街は平和そのものだった。
漁業が盛んなこの町は港から中心街に向かって出店が立ち並び、大通りは多くの商人や買い物客で溢れ返っていた。
ルフィはローに手を引かれその雑踏の中を歩く。自分は子供じゃないんだし、ましてや同じクルー内の剣士でもない。だから迷子になるほどの方向音痴でもないと一応は自覚している。なのにローは決して自分の手を放そうとはしなかった。
男ふたりで手を繋いでいたら普通は変に思うだろう。しかしこの場合、ふたりは恋人なのだから手を繋ぐ理由としてはおかしなところは何ひとつないのだ。
今のルフィにとって、人ごみでローと手を繋いで歩くことなど恥ずかしいとも思わなかった。なぜならルフィは現在進行形でそれ以上に恥ずかしい事情を抱えていたからだ。
ローはその内情をいっそ本人より知り尽くした上で、多くの人で賑わう街中にルフィを連れ出したのだった。
滞在先のホテルを出て大通りを抜け、中心街からさらに数ブロックほど歩く。
辺りは段々と店の数も人通りも減ってきた。
「もうすぐ街外れだ」
ふいにローが振り返りルフィに声をかける。
「……」
しかしルフィは俯いたままローのあとをついてくるだけで言葉を返すことはなかった。
ローはそんなルフィを特に気にも止めず、繋いだ手を引いて通りを進んで行く。
ルフィが返事をしなかったのは別に怒っているわけでも拗ねているわけでもなかった。ましてやローと一緒にいるのが嫌だったわけでもない。
返答したくてもそんな余裕がなかったからだ。
大好きなローと一緒に過ごす時間を嬉しく思わないはずがない。
普段であれば街中を見て回って、店で買い物したり美味しい物をふたりで食べたり。そういったことを楽しんでいるはずなのだが今日だけは趣旨が違っていた。
ルフィは今すぐにでも滞在先のホテルに帰りたくて仕方がなかった。
「っ…」
ルフィが突然、道の真ん中で立ち止まる。
ここまでに来る道すがら、もうこれで何度目だろう。そのたびにローは一緒に歩みを止め、ルフィ自ら歩き出すのを根気強く待った。
この待っている間のひとときがローにはとても心地の良いものだった。
ローが焦れもせずにそんなことを繰り返すのには理由がある。ルフィが思わず立ち止まってしまう原因を作っているのが他ならぬロー本人だからだ。
俯きじっと動かず立ち尽くすだけの今のルフィの心中を思うと、本当に可愛くていじらしくて自然と口元が緩みそうになる。
できることならすぐにでもその麦わら帽子の下の顔を見たい。しかしまだ人通りのあるこんな場所でルフィに顔を上げさせるのは望ましいことではなかった。
「麦わら屋」
立ち止まっている時間がこれまでと比べて明らかに長すぎると感じ、気遣うように愛しいその名を呼ぶ。
「…、…」
相変わらずルフィからの返事はない。だが見えない帽子の下で呼吸を荒げていることだけは分かった。
その様子をずっと眺めていたい気分だったが、道の真ん中で長く立ち止まっていてはさすがに通行人の邪魔になる。移動しようと繋いだ手を優しく引くと、ルフィが抵抗するようにぎゅうっと握り返してきた。
「…とら、お…」
消えそうなほどに小さく呟かれた声が鼓膜を甘く揺さぶり、ローの心は高揚感で埋め尽くされた。
自分を呼ぶその声が、いつもベッドの中で聞くときのものと同じだったからだ。
ルフィが欲情しているときの声を聞き分けるなどローにとっては他愛もない。それほどまでにローは目の前の恋人の全てを熟知していた。
だから分かるのだ。今ルフィがどんな状態で、自分に何を求めどうして欲しいのかということが。
「…もう限界か…?」
麦わら帽子の下で赤く染まった耳元に囁きかける。
「ッ…」
ルフィがふるりと首筋を震わせたあと、一度だけぎこちなく頷いた。
少し煽っただけでさらに感じてしまっているルフィの仕草に、ローは満足げに微笑む。
ルフィが限界なのはとっくに知っていた。知った上で尚自分の欲望を満たす為、無理矢理こんな街外れまで連れてきたのだ。むしろここまでルフィが持ち堪えたのは上出来だろう。
体内に玩具を入れられずっと感じさせられたまま、延々と街中を歩かされ続けたのだから。
ホテルに滞在して三日目の朝。
朝食を軽く十人前ほど食べ終え、今日はふたりでどこに出掛けようかと計画をたてているときだった。
ローが真面目な顔で「麦わら屋に玩具を入れたまま外出したい」とか頭のおかしい事を言い出した。
ローの変態発言は今に始まったことじゃないので「おめえ頭大丈夫か?」と、とりあえずは型通りの返答で流す。そのあとはだいたいルフィがローのワガママを渋々聞くハメになるのだが。
はじめは当然拒否する。しかし「どうしてもダメか?」と必死な懇願が続くと大好きな恋人のおねだりに弱い自分の方が先に折れてしまう。
本当にローはずるいと思う。自分が絶対断らないのを分かっているから余計に性質が悪い。
しかもその人道から外れまくった変態行為を、嫌だけど嫌じゃないと少なからず感じている自分も大概だ。できればそんなことしたくない。自分は淫乱でもマゾヒストでもないのだ。
しかしその反面、ローが自分の痴態に興奮するのだと思うと悪い気はしなかった。このせめぎ合う思考をどう説明したら良いのかはわからないが、とにかく大好きなローが喜んでくれるのがルフィにとってはとても幸せなことだった。
ローが大好きだから何をされても心から嫌だと思ったことは一度もない。恥ずかしいことをされたとしても、それをローが自分にしてくるのだと思うと不思議と嫌じゃない。
それにローはルフィが本気で嫌がることは絶対にしてこない。完全に自分の中のボーダーラインを読まれているのが多少気に食わなかったが、それに上手く操られている自分も嫌いではなかった。
それは心の奥底に、束縛されたい支配されたいという願望が存在しているのをルフィ自身まだ気付いてはいなかったが。
「玩具って…何入れるんだよ…」
せっかく出掛けるために着替えたのにまた服を脱ぐことになってルフィはあからさまに膨れっ面を晒していた。しかしふて腐れながらも素直に言いつけに従い、下半身だけを脱いでベッドの上で待機するルフィの姿はローから見れば可愛くて可愛くてしょうがないだけだ。
「そんなに大したもんじゃねえ」
そう言ってローが謎の箱から持ってきた玩具は紐に球体が何個か連なったものだった。
あの凶悪なバイブではなかったことにルフィは内心胸をなで下ろした。
ほんのつい二日前、セックス中に使われたあの極太バイブには本気で気が狂うほどに乱れさせられた。もしあんなモノを入れられたまま外出することになったら全力で拒否しただろう。そのくらい、あの玩具には理性を吹き飛ばすほどの快感を与えられたのだった。
「物足りなそうな顔してるぞ」
心を見透かしたようにローがいやらしく笑いかける。
「…っしてねえ…ッ!」
否定はしてみるが絶対に今考えていたことはローにバレているだろう。本当に察しのいい男だから、いつもルフィが恥ずかしがることをピタリと言い当ててくる。そしてルフィの恥ずかしがる様子を眺めるローは、それはそれは楽しそうだった。
「冷たいが少し我慢しろ」
ローは早速ルフィをベッドに寝転ばせ両足を抱え上げると、後ろの窄まりに直接ローションボトルの注ぎ口を宛がった。
「それっ…こないだの…ッ」
ルフィが自分の後孔に銜えさせられた代物を見てぎょっとする。そのローションは同じく二日前バイブと共に使われたもので、媚薬成分の入ったそれには死ぬほど感じさせられて大変だった。
触れただけで快感を増幅させてしまうローションを使われさらに玩具まで入れられたら、とてもじゃないが外出など出来る自信がない。
「トラ男、ソレ や…ッ…!」
抵抗する間もなく自分の中に絞り出されたローションの冷たさに反応し、思わず腰を跳ねさせてしまう。
「…玩具だけじゃ物足りねえんだろ…?」
まさに雄の表情を剥き出しにし、低音ボイスで囁かれる。
「っ…」
全てを見透かす瞳に射すくめられ、知らず身体は甘く戦慄いた。
ほんとは嫌だけど嫌じゃなかった。
確実に気持ち良くなってしまうことを無理矢理強制され、その上これからさらに恥ずかしい思いをしなくてはならないのだ。
