皆が帰ってくるまで、あと1時間。
夕飯の仕込みは済んだ。諸々の雑多な片付けも終わっている。
今、この本丸には燭台切と歌仙しかいない。
「あっ、あっ、そこぉ、ぉぉ……っっ!!」
「ここ、ほんと弱いよね、歌仙くん……っ」
出しっぱなしのシャワーは低めの水温に設定されているのに、少しも体の火照りは収まらない。それどころか、深く互いの身体を交えれば交えるほど、激しく燃え盛るかのようで。
「なか、なかに、ほしい、しょくだいきり、の、く、ぅうっ、んんんっっっ」
淫らがましく啼きながら、振り返る歌仙の首筋を流れ落ちる水が、妙に艶めかしい。背後から貫かれるのは顔が見えないから嫌だといいつつ、背中から覆い被さるように拘束されることにひどく感じるらしいことを、燭台切はよくよく承知している。
「いいけど、今中に出していいのかな?まだ、日は暮れていないよ?」
ぐりぐりと、中のしこりを肉刀の切っ先で器用に嬲りながら、意地悪く燭台切が問う。
「も、だめえ……がま、ん、できな、んあああ……っ」
さながら、綻びかけた妖艶な花の、淫らな花芯から蠱惑の蜜を零すがごとく、全身濡れ乱れた歌仙から滴る雫が糸を引いて床に堕ちる。指先で先端を拭えば、あとからあとから溢れだすそれを、燭台切はこれ見よがしに舌の上に乗せる。
「可愛い歌仙くんが、こんなはしたなくおねだりしているのを無碍になんてできないね。仕方ないなあ。」
言い終わるのが早いか、今まで以上に激しく揺さぶられ、突き上げてくるその動きに、もう歌仙は声すらあげることもできない。
「……っく、」
ひときわ熱い最後の迸りに内側から焼かれる快楽。声もなく大きく全身を震わせてそれを受け止め、同時に歌仙も達き果てる。
「歌仙くん……?」
ほとんど意識を手放しかけている歌仙の、辛うじて崩れず踏みとどまっている身体を優しく抱き留めながら呼びかける。低く甘い燭台切の声に、まだ歌仙は答えられないらしい。
しかし、最後の一滴まで搾り取ろうと、強欲な蕾はひくりひくりと収縮を繰り返す。ものたりない、まだほしい、と強請るように。
「まだ、足りない?でもダメだよ。続きは夜になってから。歌仙くんは、イイコだから我慢できるよね?」
耳朶を軽く噛み、甘く意地悪く言う燭台切に、歌仙は。
「……今夜、激しくして、くれるなら。」
掠れた声で、キスを強請るように赤く濡れた舌を覗かせながら答えた。呼吸さえ奪うような激しいキスで燭台切がそれに応える。
誰もいない本丸。二人だけの秘密。約束された夜の契りに背筋を甘く痺れさせながら、しかしその後歌仙は努めて平静を装っていた。
夕飯の仕込みは済んだ。諸々の雑多な片付けも終わっている。
今、この本丸には燭台切と歌仙しかいない。
「あっ、あっ、そこぉ、ぉぉ……っっ!!」
「ここ、ほんと弱いよね、歌仙くん……っ」
出しっぱなしのシャワーは低めの水温に設定されているのに、少しも体の火照りは収まらない。それどころか、深く互いの身体を交えれば交えるほど、激しく燃え盛るかのようで。
「なか、なかに、ほしい、しょくだいきり、の、く、ぅうっ、んんんっっっ」
淫らがましく啼きながら、振り返る歌仙の首筋を流れ落ちる水が、妙に艶めかしい。背後から貫かれるのは顔が見えないから嫌だといいつつ、背中から覆い被さるように拘束されることにひどく感じるらしいことを、燭台切はよくよく承知している。
「いいけど、今中に出していいのかな?まだ、日は暮れていないよ?」
ぐりぐりと、中のしこりを肉刀の切っ先で器用に嬲りながら、意地悪く燭台切が問う。
「も、だめえ……がま、ん、できな、んあああ……っ」
さながら、綻びかけた妖艶な花の、淫らな花芯から蠱惑の蜜を零すがごとく、全身濡れ乱れた歌仙から滴る雫が糸を引いて床に堕ちる。指先で先端を拭えば、あとからあとから溢れだすそれを、燭台切はこれ見よがしに舌の上に乗せる。
「可愛い歌仙くんが、こんなはしたなくおねだりしているのを無碍になんてできないね。仕方ないなあ。」
言い終わるのが早いか、今まで以上に激しく揺さぶられ、突き上げてくるその動きに、もう歌仙は声すらあげることもできない。
「……っく、」
ひときわ熱い最後の迸りに内側から焼かれる快楽。声もなく大きく全身を震わせてそれを受け止め、同時に歌仙も達き果てる。
「歌仙くん……?」
ほとんど意識を手放しかけている歌仙の、辛うじて崩れず踏みとどまっている身体を優しく抱き留めながら呼びかける。低く甘い燭台切の声に、まだ歌仙は答えられないらしい。
しかし、最後の一滴まで搾り取ろうと、強欲な蕾はひくりひくりと収縮を繰り返す。ものたりない、まだほしい、と強請るように。
「まだ、足りない?でもダメだよ。続きは夜になってから。歌仙くんは、イイコだから我慢できるよね?」
耳朶を軽く噛み、甘く意地悪く言う燭台切に、歌仙は。
「……今夜、激しくして、くれるなら。」
掠れた声で、キスを強請るように赤く濡れた舌を覗かせながら答えた。呼吸さえ奪うような激しいキスで燭台切がそれに応える。
誰もいない本丸。二人だけの秘密。約束された夜の契りに背筋を甘く痺れさせながら、しかしその後歌仙は努めて平静を装っていた。