやらしく露出させる。女陰はペニスを強請る様に多量の汁気を溢れさせ、キルシュの意思とは関係なくウェルの肉欲を煽り立てていく。
「はぁ…はぁ…キルシュ…!!」
冷徹さを装っていたウェルも、やがて我慢の限界を迎えた。本当は部屋に戻り次第、キルシュの服をはぎ取ってすぐにでも犯してやりたかった。力の限りキルシュを抱きたいと、キルシュの意思を無視して徹底的に抱きたいと思っていた。
しかし幸福そうに出迎えるキルシュを見て、ウェルの魔が差した。あまりにも心底から嬉しそうな様子だったので、つい虐めたい衝動に駆られたのである。
だからウェルは、洗ってもいない不潔な股間をキルシュの顔面に擦り付けた。それでも自分を愛せるのかという、意地の悪い幼稚で下品な行動をとった。結果は言うまでも無く、キルシュは全力の愛情で応えてくれた。ウェルにとってはこれ以上にない程の、最高の愛情をキルシュは示してくれた。であれば、あとは力の限り、キルシュに愛を注ぐ事だけを考えていれば良い。
「キルシュっ!キルシュっっっ!!」
激昂するかのように、キルシュの浮き上がった腰を抱え込むウェル。そして愛液の溢れる膣口に向けて、一気にペニスを突き立てた。
ずぶちゅっ!! ずぶりゅっ!! ぐちゅんっっ!!!!
「あ゙あ゙あ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~~~♥♥♥♥♥♥」
ぷしゃああっ! ぷちゃっ! ぷしぃぃぃっ!!
暴走状態で快感をまき散らすキルシュの子宮を、ウェルの剛直が容赦なく押し潰した。巨根の根元まで全てを呑み込んだキルシュの女陰から、激しく多量の潮が噴き出していく。キルシュの愛液はウェルの下腹部に反射して四散し、密着した二人の身体を淫らに濡らしていった。
「はひぃ゙っ♥い゙ひっ♥ひぃ゙ぃ゙っ♥い゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙~~~っっ♥♥♥♥♥」
ぴゅううっ!! ぷしぃっ!! ぴゅぷっ!
キルシュはペニスからも潮を噴射させ、ぽたぽたと染液の雨を降らしていく。体中の水分を下半身から放出させるかの如く、キルシュは透明な液体を力の限りまき散らしていった。
「あ゙ぐぁ゙ぁ゙ぁ゙~~~♥♥♥あ゙あ゙っ♥あ゙ぐぁ゙っ♥♥♥ん゙ぉ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙~~~っっっ♥♥♥♥♥」
ぴゅううっ! ぷしゅっ! ぷしゃあっ! ぷちゅううっ!
男の部分と女の部分、どちらも絶頂するままに悶えるキルシュ。愛液を噴き出す度、絶叫をする度、キルシュの膣はウェルを窮屈に締め付けた。甘えるような収縮にウェルのペニスは刺激され、キルシュの中で硬さと大きさを増していく。
どくんっ どくんっ どくんっ
「ん゙にあ゙っっ!?!?ウ、ウェルぅ゙っっっ♥♥♥それっ…それだめぇ゙♥お゙っぎぐなるのだめぇ゙ぇ゙ぇ゙っっ♥♥♥ウェルっ♥♥♥お゙っっ♥♥♥♥ウェルぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙っっ♥♥♥♥♥」
中で膨れていく感覚に耐えられず、ウェルの名を呼ぶキルシュ。しかしウェルはもう何もかもを抑えられなくなっていた。たとえキルシュが目の前で泡を吹き失神していたとしても、ウェルは本能のままにひたすら腰を振る事だろう。
キルシュを孕ませる。自分の子を孕ませる。ウェルの中にある全ての何かが、そう叫んでいた。
ばっちゅんっ!!
「ほぐぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥♥♥♥」
ウェルはキルシュを抱きかかえ、深く腰を打ち付ける。キルシュの身体は再び大きく跳ね上がり、絶頂したままの肉体へ更に絶頂の快楽を上乗せしていった。未だに止まぬキルシュの筋肉の痙攣が、絶頂を続けている事を証明している。しかしウェルは全く気にも留めず、乱暴に腰を打ち付け始めた。
ぱんっ!! ぱんっ!! ぱんっ!! ぱんっ!! ぱんっ!!
「ん゙ほぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥♥♥ウェルぅ゙っっっ♥♥♥ウェりゅぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙っっ♥♥♥♥♥ウェっっっ…お゙ほぉ゙っっっ♥♥♥♥♥ん゙ぉ゙っっっ♥♥♥ん゙お゙お゙お゙お゙お゙~~~っっっ♥♥♥♥♥♥」
ウェルのペニスが膣を穿つ度、キルシュの中で理性と知性がはじけ飛んでいく。亀頭が子宮を押し潰す度、頭の思考がかき消されていく。
ウェルもまた腰を振る度、まともな思考を失っていく。キルシュを犯す。キルシュを孕ませる。本能のままに、肉体が求めるままに、キルシュの子宮に自分の精液を流し込む。今のウェルの心身を支えているのはその一点のみで、それ以外の事柄は何もかもが消え去っていた。
「孕…め…孕め…孕めぇっ!!孕めっ!!孕めっ!!孕めぇぇぇっっっ!!」
腰を振る度にウェルは叫ぶ。キルシュに自らの種を植え付ける為、自らの子を孕ませる為、自己を見失いながら一心不乱にキルシュの女陰を愛し続ける。
「はりゃっ♥♥♥はりゃむぅ゙ぅ゙っっっ♥♥♥♥♥ウェりゅにぃ゙っっ♥♥♥はらっ…孕ませりゃれっっっ…ん゙ぃ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙~~~~っっっっ♥♥♥♥♥♥♥」
キルシュは白目を向き、舌を放り出して狂人の如く笑みを浮かべている。その表情にはもう一切の知性が感じられず、また普段の凛々しさや美しさは欠片も残っていない。
今キルシュが理解しているのは、愛しいウェルの精子によって自分の卵子を孕ませたいという事のみである。それがキルシュの最高の喜びであり、キルシュが望む最高の結末であった。
「キルシュっ!!孕めっ!!孕めぇっ!!俺の子を産めっ!!妃になれっ!!俺の妻になれっ!!一生俺と共に居てくれっっっっ!!!!」
「んぎゃっ♥♥♥ぎゃぃ゙ぃ゙んっ♥♥♥♥あ゙ひっ♥♥♥あ゙ひぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙っっっ♥♥♥♥♥んがぁ゙っ♥あ゙がぁ゙ぁ゙っ♥あ゙っぐぁ゙ぁ゙ぁ゙っっ♥♥♥お゙ほっ♥ふぉ゙ほぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~っっっ♥♥♥♥♥」
暴漢の如くキルシュを犯しながら、心からの叫びをあげるウェル。その言葉のひとつひとつにキルシュは歓喜の声をあげ、淫魔の様に乱れ狂っていく。
はじけ飛ぶような快感の連続に、キルシュの脳は正常さを失っていた。それでもウェルが感情のまま、愛の言葉を叫んでいるのは辛うじて理解できる。
キルシュはどこまでも一途な性分であった。自分もまた何とかウェルに愛を伝えようと、沸騰しきった脳内で愛しの名前を呼ぼうとした。
「ウェルぅ゙っ♥うぇっ♥うぇりゅっ♥♥♥うぇりゅぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙っっっ♥♥♥♥♥ん゙りゅっ♥ウェルぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙♥♥♥♥♥」
せめて、名前だけでも呼ばせてほしい。キルシュはその一心でまともに回らない舌を必死に動かし、ウェルの名前を懸命に叫んだ。とろりと唾液に塗れたその舌は溶けそうな程に痺れており、度重なる絶叫で既に喉は枯れ果てている。それでもキルシュはウェルの名前を呼ぶ。狂い続ける絶頂の奈落に叩き落とされながらも、ウェルに想いを伝えたくてその名を叫びつづけるのだ。
しかしその一途さは、理不尽にもウェルの性欲の逆鱗に触れた。
ぎりぃぃっ!!
「ひゃぎぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙っっっっ♥♥♥♥♥」
ウェルは激しく腰を振ったまま、キルシュの赤く腫れた乳首を力まかせに抓りあげた。乳頭から伝わる痛覚は電流の如く駆け巡り、キルシュの快感をより苛烈で暴力的なものへ彩っていく。
「キルシュっ!!ふぅぅぅぅっ!!ぐぅぅぅぅぅぅっ!!」
ばちゅっ! どちゅっ! ばちゅんっ! ぐっちゅうっ!
(ただでさえその汚らしい嬌声に加虐心を煽られるというのに…その声で愛しそうに俺の名前を呼ぶとは、何事だ…!!)
ウェルは性欲を煽られた事で、キルシュに対して理不尽極まりない怒りを抱き始めていた。
どちゅっ! ぐちゅっ! ぶっちゅっ! ずちゅうっ!
(愛してやる…!俺の全身全霊で…キルシュの全てを俺の愛で壊してやる……!!)
ずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっ……!!
「ウェるぉ゙ぉ゙ぉ゙っっ!?お゙っ♥ん゙ぐぉ゙っっっ♥♥♥お゙ほぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~っっ♥♥♥♥♥」
ウェルはまるで何かに取り憑かれた様に、鬼の形相でキルシュを更に激しく犯していく。
どちゅっ! どちゅんっ! ずっちゅずっちゅずっちゅずっちゅ……
「ふっ!くっ!キルシュっ!!キルシュっ!!キルシュぅぅぅっ!!」
「お゙っ♥ぐぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥もぉ゙っっ♥♥♥ん゙ぉ゙ごぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥♥♥ウェりゅぅ゙っっっ♥♥♥お゙ごぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~っっ♥♥♥♥♥」
ぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱん………!!
ウェルの睾丸がざわめきはじめ、精液の貯蔵がいよいよ限界に達する。白濁に泡立つキルシュの女陰に目掛け、ウェルは種を植え付けるべく全霊で腰を打ち込み始めた。
ぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱん………!!
「もう…キルシュ…で…でるぅっ……!!」
「ん゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っっっ♥♥♥♥♥だひてぇ゙っっっ♥♥♥ウェルぅ゙っっ♥♥♥ながにだひでぇ゙ぇ゙ぇ゙え゙え゙え゙え゙え゙っっっっ♥♥♥♥♥♥♥」
キルシュはウェルの精液を一滴も逃すまいと、四肢を絡ませて全力でしがみ付いていく。そしてウェルは、とうとうキルシュの中で果てた。
「キルシュっ!!キルシュぅぅぅぅっ!!!!ぐぉぉぉぉぉっっっっ!!!!」
びゅぐうううううっ!! びゅるるるるるっ!! どびゅううっ!! びゅぐううっ!! ぼびゅうううっ!! どびゅうううっ!!
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙~~~っっっ♥♥♥♥♥♥ウェルぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙~~~~っっっっ♥♥♥♥♥♥♥」
ウェルの精液がキルシュの中を白濁に染めていき、放たれた精子が奥へ奥へと一斉に泳いでいく。精子たちはキルシュの子宮を這いずり回るようにして、キルシュの卵子はどこかと暴れる様に蠢き回る。
びゅうっ…ぶびゅう…びゅくっ…
「あ゙ひぁ゙っ♥♥♥あ゙っがぁ゙……ウェ、ウェルっ♥♥♥ウェりゅっ♥♥♥♥♥ほぉ゙っ♥♥♥ウェルぅ゙ぅ゙ぅ゙……っ♥♥♥ほっ♥お゙っほ♥♥♥」
キルシュは気を失いそうな程の幸福を感じていた。愛しい男に種付けされて、子宮の中まで愛されていく…キルシュが今まで生きてきた中で、最高の幸福の瞬間であった。
「ウェ…ル………ウェル……♥」
キルシュは最後の力を振り絞り、ウェルの名前を呼んで失神する。ウェルはそんなキルシュを優しく抱き寄せ、頭を撫でながら愛しの名前を呼び返す。
「キルシュ…キルシュ……」
ウェルの声は幸福と切愛に溢れていたが、その裏には恐怖と焦燥の思いがあった。いつキルシュの命が危険に晒されるのかという恐怖、そしてダークエルフ達の救済に対する焦燥である。
近頃、国王の排斥傾向は極めて強い。その上ウェルの和平主義を蛇蝎の如く嫌い、後妻との間に生まれた第二王子を次期王として擁立しようと動いている。すなわち、現国王はウェルに王位を譲る気が無いという事である。
ダークエルフ達を救う為には、国王としての強権が必要だとウェルは考えていた。王となるのが叶わぬのなら、ダークエルフ達はおろか、キルシュの命も危うくなる。そもそもキルシュは反抗勢力の中心人物として、即刻処刑すべしという声も未だに大きいのだ。
(…もう、時間がない……)
ウェルの恐怖や焦燥といった黒い感情が、今宵のキルシュを責め立てていた。キルシュを守りたいというウェルの強い想いが、黒く根深い悩みを生じさせた。その結果、ウェルはキルシュを苛むという本末転倒な行動を取ったのである。
そしてその行いの末、ウェルはキルシュの子宮に種を植え付けた。既成事実にしてしまえばいいと、今までも散々中に出してきたウェルであったが、今となっては子を仕込めば尚の事父の逆鱗に触れる恐れがあった。