ローが自分に与えてくる恥辱に、うわべは拒絶の意志であっても身体は悦びに震えた。
「は…ぁ…」
たっぷりと中にローションを絞り出され、腹の中が重くなったように感じた。
この媚薬が効いてくる頃には自分はどんな状態になっているのだろうと考えると自然と身体が熱くなる。まだ媚薬の効果が作用しているわけでもないのに、ルフィの身体はすでに疼き始めていた。
ローは後孔から注ぎ口を抜き去りそのままボトルを投げ捨てると、今度は先ほど持ってきた玩具を手に取った。
この玩具がこれからお前の中に入っていくのだと知らしめるように、ルフィを見ながら球体のひとつをべろりと舐め上げる。
「…ッ…」
わざと自分を煽る仕草にまんまと乗せられ一層身体の火照りが強くなった。
「ココ…、嬉しそうにヒクついてるぞ」
玩具を持ったままの手で窄まりを指でつつかれ、与えられる刺激を期待した穴はきゅんっと甘く締まる。
「アッ、ァ…!」
意地悪く穴の淵をカリカリと爪で苛められると、貪欲な身体はさらに次の刺激を欲しがり淫靡に揺れた。
まるで今からセックスをするかのような雰囲気にさせられ身も心も快楽に浸される。
どうせならこのまま出掛けずにベッドの中で一日を過ごしたい気分だった。いつものように乱されて喘がされてたくさん愛し合いたい。
ローの手によって拓かれたその身体は、いつの頃からか従順に快楽を受け入れる身体に変えられてしまっていた。
「…んぁあっ…!」
緩い快感に浸っていたルフィだったが、突然アナルに潜り込んできた異物に驚き声を上げてしまう。ローが玩具の球体部分を蕾に埋め込んできたのだ。
「痛くはねえだろ?」
ローがゆっくりと慎重に、球をひとつずつ穴に埋め込んでいく。
「ンンっ…、ァん、あっ…」
自分の中に球が入るたびにルフィは可愛い声を上げた。玩具に犯された後孔は痛いどころかむしろ気持ち良くてたまらなかった。
「、んぅ…ぁっ ぁ」
球が穴の淵を押し広げながらつるんと中に飲み込まれる感覚に感じ入り、ルフィの前は徐々に勃起していった。
ローが今ルフィの中に入れているのはアナルビーズと呼ばれるもので、等間隔で紐に付いた球体は全部で八つ。ピンポン玉より小さめの球体だったが、入っていくときも中に入ったあとも圧迫されるような感覚がたまらなく気持ち良かった。また素材も金属で出来ているため重量感があり、中への存在感がリアルに伝わってきた。
ローはその球体を全て埋め込むことはせず、五つだけ中に入れてあとの三つは外に出したままにした。そのため尻穴から生えたように中途半端に覗く玩具が酷く卑猥だった。
「気分はどうだ?」
飛び出た部分の球を手に取り悪戯に紐を引っ張ってみる。
「あっ…やぁ…ッ!」
ルフィがビクンと肢体を跳ね上げ、益々ペニスを勃起させる。
胎内に埋められた五つの球体の存在は違和感が凄まじく、少し紐を引っ張られただけで球同士が擦れ合い絶妙な快感を生んだ。
「悦さそうだな…」
満足げなローとは逆にルフィは不安な気持ちに襲われた。
少しの刺激でこんな状態なのに、これから外を歩かなければならないのかと思うと恐ろしくなったのだ。
こんな快楽責めの拷問を受けたまま外出するだなんて正気の沙汰ではない。絶対に平常ではいられないだろう。
「こっちも塞ぐぞ」
ルフィがNOと言い出す前にローは手早く外出の準備を進めていく。
勃起したルフィのペニスの根元にコックリングを嵌めてやる。もし途中でルフィが我慢できなくなって粗相をしてしまうのを防ぐためだ。
「……、トラ男、…なあ、やっぱりおれ…」
それまでされるがままだったルフィが力なく体を起こすと、泣きそうな顔でローを見上げた。こんな状態で外出するのはやはり無理だと無言で訴える。このままでは人前で醜態を晒してしまうのが目に見えている。
ローは一旦準備の手を止めると、一呼吸置いてからルフィに向き直った。
「お前がそういう顔をすると余計おれを煽るだけなのがまだ分からねえのか?」
はっきり言ってローの方こそ、このまま外出を取り止めにして今すぐにでもルフィを押し倒したいくらいだった。
出掛ける前の準備をしているだけでルフィは幾度も可愛い声を上げ、無意識に自分を煽ってくるのだ。自ら望んだ目的のためとはいえ、据え膳の食いっぱぐれもいいところだ。
しかし焦らされて感じて人前で恥ずかしがるルフィが見たいという願望の方が断然強く、今すぐベッドで喘がせてやりたいという思いをぐっと堪えていた。
「おれはお前を可愛がりたいが、同時に苛めて泣かせたいとも思う」
これはローが常々ルフィに対して抱いている思いだ。
だが別にルフィを調教したいとか躾けたいわけじゃない。
「それにお前が恥ずかしがってるところを見ると興奮する」
とにかくルフィが自分の手で恥じらい感じて乱れる様を見たいという欲求が抑えきれないのだ。苛められて泣きそうになっているルフィを想像するだけで軽く射精できるほどに自分は恋人に溺れている。
「理解しろとは言わねえ。お前が好きでどうしようもねえんだ」
大好きだから可愛がりたい。大好きだから気持ち良くしてやりたい。大好きだから苛めたい。全てルフィを好きすぎる故での欲望だ。
「お前のそういう泣きそうな顔、すげえそそる」
ローはひとつも欲情を隠そうとはせず、ルフィの涙で潤んだ目元をぺろりと舐め上げた。
「ッ…、トラ男…、おまえ、ほんと変態すぎるぞ…」
自分に対するローの心理を告げられルフィは無意味に足掻くことをやめた。自分が恥ずかしい思いをすることでローが喜ぶのならそれもまた幸せのひとつだ。
「今更だろう?」
言いながら、さっきまで穿いていた自分の下着とは別の下着を穿かされた。なぜかTバックだった。
「……」
ローの言葉は聞いているだけならカッコイイのに、内容とそれに伴う行動が本当に残念だと思った。
ルフィが穿かされた下着は前面は勃起したペニスをしっかりと抑え込む丈夫な作りになっていた。しかし後ろ部分は、飛び出した玩具を邪魔しないよう申しわけ程度のヒモ状の布地が尻の割れ目を覆い隠すだけだった。
ちょうど今日の外出にあつらえたようなこんな下着を一体どこから調達してくるのだろうと気になったが、ルフィがそれをローに尋ねることはなかった。聞かない方がいいこともあるのだ。
「準備が出来たら出掛けるぞ」
ローは穿き慣れたジーンズといつもの帽子、それとフード付きのロングパーカーを羽織り軽く変装するかのようにサングラスをかけていた。
ルフィもいつものように膝丈のジーンズを穿いて麦わら帽子をかぶれば準備万端だ。
草履を履き、ベッドから立ち上がろうとしたときだった。
「…ぁッ…!」
大きな動きのせいで玩具に内部を刺激され、ルフィが思わず身体をビクつかせてしまう。
「麦わら屋…っ」
別に倒れそうになったとかいうわけではなかったが、なぜかすかさずローが飛んできて体を抱き止められた。
「…トラ男、おれ別にまだ平気だぞ…?」
「…」
しかしローはぎゅうっとルフィの体を抱き締めたまま放そうとしなかった。
「トラ男、出掛けねえのか…?」
腕の中で問いかけてみるが、ますます強く抱きしめられるだけだった。
「……、…だめだ、麦わら屋が可愛すぎる…」
さっきのルフィの小さな反応だけで余程興奮したのか、すでに硬くなったモノが自分の腹に当たっていた。
「…トラ男のチンコも勃ってるぞ…」
押し当てられたソレにルフィは嬉しいような恥ずかしいような気分になってしまう。あんな痴態ともいえないようなほんの少しの反応で、本当にローはここまで欲情してしまうのだ。
可愛いのはおまえの方だと言いたかったが、もし言ったら色々大変なことになりそうだったのでやめた。
ようやくルフィを腕の中から解放したローと共に部屋を出る。
ホテルのロビーでもホテルの外に出てからも同盟のクルーたちと誰とも会うことがなく、ルフィはなんとなくホッとした。
朝のローの奇行のせいで行き先を決めることを忘れていたが、散歩がてら街外れの先にある大きな公園を目的地にした。この街に来て一度だけ通りかかったことがあるが、ホテルから公園までは歩いて30分もあれば着く。それくらいの距離ならルフィも大したことはないだろうと思った。
要はむやみやたらと大きな動作をすることを控えればいい。普通に歩くだけならそこまで内部を刺激されることはないだろうと先ほどの一件で学んだのだ。
港に近いこのホテルは歩いてすぐ大通りに出る。
人で溢れ返る通りを抜ける際、はぐれないようにとローに手を繋がれた。当然のように恋人繋ぎで握られ、決してルフィの手を放すことはなかった。
ルフィはホテルの部屋を出てから大通りに入るまでずっと中の玩具が気になってはいたが、少し感じてしまうくらいだったのでなんとかやり過ごせるだろうと思っていた。
最初は戸惑った顔をしながらも、手を引くローを見ながら歩くだけの余裕はあった。
それが段々と俯き加減になり、幾分もしないうちに完全に地面だけを見て歩くハメになってしまった。
たっぷりと注入された媚薬が今頃になって効いてきたのだ。
一度身を以て知ってはいたが、媚薬の効果は絶大だ。外から与えられる快感がなくとも簡単に前が勃起してしまうほどなので相当なものだろう。
あのローションは浸透してくると熱を持ち、ジンジンと甘く媚肉を疼かせる。そして今度はその熟れた媚肉をどうにかして欲しくてたまらなくなるのだ。
思い切り捏ねられて快感を味わいたい。めちゃくちゃに掻き回されて気持ち良くなりたい。
そういう作用を引き起こされ、実際に愛撫を与えられると快感が何倍にもなって襲ってくる。
今、ルフィはまさにその状態だった。
歩くたびに自分の後孔から外に飛び出た球体が揺さぶられ、その重みで胎内の球も必然的に動き回ることになる。球同士が擦れ合い、媚薬に侵されグズグズになった内部を隅々まで犯していく。予想もつかない球の動きに熟れた肉を余す所なく捏ねくり回され、ルフィの息は次第に上がっていった。
またTバックの布地が玩具を銜え込んだ穴の入り口を刺激し、中だけでなく外側までも快感に苛まれる。布地に尻穴を擦られる気持ち良さに、締め付けたそこが緩みそうになる。もし気を抜いてしまったら中のローションが零れ出してしまうだろう。絶対に人前でそんな醜態を晒すことはできないと、必死にアナルを締め付けることにも気を張らせていなければならなかった。
ホテルを出てからたったの10分。ルフィは片時も冷静でいられなくなり、歩調はどんどん遅くなる一方だった。
「ッ…!」
雑踏の中、意図せず人とぶつかったりすると最悪だった。
内側で玩具が大げさに動き、ルフィのイイところを直撃する。そうすると動けなくなるほどに感じてしまい、途端に足が止まってしまう。
人ごみの中立ち止まり、快感をやり過ごすまでローはじっと待っていてくれた。だが周りの人は道に立ち尽くすふたりを見て一体どう思うだろう。
こんな状態の自分を他のクルー達に見られでもしたら恥ずかしすぎて耐えきれない。
もし船員達に会ったとしてもふたりに接触してくることはないからそこだけは安心だ。なぜならローが、ふたりの時間を邪魔されるのを極端に嫌うからだ。
しかし接触はなくとも傍目に見られたらと思うだけでルフィは気が気じゃない。どう見ても自分の様子がいつもと違うのが一目瞭然だからだ。
普段は賑やかな自分がこんなに大人しくしている状況なんて滅多にないから船員達は確実に変に思うだろう。鋭い者なら自分たちがいやらしい事をしている真っ最中だと気付くかもしれない。
だから何事もないフリをして、なるべくいつも通りの自分を装っていなければ。
ローに促されるよう再び歩き出したルフィだったが、すでに帰りたくてたまらなかった。
一刻も早くこの下半身の疼きをどうにかして欲しかった。
快感を抑えきれず何度も腰を揺らしそうになった。ともすると下肢に手を伸ばしてしまいそうにもなる。だが人の目のあるところでそんなことを出来るわけもなく、ひたすらこの快楽責めに耐えるしかなかった。
ローが途中自分に何度か声をかけてきたが、口を開けば喘ぎ声が洩れそうになり返事をすることすらためらわれた。
今すぐに前を扱いて欲望を吐き出したい。後ろをめちゃくちゃに掻き回して絶頂を迎えたい。頭の中はそのことでいっぱいで、ルフィはただ歩くという行動にすら集中できなくなっていた。
そんな状態で延々と20分ほど歩き続けたあと、とうとうルフィは完全に動けなくなってしまった。
ローに問われ限界だと認め、支えてくれる優しい腕にルフィは迷うことなく縋った。
無心に甘えてくるルフィの余りの可愛さに、ローは歓喜と興奮で頭がどうにかなるかと思った。
この世で頼る者がローしかいないのだというように弱々しく掴まってくるルフィは本当に心の底から可愛らしかったのだ。
ローは動けなくなったルフィを抱き上げると、すぐにホテルには向かわず数歩だけ歩いて横道に逸れた。
ルフィにしてみれば早くホテルに帰りたくて仕方がなかっただろう。だがローは、人目を気にして恥じらうルフィをもう少し楽しみたかったのだ。
建物と建物の間に挟まれたその空間はちょうど大人ふたりが通れるくらいの狭さで、数メートル先は行き止まりになっていた。よほど騒がしくしなければこんな場所に人がいることなど誰も気付かないはずだ。遠目に見られても、真っ昼間から若いカップルが少し盛っているくらいにしか思われないだろう。
それに不測の事態でもあれば能力を使ってホテルに戻るなど容易いことだ。
抱いていたルフィを降ろし、壁に背を預けさせる。
「麦わら屋、顔上げろ」
優しく両手で頬を包み込み自分の方に向けさせた。
「ふぁ…ッ」
頬に触れられる手の感触だけでルフィはびくびくと身体を反応させる。燻る快感に侵され続けた身体はすでに全身が性感帯のようになっていた。
「っ…、すげえヤラシイ顔してるぞ、お前…」
上げさせたルフィの顔はトロトロにとろけきっていて、これでもかというほどにローの欲情を煽った。
切なく眉を寄せ頬を真っ赤に染め上げ、虚ろに自分を見る目は涙で潤み今にもその滴が零れ落ちそうだった。口元は涎を垂らしそうなほどに緩み、そこから漏れ出る息は存分に甘さを孕んでいた。
ルフィは麦わら帽子の下でずっとこんな顔をしていたのだ。そう考えると、こんなに色香を駄々漏れにした恋人の顔を自分以外の人間に見られなくて本当に良かったと思う。それとは裏腹に、このいやらしい顔を大衆の前に晒してもっとルフィに羞恥を植え付けてやりたいという願望を持ってしまう自分に苦笑した。
漁業が盛んなこの町は港から中心街に向かって出店が立ち並び、大通りは多くの商人や買い物客で溢れ返っていた。
ルフィはローに手を引かれその雑踏の中を歩く。自分は子供じゃないんだし、ましてや同じクルー内の剣士でもない。だから迷子になるほどの方向音痴でもないと一応は自覚している。なのにローは決して自分の手を放そうとはしなかった。
男ふたりで手を繋いでいたら普通は変に思うだろう。しかしこの場合、ふたりは恋人なのだから手を繋ぐ理由としてはおかしなところは何ひとつないのだ。
今のルフィにとって、人ごみでローと手を繋いで歩くことなど恥ずかしいとも思わなかった。なぜならルフィは現在進行形でそれ以上に恥ずかしい事情を抱えていたからだ。
ローはその内情をいっそ本人より知り尽くした上で、多くの人で賑わう街中にルフィを連れ出したのだった。
滞在先のホテルを出て大通りを抜け、中心街からさらに数ブロックほど歩く。
辺りは段々と店の数も人通りも減ってきた。
「もうすぐ街外れだ」
ふいにローが振り返りルフィに声をかける。
「……」
しかしルフィは俯いたままローのあとをついてくるだけで言葉を返すことはなかった。
ローはそんなルフィを特に気にも止めず、繋いだ手を引いて通りを進んで行く。
ルフィが返事をしなかったのは別に怒っているわけでも拗ねているわけでもなかった。ましてやローと一緒にいるのが嫌だったわけでもない。
返答したくてもそんな余裕がなかったからだ。
大好きなローと一緒に過ごす時間を嬉しく思わないはずがない。
普段であれば街中を見て回って、店で買い物したり美味しい物をふたりで食べたり。そういったことを楽しんでいるはずなのだが今日だけは趣旨が違っていた。