(俺は…お前の為なら、どんな事でもしてみせる……たとえこの手が、血に穢れようとも…)
ウェルはキルシュの身体を抱きしめ、小声で呟く。
「お前だけは…どんな俺でも愛してくれよ。キルシュ……」
その夜から半年後…稲妻が鳴り響く雨の夜であった。ウェルは血塗れの剣を握りしめたまま、キルシュの待つ私室へと帰ってきた。
「ウェルっ!?ど、どうした…何があった!?」
「キルシュ…」
驚くキルシュを片手で抱きしめながら、ウェルは疲れ切った表情のまま答えた。
「父上を……国王を殺してきた」
四章 自由と幸福
事の発端は国王の勅命であった。ウェルの擁する古城に向け、王宮から軍隊が派遣されたのである。
勅命状にはこうあった。
【即刻ダークエルフの捕虜を一人残らず処刑せよ】
異変を察知したウェルの動きは迅速であった。僅かな手勢を引き連れて王直属の軍よりも早く古城へ到着し、ダークエルフ達を開放して戦える者には武器を持たせた。そうして即席の混成軍を編成し、直属軍に奇襲をかけてこれを撃破した。
そのまま混成軍はウェルの騎士団や協力関係にある貴族の私兵などを取り込み、一大勢力となって王都へと押し入った。ウェルには国民や商人、警護兵といった支持者も多く、その甲斐あって混成軍は労せず王宮へと攻め入る事ができた。王宮内では王権派貴族や王宮騎士が応戦してきたものの、ウェルの率いる混成軍の相手ではなかった。
敵対勢力を蹴散らし、玉座へと踏み込んだウェルは、自らの手で王の首を落とした。王は首を落とされる寸前まで激しくウェルを罵っていたが、そういう気質がウェルに説得を諦めさせたのだろう。そして王権派の大臣や父の後妻、異母兄弟である弟も含め一族を皆殺しにし、ウェルは王位を手に入れた。
「これで…約束の一部は果たせたぞ。キルシュ…」
ウェルがキルシュの待つ私室に戻ってきたのは、ダークエルフを開放してから二日目の夜であった。握りしめた愛剣は肉親の血に塗れたままで、遠くからは慌ただしい人の声が鳴り響いている。
「お前の仲間もここに来ている。お前たちはもう、自由だ」
キルシュは王宮の広場に招かれ、久方ぶりにダークエルフの仲間達と再会した。しかし仲間の誰もがキルシュの姿を見て驚き、呆然と立ち尽くしていた。かつてダークエルフ最強の剣士と言われた男が、絶世の美女へと姿を変えていたからである。
筋骨隆々の肉体は女の様な柔らかい身体へと変わり、猛禽の如き鋭い視線は慈愛に溢れた聖母の様に煌めいていた。軽装ながら雄々しかった装いは見る影もなく、色香漂う黒いドレスがキルシュの美しさを際立たせている。大いに露出した肌は昔の傷跡が残ったままだったが、それすらもキルシュの魅力を引き立たたせるアクセントとなっていた。
当然、変わり果てたキルシュの姿にダークエルフ達は憤慨した。キルシュの事を良く知る彼らは、「これ以上の屈辱は無かろう」と、ウェルに対して抗議の声をあげ始めた。
しかしキルシュは自らダークエルフ達の怒りの声を諫め、ウェルの事を愛しているのだと告白した。自分が性的調教を受けていた事は避けつつ、ウェルがダークエルフの為にどれだけ奔走していたかを事細かに力説した。乙女の様に頬を赤らめてウェルを庇うキルシュを見て、ダークエルフ達も次第に怒る気が失せていった。事実、今までのウェルの献身ぶりを振り返れば、キルシュの言葉を疑う気にもなれない。
ダークエルフ達の信頼を得て、残存する敵対勢力の鎮圧も数日程度で落ち着き、ウェルの反乱は一先ず成功と言えた。ウェルは戴冠式を手短に済ませ、寝る間も惜しんでメリオクスの法を改めた。王室に集中しすぎた財や利権を再分配し、オークに対する和平交渉を進め、ダークエルフを正式に軍に迎え、軍隊の再編成を行ったり等々…王位を手にしたウェルは、以前にも増して多忙の身となった。故に、キルシュと過ごす時間も更に少なくなっていく。
キルシュは革命を成した後も、ウェルの私室で過ごしていた。相変わらず部屋の中で本を読みながら、ダークエルフ達の訓練に混ざったりしつつ、ウェルの帰りを待つ日々であった。新メリオクス王国が軌道に乗ってからもウェルが部屋を空ける事も多くなり、キルシュは一人で夜を過ごす事が多くなっていった。
そんな日の朝、キルシュは広いベッドで独りきり…目を覚ましてウェルが居ない寂しさに苛まれる。キルシュは泣きたくなる気持ちを抑える為、傍に置いてあるウェルの肌着をぎゅっと抱きしめて呟く。
「ウェル………」
キルシュは肌着に顔を擦りつけ、仄かに香るウェルの匂いを味わう。愛しの嗅ぎ慣れた匂いを吸いながら、ウェルに想いを馳せて身をよじるキルシュ。
寂しさも相まって、やがてキルシュに性的興奮が沸き起こり、左手で自らの肉棒を扱き始めた。
しゅっ…しゅっ…しゅっ…しゅ……
「んっ…んふぅっ…はぅ…あっ…あぅっ…♥♥♥」
キルシュは自慰などそうそうする事はない。したとしても精々成長期に何度かした程度で、捕えられた後はウェルの調教でそれどころではなかった。
更に女陰で自慰をした事もなかった。元々キルシュは女の部分を忌まわしく思っていたし、キルシュの女陰に触れたのはウェルが初めてであった。故に女の部分で慰めようと考えた事が無く、女を抱いたこともないキルシュは女陰の扱い方を全く心得ていなかった。
「ウェル…ふぐぅぅ…んくっ♥ウェルっ♥ウェルぅぅっ…♥♥♥」
しゅこしゅこしゅこしゅこ……
肌着の残り香を肴に、ウェルの名を呼んで肉棒を扱くキルシュ。股間から響く快感はキルシュの全身を淫らにし、ぴちりと閉じた陰唇からじわりと愛液があふれだす。肉棒を扱く手つきも徐々に早さを増していき、先走りが指に絡んで粘着質な音が部屋の中に響いていく。
ぬちゅっ ぐちゅっ むちゅっ にちゅっ
「ふぅっ♥んぅんっ♥んんっ♥あぅんっ♥♥♥」