ルフィは今すぐにでも滞在先のホテルに帰りたくて仕方がなかった。
「っ…」
ルフィが突然、道の真ん中で立ち止まる。
ここまでに来る道すがら、もうこれで何度目だろう。そのたびにローは一緒に歩みを止め、ルフィ自ら歩き出すのを根気強く待った。
この待っている間のひとときがローにはとても心地の良いものだった。
ローが焦れもせずにそんなことを繰り返すのには理由がある。ルフィが思わず立ち止まってしまう原因を作っているのが他ならぬロー本人だからだ。
俯きじっと動かず立ち尽くすだけの今のルフィの心中を思うと、本当に可愛くていじらしくて自然と口元が緩みそうになる。
できることならすぐにでもその麦わら帽子の下の顔を見たい。しかしまだ人通りのあるこんな場所でルフィに顔を上げさせるのは望ましいことではなかった。
「麦わら屋」
立ち止まっている時間がこれまでと比べて明らかに長すぎると感じ、気遣うように愛しいその名を呼ぶ。
「…、…」
相変わらずルフィからの返事はない。だが見えない帽子の下で呼吸を荒げていることだけは分かった。
その様子をずっと眺めていたい気分だったが、道の真ん中で長く立ち止まっていてはさすがに通行人の邪魔になる。移動しようと繋いだ手を優しく引くと、ルフィが抵抗するようにぎゅうっと握り返してきた。
「…とら、お…」
消えそうなほどに小さく呟かれた声が鼓膜を甘く揺さぶり、ローの心は高揚感で埋め尽くされた。
自分を呼ぶその声が、いつもベッドの中で聞くときのものと同じだったからだ。
ルフィが欲情しているときの声を聞き分けるなどローにとっては他愛もない。それほどまでにローは目の前の恋人の全てを熟知していた。
だから分かるのだ。今ルフィがどんな状態で、自分に何を求めどうして欲しいのかということが。
「…もう限界か…?」
麦わら帽子の下で赤く染まった耳元に囁きかける。
「ッ…」
ルフィがふるりと首筋を震わせたあと、一度だけぎこちなく頷いた。
少し煽っただけでさらに感じてしまっているルフィの仕草に、ローは満足げに微笑む。
ルフィが限界なのはとっくに知っていた。知った上で尚自分の欲望を満たす為、無理矢理こんな街外れまで連れてきたのだ。むしろここまでルフィが持ち堪えたのは上出来だろう。
体内に玩具を入れられずっと感じさせられたまま、延々と街中を歩かされ続けたのだから。
ホテルに滞在して三日目の朝。
朝食を軽く十人前ほど食べ終え、今日はふたりでどこに出掛けようかと計画をたてているときだった。
ローが真面目な顔で「麦わら屋に玩具を入れたまま外出したい」とか頭のおかしい事を言い出した。
ローの変態発言は今に始まったことじゃないので「おめえ頭大丈夫か?」と、とりあえずは型通りの返答で流す。そのあとはだいたいルフィがローのワガママを渋々聞くハメになるのだが。
はじめは当然拒否する。しかし「どうしてもダメか?」と必死な懇願が続くと大好きな恋人のおねだりに弱い自分の方が先に折れてしまう。
本当にローはずるいと思う。自分が絶対断らないのを分かっているから余計に性質が悪い。
しかもその人道から外れまくった変態行為を、嫌だけど嫌じゃないと少なからず感じている自分も大概だ。できればそんなことしたくない。自分は淫乱でもマゾヒストでもないのだ。
しかしその反面、ローが自分の痴態に興奮するのだと思うと悪い気はしなかった。このせめぎ合う思考をどう説明したら良いのかはわからないが、とにかく大好きなローが喜んでくれるのがルフィにとってはとても幸せなことだった。
ローが大好きだから何をされても心から嫌だと思ったことは一度もない。恥ずかしいことをされたとしても、それをローが自分にしてくるのだと思うと不思議と嫌じゃない。
それにローはルフィが本気で嫌がることは絶対にしてこない。完全に自分の中のボーダーラインを読まれているのが多少気に食わなかったが、それに上手く操られている自分も嫌いではなかった。
それは心の奥底に、束縛されたい支配されたいという願望が存在しているのをルフィ自身まだ気付いてはいなかったが。
「玩具って…何入れるんだよ…」
せっかく出掛けるために着替えたのにまた服を脱ぐことになってルフィはあからさまに膨れっ面を晒していた。しかしふて腐れながらも素直に言いつけに従い、下半身だけを脱いでベッドの上で待機するルフィの姿はローから見れば可愛くて可愛くてしょうがないだけだ。
「そんなに大したもんじゃねえ」
そう言ってローが謎の箱から持ってきた玩具は紐に球体が何個か連なったものだった。
あの凶悪なバイブではなかったことにルフィは内心胸をなで下ろした。
ほんのつい二日前、セックス中に使われたあの極太バイブには本気で気が狂うほどに乱れさせられた。もしあんなモノを入れられたまま外出することになったら全力で拒否しただろう。そのくらい、あの玩具には理性を吹き飛ばすほどの快感を与えられたのだった。
「物足りなそうな顔してるぞ」
心を見透かしたようにローがいやらしく笑いかける。
「…っしてねえ…ッ!」
否定はしてみるが絶対に今考えていたことはローにバレているだろう。本当に察しのいい男だから、いつもルフィが恥ずかしがることをピタリと言い当ててくる。そしてルフィの恥ずかしがる様子を眺めるローは、それはそれは楽しそうだった。
「冷たいが少し我慢しろ」
ローは早速ルフィをベッドに寝転ばせ両足を抱え上げると、後ろの窄まりに直接ローションボトルの注ぎ口を宛がった。
「それっ…こないだの…ッ」
ルフィが自分の後孔に銜えさせられた代物を見てぎょっとする。そのローションは同じく二日前バイブと共に使われたもので、媚薬成分の入ったそれには死ぬほど感じさせられて大変だった。
触れただけで快感を増幅させてしまうローションを使われさらに玩具まで入れられたら、とてもじゃないが外出など出来る自信がない。
「トラ男、ソレ や…ッ…!」
抵抗する間もなく自分の中に絞り出されたローションの冷たさに反応し、思わず腰を跳ねさせてしまう。
「…玩具だけじゃ物足りねえんだろ…?」
まさに雄の表情を剥き出しにし、低音ボイスで囁かれる。
「っ…」
全てを見透かす瞳に射すくめられ、知らず身体は甘く戦慄いた。
ほんとは嫌だけど嫌じゃなかった。
確実に気持ち良くなってしまうことを無理矢理強制され、その上これからさらに恥ずかしい思いをしなくてはならないのだ。
ローが自分に与えてくる恥辱に、うわべは拒絶の意志であっても身体は悦びに震えた。
「は…ぁ…」
たっぷりと中にローションを絞り出され、腹の中が重くなったように感じた。
この媚薬が効いてくる頃には自分はどんな状態になっているのだろうと考えると自然と身体が熱くなる。まだ媚薬の効果が作用しているわけでもないのに、ルフィの身体はすでに疼き始めていた。
ローは後孔から注ぎ口を抜き去りそのままボトルを投げ捨てると、今度は先ほど持ってきた玩具を手に取った。
この玩具がこれからお前の中に入っていくのだと知らしめるように、ルフィを見ながら球体のひとつをべろりと舐め上げる。
「…ッ…」
わざと自分を煽る仕草にまんまと乗せられ一層身体の火照りが強くなった。
「ココ…、嬉しそうにヒクついてるぞ」
玩具を持ったままの手で窄まりを指でつつかれ、与えられる刺激を期待した穴はきゅんっと甘く締まる。
「アッ、ァ…!」
意地悪く穴の淵をカリカリと爪で苛められると、貪欲な身体はさらに次の刺激を欲しがり淫靡に揺れた。
まるで今からセックスをするかのような雰囲気にさせられ身も心も快楽に浸される。
どうせならこのまま出掛けずにベッドの中で一日を過ごしたい気分だった。いつものように乱されて喘がされてたくさん愛し合いたい。
ローの手によって拓かれたその身体は、いつの頃からか従順に快楽を受け入れる身体に変えられてしまっていた。
「…んぁあっ…!」
緩い快感に浸っていたルフィだったが、突然アナルに潜り込んできた異物に驚き声を上げてしまう。ローが玩具の球体部分を蕾に埋め込んできたのだ。
「痛くはねえだろ?」