肉棒を擦る度に可愛らしい嬌声をあげるキルシュ。そのまま下半身の疼きに身を任せ、キルシュは右手を女陰へと伸ばした。濡れそぼった割れ目を指でなぞり、ぬるりとした愛液を丹念に陰唇へと塗り付けていく。上下に、左右に、或いは指先でつついたり…キルシュは自分の考えられる手段で、ぎごちない手つきのままに慰め始める。
くちゅくちゅくちゅ…くにゅっ…にちゅにちゅにちゅ…
「んっ♥んくっ…はうぅぅぅ……っっ♥♥♥」
ゆっくりと慎重に、粘膜に直接触れながら快感を確かめていく。ウェルの徹底的な調教により、キルシュの女陰の開発済である。粘膜のあらゆる部分が性感帯となっており、キルシュは広がる快楽に言いなりのまま、やがて指を中へ挿入していく。
くぷっ…ちゅぷんっ
「んぐぅぅぅぅ~~っっ♥♥♥♥♥」
指が膣の中を刺激し、痺れるような鋭い快感に腰が跳ね上がる。未だ要領もつかめぬまま、慣れない手つきで女陰を弄りまわすキルシュ。しかしどう触ろうと、どう弄ろうと、その快感はウェルの愛撫の足元にも及ばない。
ぐちゅっ ぬぷっ ぬちゅっ くぷっ ずちゅっ…
(ち、ちがう…こんなのじゃないっ…いつも感じてる気持ちよさは、こんなちっぽけじゃない…っっ♥♥♥)
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ……
(もっと、もっと俺の中の奥底にある大事な何かが壊されていく感じの…おかしくなるくらいの気持ちよさがないぃ…っっっ♥♥♥)
キルシュは自らの快感に納得いかず、膣の奥へと指を進める。膣壁を掻き分け、指先を動かして何とかウェルとの快感を探そうとする。だがどれだけ奥を弄ろうと、どれだけ激しく指を動かそうと、結局キルシュ一人では満足できる快感は得られなかった
「ん゛ぁぁぁっ♥♥♥全然…全然届かないっ…届かないよぉっ♥♥♥ウェルっ♥ウェルっ♥帰ってきて…早く帰ってきてぇっ♥♥♥あっ♥あぐぁ゙っ♥♥♥ん゙ん゙ぅ゙ぅ゙~っっ♥♥♥♥♥」
ウェルへの寂寥や快感へのもどかしさが募る内、キルシュの頬に涙が零れ始める。身体をくねらせ、肌着を頬張り、思うように慰める事のできない女陰を弄りながら、激しく竿を扱いていく。
くちゅくちゅくちゅくちゅっ しゅこしゅこしゅこしゅこしゅこ……
「ふーっ♥ふーっ♥ふぅぅ~っ♥んぐぅぅぅ~~っ♥♥♥♥♥」
下腹部の奥から陰茎へ精液が込み上げてくるのを感じながら、キルシュはただウェルへの想いを滾らせた。だが何もかもが足りず、何もかもが満たされなかった。
身体の内側から爆発する様な快楽が無ければ物足りない。発狂するほどに強い刺激が無ければ満たされない。ウェルの声と温もりが無ければ愛を感じる事ができない。
(愛されたいっ♥犯されたいっ♥愛されたいっ♥犯されたいっ♥愛されたいっ♥犯されたいっ)
しこしこしこしこしこしこしこしこ………
一心不乱に陰茎を扱き、女陰を擦るキルシュ。絶頂感が押し寄せ、虚しい自慰の時間も終わりを告げようとしていた。
「ひっ♥……ひぃっ♥ひっぐ……♥♥♥」
精液の昂ぶりが限界まで達し、先端から噴き出さんするその瞬間であった。「がちゃり」と戸を開く音が部屋に響いた。
「っっっ!?」
「っと……お取込み中だったか…?」
「~~~~っっっっ!?!?」
吃驚したキルシュが扉の方に目を移すと、苦笑いして佇むウェルの姿があった。国王らしい華やかな服装で、白いマントが良く似合う立派な出で立ちであった。
一方キルシュは全裸な上、腰を浮かせて全力の自慰に真っ最中という、大変下品な格好であった。それも絶頂に達する寸前で、込み上げてくる精液は最早止まりそうにない。
「やっ…いやっ…みないで…みないでぇっ♥♥♥いやぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っっ♥♥♥♥♥い゙っっぎゅっっ……♥♥♥♥♥♥♥」
びゅううっ! びゅるるっ! ぶびゅうっ! びゅうっ!
キルシュは何とか射精を抑えようとしたものの、その努力は全くの無駄に終わった。温みを帯びた透明で美しい精液が、キルシュのペニスから勢いよく吐き出されていく。
「あ゙っ♥ん゙ぐぁ゙っ♥♥♥みな…いでぇっ♥やんっ♥みないでぇっ♥♥♥お゙っ♥ふぉ゙ぉ゙ぉ゙っっ♥♥♥♥♥」
びるっ! びゅっ! びゅっ…ぴゅうっ
キルシュは股を閉じて秘部を隠そうとするも、溢れる射精はまだ止まらない。それどころか無理に恥部を隠そうと体勢を崩した為、吐き出された精液はシーツの上へとぶちまけられていく。ベッドにいやらしい染みを作りながら、キルシュは全身を、びく、びく、と激しく痙攣させた。
「キルシュ……朝からどうした…我慢できなかったのか?」
全てを察したウェルはマントや衣服を脱ぎ捨てながら、キルシュの横たわるベッドへと近づいていく。
「やっ♥だっ、だってぇっ♥…帰って来るって知らなかったからっ…あぐっ♥」
「いやすまん。お前を驚かせようと思ったんだが…こうして俺が驚かされるとは、思ってもみなかったぞ」
手早く半裸となったウェルは、キルシュのしおれたペニスをそっと掴み、優しく口付けをする。
ちゅっ
「あんっ♥♥♥」
「ふふ…お前のであれば、こうして口づけしたくなるほどに愛おしい…それにしてもキルシュ、お前見かけにに寄らず随分激しい自慰をするんだな」
「うぅぅ~~っ!う、うるさいっ…♥」
「それもこんなに派手にぶちまけて…一人でするのがそんなに気持ちよかったのか?」
「ん…んぅぅっ…」
キルシュは耳の端まで顔を真っ赤に染めながら、ウェルから目を逸らしながら答えた。
「……お…お前とする方が……もっと…気持ち、いい…♥」
「…………はぁ、まったく…お前は俺をその気にさせる天才だな…」
ぶちゅうっ!!