ローがゆっくりと慎重に、球をひとつずつ穴に埋め込んでいく。
「ンンっ…、ァん、あっ…」
自分の中に球が入るたびにルフィは可愛い声を上げた。玩具に犯された後孔は痛いどころかむしろ気持ち良くてたまらなかった。
「、んぅ…ぁっ ぁ」
球が穴の淵を押し広げながらつるんと中に飲み込まれる感覚に感じ入り、ルフィの前は徐々に勃起していった。
ローが今ルフィの中に入れているのはアナルビーズと呼ばれるもので、等間隔で紐に付いた球体は全部で八つ。ピンポン玉より小さめの球体だったが、入っていくときも中に入ったあとも圧迫されるような感覚がたまらなく気持ち良かった。また素材も金属で出来ているため重量感があり、中への存在感がリアルに伝わってきた。
ローはその球体を全て埋め込むことはせず、五つだけ中に入れてあとの三つは外に出したままにした。そのため尻穴から生えたように中途半端に覗く玩具が酷く卑猥だった。
「気分はどうだ?」
飛び出た部分の球を手に取り悪戯に紐を引っ張ってみる。
「あっ…やぁ…ッ!」
ルフィがビクンと肢体を跳ね上げ、益々ペニスを勃起させる。
胎内に埋められた五つの球体の存在は違和感が凄まじく、少し紐を引っ張られただけで球同士が擦れ合い絶妙な快感を生んだ。
「悦さそうだな…」
満足げなローとは逆にルフィは不安な気持ちに襲われた。
少しの刺激でこんな状態なのに、これから外を歩かなければならないのかと思うと恐ろしくなったのだ。
こんな快楽責めの拷問を受けたまま外出するだなんて正気の沙汰ではない。絶対に平常ではいられないだろう。
「こっちも塞ぐぞ」
ルフィがNOと言い出す前にローは手早く外出の準備を進めていく。
勃起したルフィのペニスの根元にコックリングを嵌めてやる。もし途中でルフィが我慢できなくなって粗相をしてしまうのを防ぐためだ。
「……、トラ男、…なあ、やっぱりおれ…」
それまでされるがままだったルフィが力なく体を起こすと、泣きそうな顔でローを見上げた。こんな状態で外出するのはやはり無理だと無言で訴える。このままでは人前で醜態を晒してしまうのが目に見えている。
ローは一旦準備の手を止めると、一呼吸置いてからルフィに向き直った。
「お前がそういう顔をすると余計おれを煽るだけなのがまだ分からねえのか?」
はっきり言ってローの方こそ、このまま外出を取り止めにして今すぐにでもルフィを押し倒したいくらいだった。
出掛ける前の準備をしているだけでルフィは幾度も可愛い声を上げ、無意識に自分を煽ってくるのだ。自ら望んだ目的のためとはいえ、据え膳の食いっぱぐれもいいところだ。
しかし焦らされて感じて人前で恥ずかしがるルフィが見たいという願望の方が断然強く、今すぐベッドで喘がせてやりたいという思いをぐっと堪えていた。
「おれはお前を可愛がりたいが、同時に苛めて泣かせたいとも思う」
これはローが常々ルフィに対して抱いている思いだ。
だが別にルフィを調教したいとか躾けたいわけじゃない。
「それにお前が恥ずかしがってるところを見ると興奮する」
とにかくルフィが自分の手で恥じらい感じて乱れる様を見たいという欲求が抑えきれないのだ。苛められて泣きそうになっているルフィを想像するだけで軽く射精できるほどに自分は恋人に溺れている。
「理解しろとは言わねえ。お前が好きでどうしようもねえんだ」
大好きだから可愛がりたい。大好きだから気持ち良くしてやりたい。大好きだから苛めたい。全てルフィを好きすぎる故での欲望だ。
「お前のそういう泣きそうな顔、すげえそそる」
ローはひとつも欲情を隠そうとはせず、ルフィの涙で潤んだ目元をぺろりと舐め上げた。
「ッ…、トラ男…、おまえ、ほんと変態すぎるぞ…」
自分に対するローの心理を告げられルフィは無意味に足掻くことをやめた。自分が恥ずかしい思いをすることでローが喜ぶのならそれもまた幸せのひとつだ。
「今更だろう?」
言いながら、さっきまで穿いていた自分の下着とは別の下着を穿かされた。なぜかTバックだった。
「……」
ローの言葉は聞いているだけならカッコイイのに、内容とそれに伴う行動が本当に残念だと思った。
ルフィが穿かされた下着は前面は勃起したペニスをしっかりと抑え込む丈夫な作りになっていた。しかし後ろ部分は、飛び出した玩具を邪魔しないよう申しわけ程度のヒモ状の布地が尻の割れ目を覆い隠すだけだった。
ちょうど今日の外出にあつらえたようなこんな下着を一体どこから調達してくるのだろうと気になったが、ルフィがそれをローに尋ねることはなかった。聞かない方がいいこともあるのだ。
「準備が出来たら出掛けるぞ」
ローは穿き慣れたジーンズといつもの帽子、それとフード付きのロングパーカーを羽織り軽く変装するかのようにサングラスをかけていた。
ルフィもいつものように膝丈のジーンズを穿いて麦わら帽子をかぶれば準備万端だ。
草履を履き、ベッドから立ち上がろうとしたときだった。
「…ぁッ…!」
大きな動きのせいで玩具に内部を刺激され、ルフィが思わず身体をビクつかせてしまう。
「麦わら屋…っ」
別に倒れそうになったとかいうわけではなかったが、なぜかすかさずローが飛んできて体を抱き止められた。
「…トラ男、おれ別にまだ平気だぞ…?」
「…」
しかしローはぎゅうっとルフィの体を抱き締めたまま放そうとしなかった。
「トラ男、出掛けねえのか…?」
腕の中で問いかけてみるが、ますます強く抱きしめられるだけだった。
「……、…だめだ、麦わら屋が可愛すぎる…」
さっきのルフィの小さな反応だけで余程興奮したのか、すでに硬くなったモノが自分の腹に当たっていた。
「…トラ男のチンコも勃ってるぞ…」
押し当てられたソレにルフィは嬉しいような恥ずかしいような気分になってしまう。あんな痴態ともいえないようなほんの少しの反応で、本当にローはここまで欲情してしまうのだ。
可愛いのはおまえの方だと言いたかったが、もし言ったら色々大変なことになりそうだったのでやめた。
ようやくルフィを腕の中から解放したローと共に部屋を出る。
ホテルのロビーでもホテルの外に出てからも同盟のクルーたちと誰とも会うことがなく、ルフィはなんとなくホッとした。
朝のローの奇行のせいで行き先を決めることを忘れていたが、散歩がてら街外れの先にある大きな公園を目的地にした。この街に来て一度だけ通りかかったことがあるが、ホテルから公園までは歩いて30分もあれば着く。それくらいの距離ならルフィも大したことはないだろうと思った。
要はむやみやたらと大きな動作をすることを控えればいい。普通に歩くだけならそこまで内部を刺激されることはないだろうと先ほどの一件で学んだのだ。
港に近いこのホテルは歩いてすぐ大通りに出る。
人で溢れ返る通りを抜ける際、はぐれないようにとローに手を繋がれた。当然のように恋人繋ぎで握られ、決してルフィの手を放すことはなかった。
ルフィはホテルの部屋を出てから大通りに入るまでずっと中の玩具が気になってはいたが、少し感じてしまうくらいだったのでなんとかやり過ごせるだろうと思っていた。
最初は戸惑った顔をしながらも、手を引くローを見ながら歩くだけの余裕はあった。
それが段々と俯き加減になり、幾分もしないうちに完全に地面だけを見て歩くハメになってしまった。
たっぷりと注入された媚薬が今頃になって効いてきたのだ。
一度身を以て知ってはいたが、媚薬の効果は絶大だ。外から与えられる快感がなくとも簡単に前が勃起してしまうほどなので相当なものだろう。
あのローションは浸透してくると熱を持ち、ジンジンと甘く媚肉を疼かせる。そして今度はその熟れた媚肉をどうにかして欲しくてたまらなくなるのだ。
思い切り捏ねられて快感を味わいたい。めちゃくちゃに掻き回されて気持ち良くなりたい。
そういう作用を引き起こされ、実際に愛撫を与えられると快感が何倍にもなって襲ってくる。
今、ルフィはまさにその状態だった。
歩くたびに自分の後孔から外に飛び出た球体が揺さぶられ、その重みで胎内の球も必然的に動き回ることになる。球同士が擦れ合い、媚薬に侵されグズグズになった内部を隅々まで犯していく。予想もつかない球の動きに熟れた肉を余す所なく捏ねくり回され、ルフィの息は次第に上がっていった。
またTバックの布地が玩具を銜え込んだ穴の入り口を刺激し、中だけでなく外側までも快感に苛まれる。布地に尻穴を擦られる気持ち良さに、締め付けたそこが緩みそうになる。もし気を抜いてしまったら中のローションが零れ出してしまうだろう。絶対に人前でそんな醜態を晒すことはできないと、必死にアナルを締め付けることにも気を張らせていなければならなかった。
ホテルを出てからたったの10分。ルフィは片時も冷静でいられなくなり、歩調はどんどん遅くなる一方だった。
「ッ…!」
雑踏の中、意図せず人とぶつかったりすると最悪だった。
内側で玩具が大げさに動き、ルフィのイイところを直撃する。そうすると動けなくなるほどに感じてしまい、途端に足が止まってしまう。
人ごみの中立ち止まり、快感をやり過ごすまでローはじっと待っていてくれた。だが周りの人は道に立ち尽くすふたりを見て一体どう思うだろう。
こんな状態の自分を他のクルー達に見られでもしたら恥ずかしすぎて耐えきれない。
もし船員達に会ったとしてもふたりに接触してくることはないからそこだけは安心だ。なぜならローが、ふたりの時間を邪魔されるのを極端に嫌うからだ。
しかし接触はなくとも傍目に見られたらと思うだけでルフィは気が気じゃない。どう見ても自分の様子がいつもと違うのが一目瞭然だからだ。
普段は賑やかな自分がこんなに大人しくしている状況なんて滅多にないから船員達は確実に変に思うだろう。鋭い者なら自分たちがいやらしい事をしている真っ最中だと気付くかもしれない。
だから何事もないフリをして、なるべくいつも通りの自分を装っていなければ。
ローに促されるよう再び歩き出したルフィだったが、すでに帰りたくてたまらなかった。
一刻も早くこの下半身の疼きをどうにかして欲しかった。
快感を抑えきれず何度も腰を揺らしそうになった。ともすると下肢に手を伸ばしてしまいそうにもなる。だが人の目のあるところでそんなことを出来るわけもなく、ひたすらこの快楽責めに耐えるしかなかった。
ローが途中自分に何度か声をかけてきたが、口を開けば喘ぎ声が洩れそうになり返事をすることすらためらわれた。
今すぐに前を扱いて欲望を吐き出したい。後ろをめちゃくちゃに掻き回して絶頂を迎えたい。頭の中はそのことでいっぱいで、ルフィはただ歩くという行動にすら集中できなくなっていた。
そんな状態で延々と20分ほど歩き続けたあと、とうとうルフィは完全に動けなくなってしまった。
ローに問われ限界だと認め、支えてくれる優しい腕にルフィは迷うことなく縋った。
無心に甘えてくるルフィの余りの可愛さに、ローは歓喜と興奮で頭がどうにかなるかと思った。
この世で頼る者がローしかいないのだというように弱々しく掴まってくるルフィは本当に心の底から可愛らしかったのだ。
ローは動けなくなったルフィを抱き上げると、すぐにホテルには向かわず数歩だけ歩いて横道に逸れた。
ルフィにしてみれば早くホテルに帰りたくて仕方がなかっただろう。だがローは、人目を気にして恥じらうルフィをもう少し楽しみたかったのだ。
建物と建物の間に挟まれたその空間はちょうど大人ふたりが通れるくらいの狭さで、数メートル先は行き止まりになっていた。よほど騒がしくしなければこんな場所に人がいることなど誰も気付かないはずだ。遠目に見られても、真っ昼間から若いカップルが少し盛っているくらいにしか思われないだろう。
それに不測の事態でもあれば能力を使ってホテルに戻るなど容易いことだ。
抱いていたルフィを降ろし、壁に背を預けさせる。
「麦わら屋、顔上げろ」
優しく両手で頬を包み込み自分の方に向けさせた。
「ふぁ…ッ」
頬に触れられる手の感触だけでルフィはびくびくと身体を反応させる。燻る快感に侵され続けた身体はすでに全身が性感帯のようになっていた。
「っ…、すげえヤラシイ顔してるぞ、お前…」
上げさせたルフィの顔はトロトロにとろけきっていて、これでもかというほどにローの欲情を煽った。
切なく眉を寄せ頬を真っ赤に染め上げ、虚ろに自分を見る目は涙で潤み今にもその滴が零れ落ちそうだった。口元は涎を垂らしそうなほどに緩み、そこから漏れ出る息は存分に甘さを孕んでいた。
ルフィは麦わら帽子の下でずっとこんな顔をしていたのだ。そう考えると、こんなに色香を駄々漏れにした恋人の顔を自分以外の人間に見られなくて本当に良かったと思う。それとは裏腹に、このいやらしい顔を大衆の前に晒してもっとルフィに羞恥を植え付けてやりたいという願望を持ってしまう自分に苦笑した。
美味しそうに熟れた恋人を前にローの加虐心は瞬く間に制御不能になった。
「…ッんぁぁああっ…!」
いきなりローの指にシャツごと両胸の先を摘み上げられ、ルフィは思わず嬌声を洩らしてしまう。
「…あまりでけえ声を出すと人が来るぞ」
「…ッ!!」
からかうようにローに咎められ、ルフィがすぐに手で口を押さえる。誰にも気付かれそうにない場所とはいえ昼間の人通りがあるところで大声を出していたらさすがに不審に思う者も出てくるだろう。
慌てるルフィを見てさらに楽しむように、ローはじっくりと胸を弄び始めた。
「こんなに勃たせてたら服の上からでもバレバレだな…」
ローがサディスト丸出しの表情で、勃起したふたつの突起を揉み込む。
「ンッ んぁッ…、ふッ…、んっん…!」
敏感になりすぎた身体に与えられた愛撫は刺激が強すぎて、ルフィはもう何が何だかわからなくなる。布越しに弄られる胸が気持ち良すぎてたまらないということだけが自分の脳内を満たしていた。
「すげえイヤラシイ色になってるぞ」
粒を弄りながら器用にシャツの前を軽くはだけさせられると、今度は直接指で乳首を愛撫された。
真っ赤に染まり芯の通ったそこを柔らかく揉みほぐされ溶かされていく。
「ぅん゙んッ…! ふぅっ、んーっンンーーッ!」
ルフィが弄られる自分の胸を見ながら感じすぎたようにふるふると顔を振る。
しこりきった乳首は捏ねられ扱かれるたびにより一層赤みを増し、甘く先端を尖らせた。
「感度も良好…」
今度は乳頭を摘み上げられ揉み込まれながらゆっくりと引っ張られる。
「ふぁっアッ…、ぁんっ アッあぁぁあ…」
ルフィが思わず口から手を離し、可愛い喘ぎ声を洩らしてしまう。
もうここがどこであるのかとか、人に見られたらどうしようなどという考えは頭の中から吹き飛んでいた。ただ気持ち良くなりたくて、早く絶頂を味わいたくて、気付けば無我夢中でローの足に股間を擦り付けていた。
「あッアァアア…トラ男っ、イキたいッイキたいぃ…!」
過ぎる快感に堪えきれずとうとうルフィが泣き出してしまう。
まだ乳首だけでは達することが出来ず、必死になってローの足に股間を押し付けてくる。そんなことをしたところでペニスもリングを嵌められているため、射精できないのはわかっている。しかし今のルフィは気持ち良くなれる手段がそれくらいしかない思いつかないほどに判断力を失っていた。
「こんな所でちんぽ扱かれて精液出したいのか?」
わざとらしく卑猥な言葉で煽り、そろりと前を撫で上げてやる。
「や゙ぁああっ、アッぁんん…! ここ、やッやだぁああ…」
ルフィはいやだと言いながらも勃起した前を何度もローの足に擦り付ける。もう自分でも何を言っているのかよく分かっていなかった。
ローはすでに胸への愛撫をやめてしまっていたが、ルフィの腰の動きは止まることがなかった。とろけた顔を赤く上気させ、ぐずぐずと泣きながら腰を揺さぶる。
進んで快感を貪りローの足を使って自慰に耽るルフィの姿は可愛くていやらしくてたまらなかった。
「可愛いな、麦わら屋…」
ローはそのままルフィが可愛く乱れる様を心行くまで楽しんだ。ルフィのやりたいようにさせ、時々気まぐれに乳首をつねってやる。
「んっん…あン アッア、あーー…」
しばらくルフィの可愛い姿を眺めていると次第に下半身の動きが微妙に変わってきた。