「んふぅぅっ!?」
じゅるっ! じゅるるるっ! ぷちゅっ! ちゅうううっ!
ウェルはキルシュを抱き寄せ、激しい口付けを交わす。唇をねっとりと押し付けて、舌を貪欲に絡めていく。
「んふっ♥んんっ♥んぐっ♥お゙んん~~っ♥♥♥」
キルシュはウェルに応える様に、唇と舌を絡ませ合った。粘膜が触れる度に歓喜の声が漏れ、下腹部は再び熱気を帯びていく。くたびれていたペニスにも火が付き、ぐん、ぐん、と海綿体が膨れ上がっていく。
「んっ…ぷぁっ!キルシュ…抱かせてくれ…」
「んぁっ!はぁっ…はぁっ…あ、朝帰りで疲れてるんじゃ…」
「お前を抱けるチャンスだぞ?疲れてる暇なぞあるもんか」
ウェルはキルシュの腰を抱き上げ、愛液に濡れた女陰を露わにさせる。
「わっ!!ちょ、ちょっとまてウェル…!!は、はずかし…!」
「今更恥じる事もないだろ?特に今日は朝一番に射精するところを見られているわけだしな」
「そっっ!!それとこれとは関係なっ……!!」
キルシュの言葉を遮る様に、ウェルは潤った女陰にむしゃぶりついた。
ぶちゅるっ!
「はぉ゙ぉ゙っっ!?」
ぶちゅるっ! じゅちゅっ! じゅるるるるっ!!
「お゙っ♥お゙ふぉ゙っ♥♥♥ふぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~っっ!?」
音を立てて吸い付かれる度、びくんっ!とキルシュの身体が跳ね上がる。ウェルの筋肉質な舌はキルシュの粘膜を丁寧に舐め回し、唇でいやらしく啄みつつ、膣内に舌をねじり込んでいく。
ずっちゅ! ずりゅっ! じゅるるるっ! にゅぷっ! じゅりゅうっ!
「ほっ♥おほっ♥お゙っ…んぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~っ♥♥♥」
(さ…さっきまで俺とキスしてたウェルのお口がぁ…今度は俺のアソコ舐め回してるぅ…♥♥♥)
キルシュは動転した頭の中でそんな事を考えながら、ウェルの絶妙な舌使いを下の口で存分に味わっていく。
ぶちゅっ! じゅるるるるっ!! じゅるっ! ぬぷっ! ずにゅうっ!
「あぐぁぁっ♥あはっ♥きゃはっ♥んぎっ♥ぎもぢぃ゙っっ♥♥♥はへっ♥へっ…はへぇ゙っ♥♥♥」
「んくっ…吸えば吸うほど溢れてくるな…そんなにこれが好きか?」
「すきっ♥すきぃっ♥ウェルにされる事全部すきっ♥気持ちよくてっ♥嬉しくてっ♥どうにかなりそうなくらい全部すきぃぃぃっ♥♥♥」
「そうか…じゃあ、もっとしてあげなきゃな…」
ぶちゅるっ!!
「はひぃ゙ぃ゙んっ♥♥♥」
ウェルは再びキルシュの女陰にしゃぶりつき、激しく舌を這わせていく。
ずりゅっ! ずりゅっ! ぶちゅっ! ずにゅっ! ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ……
「へあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙~~っ♥♥♥激しっ♥激しい゙よぉ゙ぉ゙っっ♥♥♥あ゙へっ♥え゙へっ♥はぇ゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙~~~♥♥♥」
ウェルは持ち上げる様にキルシュの腰を高く抱え、ひたすら秘部にむしゃぶりついていく。そしてすっかり硬さを取り戻したキルシュのペニスを握りしめ、激しく力強く扱き始めた。
ずりゅっ! ぐりゅっ! ずりゅうっ!
「んきぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙っっ!?!?」
金切り声の様な悲鳴を上げるキルシュ。先ほど達したばかりのペニスに先走りと精液が絡み合い、扱かれる度にねっとりとした淫らな音が奏でられる。
こしゅっ! こしゅっ! ぐちゅっ! ぬちゅっ! ぬりゅうっ!
「ひっ♥ひぃ゙っ♥いひっ♥ひぎっ♥はひぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙っっ♥♥♥」
じゅるるるっ!! ぶちゅるっ!! ずりゅっ!!
「お゙ふぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっっ♥♥♥♥♥♥」
男の部分と女の部分、同時に激しく愛される事で、キルシュの快感は止めどなく溢れていく。強烈な刺激はキルシュの脳を熱く焦がし、正常な思考を奪い去っていく。そしてキルシュは調教されていた頃の様に、快楽を求めるだけの卑しい獣へと変貌してしまう。
かつてのキルシュにとって、それは耐えがたい屈辱であった。しかし今では嫌悪感など微塵も感じてはいない。恐怖もなく、悔恨もなく、苦痛だった筈の行為は悦楽の瞬間へと形を変えていた。今のキルシュの心は、歓喜と幸福ではち切れるばかりに満たされていた。
ウェルが愛情と快感を届けてくれる…キルシュはそれが何よりも幸せで嬉しかった。今はただ全身全霊で、ウェルとの愛情を感じればいい。その果てに理性を失おうと、獣の如きに墜とされようと、知った事ではない。キルシュはただウェルと共に、愛しい時間を全力で過ごしていたいだけなのだ
「ウェルっ♥♥♥ぎもぢっ♥ぎもぢぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙っっっ♥♥♥♥♥すぐいぐっ♥♥♥い゙っぢゃうぅ゙っ♥♥♥いぐいぐいぐっっっ………い゙ぐぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙~~~っっっ♥♥♥♥♥」
ウェルの舌が膣の腹側をべろりと削る様に舐めた瞬間、キルシュの限界は訪れた。
「いぐっ♥いぐっ♥♥♥い゙ぎゅぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙~~~っっ♥♥♥♥♥」
ぷしゃあああああっ! ぷしっ! ぷしぅぅぅっ! ぷちゃあああっ!!