さっきまではペニスを擦り付けるように腰を振っていたが、今度はローの足に尻を打ち付けるように腰を上下させていた。
「あんっトラ男ッ…きもちいッ…、ケツん中きもちぃいっ」
ルフィが感じきった顔でローを見ながら腰を跳ね上げる。中の玩具が肉壁を引っ掻き回すのがたまらないのか、そのルフィの表情はローの股間を暴発寸前にさせるほど凶悪にいやらしかった。自分を気持ち良くしてくれる存在がローなのだと認め、嬉しそうに見つめる目は蕩けまくり緩く開いた口元からは涎を垂れ流していた。
「玩具がそんなにイイのか?」
実際に甘美を与える存在が自分ではないのを自覚し、なんとなく玩具に嫉妬してしまう。
「アンンッ! あっあ゙っア゙ーーッ、それっあンッ…!」
ちょうど尻穴に当たるように腿でグリグリ苛めてやると、ルフィが歓喜したように嬌声を上げる。快感を貪るように舌を突き出し、もっとして欲しいと視線で訴える。
しかしローが一度きりでそれをやめてしまうと、ルフィは軽く折り曲げられた足に尻を押し付け今度は穴を掻き乱すかのように腰を回し始めた。
「はぁあんッ…、ア゙ ア゙ァああトラ男ォきもちいぃぃ゙ッ…」
あらわになった胸を仰け反らせ、見せつけるように真っ赤に腫れた乳首を晒してルフィが善がりまくる。
「…ッ」
恋人のいやらしすぎる姿に、ローは眩暈がするほどに興奮させられた。こんなに可愛い生き物がこの世に存在してもいいのだろうかと思うほどにルフィの痴態は凄まじいものがあった。
「…?」
ルフィが腰を回すたびに足に濡れた感触が伝わることにローが気付く。
長いこと張り詰めていた緊張を解き緩んでしまった尻穴からはローションが噴き零れ、互いのジーンズに濃いシミを作っていった。
これではもう歩いて帰るのは不可能になり、能力を使ってホテルに帰ることが決定してしまった。
それにルフィもそうだが、ローの理性もそろそろ限界だった。
「んっんあッァァ…、あ゙ーっ アッァ、」
意識を朦朧とさせながら気持ち良さそうに腰を回し、うわ言のようにルフィが喘ぎ続ける。だらしなく口を開き呆けたように宙を見るその表情に、ルフィがもうすぐ達する寸前だと直感した。
「麦わら屋、イキそうか…?」
優しく問いかけ、揺れ続ける腰に両腕を回す。
「あっアッンんッ、トラ男っ…、イク、おれ もイク、」
ルフィが可愛く喘ぎながら素直にローの問いに答える。
ちょうど頃合いかと判断し、絶頂に向かい揺れ動く腰を掴むとそのままルフィの体を抱き上げた。
「っ…ふぇ…? や、トラ男…ッ、やだっ降ろして…!」
もうじき迎えようとしていた絶頂を阻止され、突然快感を失ってしまったルフィが混乱したように暴れ出す。
「ほんの少しの辛抱だ」
ルフィの願いは聞いてやらずローは構えの体制に入る。
正直、自分の手以外でルフィが勝手にいくのが面白くなかった。どうせならもっと焦らしに焦らされて我を忘れるほどに自分を求めるルフィが見たかった。
「やっ、や゙あ゙ぁーーっ…! イキたいっイキたいいぃ゙い゙…ッ!」
ルフィが抱きかかえられながら駄々っ子のように泣き出す。
「部屋に戻ったらたっぷりイかせてやる」
泣き叫ぶルフィを無視してローは能力を発動させる。
そして一瞬のうちにふたりの姿は薄暗い路地から消え去った。
直接ベッドに帰り着くようあらかじめ手回ししていたローの企て通り、ふたりは部屋に飛ばされたと同時にシーツの上に滑り落ちた。
「着いたぞ、麦わら屋」
ローの声に、抱きかかえられたままだったルフィが腕の中から顔を上げる。不思議そうに辺りを見回すが、状況的に何が起こったのかよく分かっていないだろう。
ただ、ようやくホテルに帰って来れた喜びと自分を見る優しい恋人の表情に安心させられ、ルフィは再び泣きながらローに縋り付いた。
「とらお゙っ、とら゙お゙ぉ…、え゙っぇっ…、も イかせてぇっ…」
ルフィが泣きじゃくりながらローにしがみ付き、尋常じゃないほどに下肢を暴れさせる。
そんなルフィが余りにも可愛くて愛おしすぎて、ローの顔は情けないくらいに緩みきっていた。
「すぐイかせてやるからな」
泣き顔に謝罪のキスを落とし、手早くルフィの下肢をはだけさせていく。
服を脱がしながらローの唇は顔から首筋を通り、ツンと突き出た赤い果実に辿り着いた。
「ふぁっアァンッ…、あっあぁぁあっ」
ねっとりとした熱い口内に果実を含まれ、ルフィがとびきりの可愛い声を上げる。ついほんの少し前まで身体中に巡らされた快感を一瞬のうちに呼び戻され、ルフィが再び乱れ始めた。
「すっげえびしょびしょ…」
いつの間にか剥き出しにされた尻にローの手が伸ばされる。長い間焦らされ続けた下半身は零れたローションやら先走りやらでびしょ濡れになり、酷く淫らな有り様だった。
ローは後孔から飛び出た部分の玩具を掴んでゆっくりと引っ張った。そうすると穴のしわを広げながら球が中からその形を覗かせる。抜け出る直前まで引き抜き、今度はするりと中に押し戻した。
「ん゙ぁっア゙はぁ…、アン…ふ、ぅ…」
入り口を玩具で苛められる気持ち良さと中で球が擦れる快感にルフィが甘く啼き出す。
ルフィが嫌がらないのをいいことに、ローは外に飛び出ていた残りの三つの球を一つずつアナルに埋め込んだ。
「ふっ ぅんんッ…、ぁっんアッ…」
ルフィが少し怪訝そうな声を出すが、何をされているかはよく分かっていないらしい。
八つの球が全て胎内に収まると、ローは穴から飛び出た紐部分を手に取り再び玩具でルフィの後孔を犯し始める。
胸を愛撫しながら先程と同じように球をギリギリまで引き抜き、そしてまたツルンと内側に押し戻した。
「アッァはんンッ…!」
穴を押し広げられるのが好きなのか、球が抜けそうになるときにルフィは一番いい声を出す。
わざと入り口を刺激するように球を抜いては入れて、それを数度繰り返すと次第にルフィの喘ぎが切羽詰まったものに変わっていった。
「やっやッ トラ男、ぁんんッ抜いてっ…も、中やぁああ゙」
球が抜けそうで抜けない焦れったさに、ルフィの腰がカクカクと動き出す。
ルフィの乱れる様子を楽しみながら、ローは乳首を歯で扱き上げ玩具を何度も出し入れし内部を激しく揺さぶってやった。
「あ゙んっア゙ッ、や゙らッや゙ぁぁあとらおぉお゙お゙」
中の球が肉を捏ね上げ、グズグズになった内壁を荒らしまくる。さらには乳首を歯で扱かれ舐め回され、許容を超えた快楽にルフィは泣き叫ぶことしかできなかった。
「ア゙ァアッやら゙っやらッ、あ゙ンン! や゙っやぁあ゙あ゙」
イけないくらいの絶妙のバランスで乳首とアナルを嬲られ、ルフィが全身を暴れさせ半狂乱になって善がりまくる。ここまできてもまだ焦らされ続け、ルフィはもう感じすぎて頭がおかしくなる寸前だった。
しかしローは、ルフィの限界を驚くほどに熟知していた。
そろそろルフィの理性が飛びそうになっていることを見抜き、ようやく絶頂へと追い上げてやる。
ローはじっくりと歯で乳首を苛めながら蕾から勢いよくアナルビーズを引き抜いた。
「ん゙ひぃィイ゙イ゙ッや゙ッや゙ぁぁあ゙あ゙あ――~~~!!」
ボコンボコンッと尻穴から連続で球が抜け出る快感に、ルフィが絶叫しながら激しくドライオーガズムを迎える。
気が狂うほどの我慢の末にようやくイかされた悦びに肢体は跳ね上がり、打ち揚げられた魚のようにビクビクと何度もバウンドした。
「まだ終わりじゃねえぞ」
ローが再度玩具を持ち直すと、まだ中に残っていた球をズルンと引き摺り出す。
「あ゙っあ゙ひぃィっ!? ヒッあ゙、ア゙ぁあ゙ア゙アア」
再び穴を玩具に犯され、未だ終わらぬ絶頂にルフィが戸惑いながらも乱される。
球が尻穴を押し広げながら通過する際のたまらない感触に酔いしれ、長い快感はいつまでも続いた。
最初に抜かれたのは四つの球だけで、残り半分の四つは焦らすようにゆっくりと一つずつ抜かれていく。
「はひっァッあ゙ンッ…! アァァあ゙ーっ…、ぁァー」
ひとつ抜くたびに次から次へと襲い来る快感の波に耐え切れず、ルフィは盛大にアクメ顔を晒しながら全身をぶるぶると痙攣させた。