キルシュの女陰から蜜が弾け、辺りに愛液がまき散らされる。それらはウェルの顔面やシーツを存分に汚し、ベッドの上はキルシュの体液で染みだらけになっていく。
しゅこしゅこしゅこしゅこしゅこ……
「ほぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~っっ♥♥♥でるっ♥そっちもい゙ぎゅぅ゙ぅ゙っっ♥♥♥でるっ♥でるぅ゙っ♥でるでるでるぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙~~っ♥♥♥♥♥ん゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙っっっ♥♥♥♥♥♥♥」
びゅううっ!! びるっ!! びゅくっ!! びゅうううっ!!
腰を持ち上げられたままのキルシュの顔面に、放出された精液が降りかかっていく。下向きの陰茎は適格に顔面へと狙いを定め、キルシュは自らの透明な精液で美しい顔を汚していった。
びちっ びちゃっ びちゅっ びちょっ
「ほぉ゙っ♥ぷぁっ♥あむぁ゙っ♥♥♥お゙っほぉ゙…ふぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っ♥♥♥お゙ほっ♥ほぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥」
髪、額、鼻、頬、口…精液を余すことなく自分の顔面へ掛けていくキルシュ。精液の熱さを感じる度、子宮から弾ける様な快感が全神経に広がっていく。度重なる調教による条件反射で、キルシュは顔面に精液を受けると強い快楽を感じるようになっていた。
恍惚とした下品な表情を浮かべ、激しい絶頂に身を震わせるキルシュ。その姿を見たウェルの興奮は頂点に達し、太い血管を浮き立たせたウェルの巨根が、べちんっ、とキルシュの股間に重くのしかかった。
「はぁっ…はぁっ!キルシュ…もう入れるぞ…!!」
「ひんっっ♥♥♥ふぁっ!?ああぁぁ~っっ♥♥♥♥♥」
キルシュは自らの秘部にのしかかるペニスを目視し、これからウェルに犯される事を察して戦慄する。
(ま…まだイクの止まってないぃぃ…今いれられたら、ぜったいにこわれる…こわされる…っっっ♥♥♥♥♥)
絶頂感も静まらぬまま女陰を穿たれては、意識を保ち続ける自信はない。キルシュは震える手を目いっぱい伸ばし、何とかウェルを静止しようと試みる。
「ひっ♥ひぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙っっ♥♥♥むりっ…まだ…むりぃ゙…っっっ♥♥♥♥♥」
しかし猛りに猛ったウェルはその手をベッドへと押し付け、腰をキルシュに擦り付けながらありったけの劣情を叫んだ。
「やかましいっ!!やっと会えると部屋に戻れば、お前は淫らに自慰に耽っていて…俺だって、お前としたくてしょうがなかったんだぞ!?お前に注ぐ精液を無駄にすまいと、自慰もしないでずっと我慢していたんだぞ!!」
ずりゅっ ずりゅっ ずりゅっ
「あ゙ぐぁ゙ぁ゙ぁ゙っ♥♥♥ウェルっ♥許してっ♥ウェルっ…やぁ゙ぁ゙っっ♥♥♥ふぐぅぅっ♥♥♥」
ウェルは自慢の巨根をキルシュの女陰に何度も擦り付けていく。これからお前を犯すぞ、と脅迫するかの様に、何度も何度も執拗に擦り付けていく。その度にウェルのペニスはキルシュの愛液に塗れ、挿入する為の準備を着実に済ませていった。
「俺はなっ!お前と一緒に過ごしたくって!!お前を愛したくって!!お前を孕ませたくって!!お前に俺の子を産んでほしくてっっ!!ずっと…ずっと我慢していたんだぞ!?」
「はひっ!?ウ、ウェルぅっっ♥♥♥そんな事言わないでっ♥俺っ、嬉しくなっちゃうっ♥俺もうおかしくなるぅぅぅぅっ♥♥♥」
「黙れっ!!今度こそお前を孕ませてやる…覚悟はいいな、キルシュっ!!」
「いぁっ♥ウェルっ♥まってっ♥まっ…」
ずぶっ…ぬぷぷぷ……ぐぷっ…にちゅっ…
「ん゙ぉ゙っっ♥やぁぁぁ……♥♥♥ウェルぅ…お願い…まって…まってくれぇ♥頼むから……ウェ…」
… ず ぶ ち ゅ っ っ
「ルぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙お゙お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~っっっ!!!!!!はぐぉ゙ぉ゙ほお゙お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~~っっっ♥♥♥♥♥♥♥」
ウェルのペニスがキルシュの膣を掻き分け、子宮口に全力の圧力を衝突させる。キルシュはこの一瞬の間に、女陰を穿たれた時、膣壁を削られた時、子宮に衝撃を受けた時と、立て続けに三度連続、ほぼ同時に強烈な絶頂に達していた。内側から爆ぜる快感はキルシュのペニスを共鳴させ、子宮の絶頂に呼応するかのように再び激しく射精を繰り返していた。
「い゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙あ゙ぁ゙ががががぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙~~~っっっっ♥♥♥♥♥♥♥♥」
ぷしゅっ! ぷしゃっ! ぷしゃあああっ!!
びゅっ! びゅくんっ! びるっ! びゅうっ!
キルシュのまき散らした潮が、ウェルの下腹部に反射して弾けていく。キルシュのペニスも激しく跳ね上がりながら、本日三度目の射精を迎えている。キルシュは泡を吹きながら白目を向き、絶叫と痙攣に乱れ狂っていた。
凄惨極まりないキルシュの様子を見て、ウェルの性欲は更に高まっていく。今やキルシュの下劣で下品な姿を見るのが、ウェルの性癖となっていた。そしてキルシュもまた、ウェルによって滅茶苦茶に犯され狂わされる事が性癖となっている。互いに互いを求め続け、ウェルとキルシュの心身の繋がりは、既に二人で一つのものとなっていた。
ずりゅりゅりゅ………ばちゅんっ!!
「ぎぃ゙ぃ゙ぃ゙っっっ♥♥♥♥♥♥」
ウェルは腰を引き、再び子宮目掛けて腰を打ち付ける。キルシュは踏みつぶされた蛙の様な声をあげ、背を反らせて悶えている。そんなキルシュをウェルはつぶれる程に抱きしめ、渾身の一撃を何度も叩き付けていく。
ばちゅんっ!! ばちゅんっ!! ばちゅんっ!! ばちゅんっ!!
「ごぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥♥♥ん゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥お゙っごぉ゙っっ♥♥♥お゙ごぉ゙ぉ゙ぉ゙っっ♥♥♥ほぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥♥♥♥」
衝撃を受ける度、地獄の様な声をあげるキルシュ。ウェルは汗を垂らしつつ、歯を食いしばりながらキルシュの中を責め立てていく。
ばちゅっ!! ばちゅっ!! ばちゅっ!! ばちゅっ!!
「あ゙ぎゃっ♥♥♥い゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っっっ♥♥♥お゙っ♥♥♥お゙ぐぅ゙っっっ♥♥♥♥♥奥つぶれりゅぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙っっっ♥♥♥♥♥♥」
いつもの様にキルシュを激しく抱くウェルであったが、唐突に互いの股間を密着させて、艶めかしく腰を揺らしてみたりする。深く突き刺さったままの巨根は子宮をこねくり回し、右へ左へとキルシュの秘所は膣ごと強く揺さぶられていく。
ずちゅっ! にちゅっ ぬりゅっ ぐにゅぐにゅぐにゅっ…ずちゅちゅっ…ぐちゅうっ
「い゙ぎぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙っっっ♥♥♥♥♥お゙ふぉ゙っ♥ぞれっ…ぞれなにぃ゙っっ♥♥♥♥♥ぞれじらない゙っ♥♥♥じらない゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙~~っ♥♥♥♥♥ふぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~っっ♥♥♥♥♥ほごぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~っっっ♥♥♥♥♥♥」
慣れない感触と快感に悲鳴をあげるキルシュ。揺れ動く子宮はキルシュの体内で快感を反響させ、大きな衝撃が重なり合うようにして全神経が淫らに染め上げられていく。
パ チ ン ッ ! !
「ぴぇ゙っっっっっ!?!?」
ウェルは更に、キルシュの目の前で高らかに指を鳴らした。それはキルシュに刻まれた淫紋を発動させる動作であり、拷問に等しい暴力的快感が始まる合図でもあった。
キルシュの下腹部に刻まれた淫紋が、妖しい光を放ち始める。
「ひぎぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙~~~っっっ♥♥♥♥♥い゙ひぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙~~~っっっっ♥♥♥♥♥」
ぷしゅっ!! ぷしゃっ! ぷしゅうううっ!!
淫紋から子宮へと快感の津波が押し寄せ、キルシュの秘所から蜜が噴き出る。絶頂に震える膣は小刻みにウェルの巨根を締め付け、絡みつく様にして子種を搾り取ろうとする。
ウェルはキルシュが絶頂し続ける様を見つめながら、素早く腰を振り始めた。
ぱんっ! ぱんっ! ぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱん……
「ひぎぃ゙ぃ゙ぁ゙ぁ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あっっっ!?あがぁ゙っ♥♥♥あ゙ぐぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙~~~♥♥♥♥♥♥」
乱雑で思いやりのない、自分勝手なウェルの腰つき…キルシュの身体はこのような抱き方ですら、狂いそうなほどの快感に満ち溢れてしまう。
絶頂感からくる過度の痙攣は、キルシュの肉体を著しく消耗させていく。キルシュは本能的に快楽の地獄から逃れようするも、ウェルは獲物を捕らえた肉食獣の如く、キルシュを捉えて離さない。
ばちゅっ! ばちゅんっ!! ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ………
「ん゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙~~~っっっ♥♥♥♥♥うぅ゙っっ♥♥♥おぅ゙ぅ゙ぅ゙っっ♥♥♥♥あ゙お゙お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~~~っっっっ♥♥♥♥♥♥♥」
のたうち回る内にうつ伏せとなったキルシュに、ウェルは容赦なくのしかかる。そのまま一心不乱に腰を振り下ろし、ウェルの肉棒がキルシュの子宮の奥を更に押し広げていく。
ごぶちゅっ!!
「ん゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙っっっっっ♥♥♥♥♥♥♥」
キルシュの尻肉は圧し潰されるままに形を変え、攪拌された白く粘ついた愛液の糸を引きながら、ウェルはひたすら腰を打ち付けていく。
ぱんっ! ぱんっ! ぱんっ! ぱんぱんぱんぱん…ぱんっ! ぱんっ!
「あ゙お゙お゙お゙お゙~~~っっ♥♥♥♥♥うぉ゙っ♥♥♥お゙ごっ♥♥♥お゙お゙お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~っっっ♥♥♥♥♥♥」
キルシュは白目を向いたまま、枕に顔をうずめてひたすらに呻いている。
「くっ…キルシュっ…キルシュっ!!」
ウェルは右手でキルシュの乳首を鷲掴みにし、左手で喉元を締め付けながら、キルシュの身体を抱き抱えた。
ぎりっ……ぎゅうぅぅぅぅっ
「あ゙ぎゃぁ゙ぁ゙っっ♥♥♥ぐぁ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っっっ♥♥♥♥♥」
下半身は繋がったまま、背を反るようにして持ち上げられるキルシュ。ウェルの肉棒は更に奥へと押し付けられ、キルシュは首を絞めつけられた事によって、一気に息苦しさが襲い掛かって来る。
「ぐっ…げっ……ウェルぅ゙…お゙っ♥お゙っ♥お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~っっ♥♥♥♥♥」
「キルシュ…愛してるぞ…!!」
ウェルはキルシュを更に抱き寄せ、舌を突き出したままの唇に目掛けて深く口付けを交わした。
ぶちゅるっ!!
「ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙~~~っっ♥♥♥♥♥」
じゅるっ!! ぶちゅるっ!! じゅるるるっ!! ぶちゅううっ!!
「ごっ♥♥♥ごぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥♥♥お゙ふっ♥♥♥お゙ふぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~っっっっ♥♥♥♥♥♥」
只でさえ苦しいキルシュの呼吸が、口を塞がれた事によって更に苦しくなっていく。ウェルが膣を穿つ度、乳首や喉を締め付ける力も段々と増していく。
ばちゅっ!! びちゅっ!! ぐっちゅ!! どちゅっ!! ぶちゅんっ!!
「ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙~~~っっっ♥♥♥♥♥ん゙ぉ゙むぅ゙ぅ゙ぅ゙っっっ♥♥♥♥♥お゙ぐぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっ♥♥♥♥♥ぐぉ゙ぼぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っっっっ♥♥♥♥♥♥♥♥」
じゅるるるっ!! ぶちゅるっ!! れりょっ ずりゅっ ぢゅるるるるっ!!
ウェルの粘ついた口付けは止まず、子宮目掛けて打ち下ろされる巨根の衝撃は、更にキルシュを狂わせていく。キルシュは意識が消えそうな中で、限界まで仰け反りながらウェルの身体に腕を絡ませる。キルシュの瞳は激しく動き、醜く白目を向きながら大粒の涙を分泌させていく。
そんなキルシュにとどめを刺すべく、ウェルの腰はどんどんと速度を増していった。
「んむぅぅぅっっ……ぶはっ!!キルシュ!!キルシュっ!!でるぞっ!だすぞっ!!キルシュっ!!キルシュぅぅぅぅぅ!!!!」
「ぶぇ゙へぇ゙ぇ゙ぇ゙っっっっ♥♥♥♥♥がふぁっ…あ゙っぐっ♥ウェりゅっ……ウェりゅぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙っっっ♥♥♥♥♥♥あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙~~~♥♥♥♥♥♥♥♥」
ばちゅばちゅばちゅばちゅばちゅっっ!! ばちゅばちゅばちゅばちゅばちゅっ!!
「今度こそ孕ませる!!俺の子を産ませるからな!!孕めっ!!孕めよっ!!孕めよキルシュっっ!!!!くっ…がぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!!!」
「ん゙ぉ゙あ゙あ゙あ゙あっ♥♥♥はらっ…はらむぅ゙ぅ゙ぅ゙っっ♥♥♥はらむぅ゙ぅ゙っっっ♥♥♥♥♥ウェルの……あか…ちゃ……はらむぅ゙っっ♥♥♥♥♥お゙お゙っっっ♥♥♥♥お゛お゛ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙~~~♥♥♥♥♥♥♥」
ウェルは渾身の力を込め、両腕でキルシュの首元を抱きしめる。そしてねじ込められる限界の所までペニスを押し付け、吐き出せるだけの精液をぶちまけた。
ど っ ち ゅ ん っ っ ! !
「キルシュっっっ!!!!!!!!」
びゅりゅりゅりゅっ!! びゅうううっ!! どびゅうううっ!! びゅぐっ!! どびゅううううっ!! びゅううっ!! ぶびゅううっ!! どびゅるるるるるっ!!
「あ゙ぐあ゙あ゙あ゙あ゙っ♥♥♥♥♥い゙っっっぐぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙~~~っっっっ♥♥♥♥♥ウェルぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙~~~~~っっっっ♥♥♥♥♥♥」
びゅるるるるっ!! どびゅるっ!! どびゅうううっ!! びゅるるるっ!!
ウェルの本気の種付けを受け、とうとうキルシュの精神はパンクする。肉体は汗と愛液に塗れ、この世のものとは思えぬ絶叫をあげながら、尋常ではない絶頂と痙攣を繰り返している。
白目を向き、大口を開け、舌を突き出し、鼻水を垂らす。キルシュの顔はあらゆる醜さを帯びていたが、それは最高の幸福を一身に受けた表情でもあった。キルシュにとってウェルに愛され、ウェルの子を授かるという事は、狂う程の幸福の絶頂なのだ。
キルシュのペニスもまた、覆いかぶさる二人分の体重を受け、押し出されるようにして精液をひり出していく。
ぴゅっ ぴゅうっ ぽぴゅぅっ…
滲み出たキルシュの透明な精液は、即座にベッドのシーツに吸われて小さな染みとなっていく。大量の汁気を含んだベッドは多分な水気を帯び、二人の強烈な愛の香りを漂わせていた。
「キルシュ…キ…ルシュ………」
精を出しきったウェルは、力尽きたかのようにキルシュの横に倒れた。激務の疲労を癒す間もなく、全身全霊でキルシュを抱いたのだ。既に体力は限界を超えていた。
しかし限界を超えていたのはウェルだけではない。
「あ゙へっ♥♥♥…は…へっ…あひぇ゙っ♥♥♥へっ……え゙へぇ゙っ♥♥♥えへぇ゙ぇ゙ぇ゙……♥♥♥♥♥」
ウェルの抱擁から解放されたキルシュもまた、ウェルの傍らで気を失っていた。筋肉の痙攣は未だに止まず、醜い表情のままで無意識の絶頂を繰り返している。しかしその顔は天国にいるかのように恍惚としており、キルシュの子宮の中では精子と卵子が念願の邂逅を果たしていた。
終章 王妃キルシュ
ウェルヴェール・ウィン・メリオクスが革命を果たし、新メリオクス王国が興ってから数年…王宮では国王ウェルヴェールと、王妃キルシュの結婚式が執り行われようとしていた。
玉座を濡らした血も既に渇き、平和、平等、親愛を掲げた新しい国家は、多くの人々に希望をもたらしている。乗り越えるべき困難は数えきれないが、今日という日を迎えられたこの国は、必ずや輝ける未来をつかみ取る事が出来るだろう。
「綺麗だ。キルシュ」
白銀の甲冑とマントを身に着けたウェルは、花嫁となるキルシュに声をかける。
「変じゃ…ないかな…?」
純白のドレスを見に纏ったキルシュは、恥ずかし気に訊ねた。輝くようなヴェールを揺らすその姿は、花嫁というより女神の如き美しさであった。
「変なものか…お前はいつだって美しいが、今日が一番美しいよ」
「だが、その……こ、こんな身体だし……」
赤面しながら、大きく膨れたお腹をさするキルシュ。特注のドレスは妊婦でも違和感なく着れるよう、大きめに作られていた。
ウェルはキルシュの傍に寄り添いながら、そっと肩を抱き寄せる。
「だからこそ美しいんじゃないか。お前はこれから俺の妻となり、そう遠くない内に俺の子を産み母となる……俺はそんなキルシュを見る為に、この世に生まれて来たのかもしれん…」
「……ばか………」
ウェルの言葉に瞳を潤ませるキルシュ。ウェルはそんなキルシュの頬に手を触れ、甘く優しいキスをする。
「キルシュ、お前を愛してる。お前の全てを、お前に宿る俺たちの子を、俺は愛し続ける」
「お、俺…いやっ、私も…ウェルとお前との子を愛してる……」
「ふふっ、無理に言い直す事はないだろ?俺はお前を一目見た時から、ありのまま全てを愛しているんだ…今日に至るまでずっと、そして勿論これからも……」
「これからも、か……」
キルシュはウェルの顔を見上げ、にこりと微笑んだ。
「俺、ウェルと出会えて良かった…この身体に生まれきて良かった…ありがとう、ウェル」
「……ああ。今まで生きててくれてありがとう…そしてこれからも共に生きよう、キルシュ」
ウェルとキルシュは王宮のテラスから、国民の待つ広場へと姿を見せた。広場には入りきらない程の国民が集まり、エルフ、ダークエルフ、人間、オーク、その他多くの種族が交じり合いながら、祝福の喝采と拍手を奏でていた。
END
名無しのマンティス
2022-06-12 00:35:17
ありがとうございます!
by ゆう 2022-06-27 15:37:38