ようやく最後の球が尻穴からコロンと零れ落ち、全て抜き終わったあとはもう疲労困憊でルフィは言葉も出なかった。
くたりとベッドに横たわり動くこともできず、あらぬ方向を見ながら呼吸を荒げるだけだった。
「すげえ可愛かったぞ、麦わら屋…」
顔に張り付いたルフィの髪を優しく掻き上げ、火照った頬にたくさんキスしてやる。
可愛らしく淫らすぎるルフィの絶頂シーンを堪能しまくったローはそれはもう大満足だった。しかしそれと同時に下半身は大打撃を受けていた。
ローは今すぐルフィの中に入りたかった。
極上に仕上がっているであろうその中をたっぷりと蹂躙しまくって、思い切り欲望をぶちまけたかった。
もうそろそろローションの媚薬効果も薄れてきている頃だ。
入れるのなら確実に今が絶好機だろう。
「麦わら屋、大丈夫か」
半分ほど意識を飛ばしていたルフィを軽く揺さぶり無理矢理に覚醒させる。
「…ん…、ンンっ…、やー…」
一応意識はあるみたいだが、ルフィはまだ起きたくないようでイヤイヤと首を振る。ときおりピクンと跳ねる身体は絶頂後の余韻を引きずっているらしく、未だルフィは快楽の淵から還ってこれていない。
ルフィが大丈夫だということは、わざわざ確認するまでもなくローは最初から分かっていた。医者であるが故、見た目で体の状態を知ることなど造作もない。それに今のルフィのことで知らないことなどないと言えるほど、ローはルフィを理解している自信があった。
まだ完全に意識の戻らないルフィの下半身を持ち上げると、大きく両足を開かせた。
そして張り詰めすぎたジーンズの前を早急に寛げ、ガチガチになった自身を取り出す。
「麦わら屋、挿れるぞ」
この際ルフィが多少正常でなくとも構わない。むしろふにゃふにゃになっているルフィもまた可愛くて犯し甲斐がある。
「ぁ…、トラ男…、ダメ、まだ…」
ようやく自分が何をされるのか分かったのか、ルフィが足を閉じようと可愛い抵抗をしてくる。だがそんなことをされても誘っているようにしか見えない。
「ダメじゃねえだろ?」
頭を撫で、ぐずるルフィをあやしながらも挿入することをやめたりはしない。
ローは痛いほどに勃起したその先端を濡れた窄まりに押し当てると、ゆっくりと中に挿れていく。今日ずっと玩具に弄ばれ続け、今なお絶頂後の余韻でヒクヒクと収縮を繰り返す蕾は着実に開かれていった。
「…あっぁ…? や、トラ男っ、やだッやぁぁあ…」
太く丸い切っ先が、まだ開き切っていない小さな蕾をこじ開けていく。
ルフィは自分の中に侵入してくるモノに怯え、助けを求めるようにローの体に縋りついた。
今ルフィを苛んでいるものがロー本人だというのに、その元凶に縋りついてくる様子はなんともいえず可愛くて仕方がない。
「や゙っやーーっ、トラ男ォ…、やだっ抜けよォ…!」
ローはルフィが嫌がるのも構わず、遠慮なくその狭い肉筒の中にズブズブと剛直を捻じ込んでいく。
「くっ…」
思わずローが呻いてしまうほどにルフィの中は狭かった。その入り口は今日はまだ小さな玩具を入れられただけで指でほぐすこともしていない。だというのにいきなり硬くて太いモノで押し広げられ犯されていくのだ。
「や゙っや゙ぁああア゙ア゙ッ、おっきぃのヤ゙ッや゙ぁあ゙あ゙」
ルフィが顔をくしゃくしゃにして泣き始める。
その頃にはローの怒張はもう根元に近いほとんどの部分まで内側に収まっていた。
ルフィがいくら嫌がろうとも馴らされた穴はいつも銜え込む大きさを覚えていて、キツいながらもローの怒張を嬉しそうに頬張る。
「あと少し…」
最後はルフィの腰をしっかりと抱き、肌同士がぶつかるほどの勢いをつけてパンッと杭を打ち込んだ。
「ンぁ゙んんっ…!」
いきなりぐちゅんっと奥を突かれ、感じきったようにルフィが気持ち良さそうな声を上げる。それが引き金になったのか、ルフィは泣きながらも無意識に小さく腰を揺らし始めた。
「すっげえキッツ…」
愛撫を施されていないルフィの内部は予想以上に締め付けられた。しかし一度味わうとクセになるような狭さだった。
「トラ男…トラ男ぉ…、おく、奥してぇ…ッ」
ルフィがもどかしそうに腰を揺らして快感をねだる。先ほど突かれた奥が疼いて我慢できなくなってしまったのだろう。
「奥がいいのか?」
揺れる腰に合わせるように、怒張を全てルフィの中に収めたままゆさゆさと腰を揺すり上げ軽く奥を突いてやる。
「あっあ…、アンンッ それ、好きぃ…ッ」
ルフィが気持ち良さそうに啼き声を上げ、再び可愛く乱れ始める。
このままでもローも充分気持ち良かったが、できればこの熟れた肉璧に包まれたっぷりと擦られたかった。
「麦わら屋、わりぃ…、動くぞ…」
念のため断りを入れ、一度入口まで剛直を引き抜く。
そして亀頭だけを銜えさせたまま、再び閉じそうになる内部をこじ開けるようズンッと一気に突き入れた。
「ア゙ひぃィイイ゙ッ…!」
硬い熱塊に狭い肉筒を激しく貫かれ、ルフィが驚愕したように叫び声を上げる。与えられた衝撃が強すぎて上手く快感を受け止めきれないらしく、大きく口を開けながら目の焦点を彷徨わせガクガクと全身を震わせていた。
「…、すっげ…」
しかしローはルフィの様子に構っていられる余裕はなかった。キツい中を目一杯擦り上げる感触は、それはもう天にも昇るほどの気持ち良さだったのだ。
もう一度入口まで引き抜き、今度はさっきよりも素早い動きで乱暴に突き上げてみる。
「ン゙や゙ぁ゙あ゙あ゙ああッ…!」
快感でヒクつく内部をズブリと串刺しにされ、ルフィがまた絶叫する。しかしその表情は完全にとろけ無理矢理に犯された尻穴は嬉しそうに収縮を繰り返した。ルフィが感じているのはもやは明白だった。
ルフィが嫌がっていないことがわかるとローはもう容赦しなかった。
「は…、っ…、」
腰を掴み直し本格的に律動を開始する。
「…ンッあんっ、トラ男っトラ男ぉぉ」
気持ち良さそうに腰を揺らしながらルフィが自分を呼ぶ。キスで応えてやりながらローはさらにペースを上げていった。
一度動き出すともう止められなかった。それほどまでにルフィの中は最高に気持ち良かった。
「あっぁぁ゙ア゙、ぁ゙ひっンああ゙ ア゙ッア゙ァァ…!」
まだほぐれ切っていない穴に剛直を出し入れされ、ルフィが感じ入ったように喘ぎまくる。
「クッ…、ぅ…」
ローは夢中で快感を味わいながら徐々に出し入れする動きを速め、その狭い筒を削掘するかのように太い杭でズコズコと広げていった。
「ア゙ァああ゙ッんヒッひんん゙っ! や゙ッやら゙ぁああア゙」
強烈なまでのピストン責めにルフィがボロボロ涙を零す。痛いからではない、気持ちが良すぎてたまらないからだ。
「ッ…すっげぇ可愛い…」
ローはルフィの可愛い泣き顔を見ながら尚も肉壺を擦り上げ、硬く太い怒張を馴染ませていく。
「やア゙ァァッ、あ゙ひッとらっぉ…ぁはッあンぁあん」
時々腰を回す動きも加えてやるとルフィの声に甘さが混じり、内壁が嬉しそうに吸い付いてくる。
「中はトロトロだな…」
締め付けはキツくはあるが、球体に掻き回され続けた肉は程よい柔らかさに仕上がっていた。
ローは休むことなくたぎった怒張を力強い動きで何度もルフィの中に叩きつける。
「あ゙ーっア゙ッ、ん゙ぁああ゙ッや゙ーーーっア゙ッァ」
もはやルフィは感じすぎて完全に理性を飛ばし、無意味な言葉を発するだけになっていた。
かなり長い時間焦らされた上に気が狂うほどの絶頂を極めさせられ、そしてとどめはこの削掘地獄だ。
「ン゙ぁっアァアアッ あ゙っあん゙ッやぁあ゙ーー」
目の焦点を失くし涙も涎も垂れ流しながら恍然として善がり声を上げ続けるルフィは、それはもう壮絶に可愛かった。
「はぁッ…」
極上の媚肉にたっぷりと擦り上げられた怒張が悲鳴を上げ始めた。もうこれ以上は持たないと判断し、ローは最後のスパートをかける。
イクことだけを考えルフィの中を一心不乱に突き荒らす。
「あ゙っあ゙ぁーーーっア゙ァんッら゙めッら゙め゙ぇええええ゙」
ルフィが顔を振り乱しながらガクガクと身体を震わせ始めた。
包まれた内壁が痙攣を起こし、絶頂がすぐそこまで迫ってきていることを知らせる。
「っ…、ハァ…ッ!」
ローはルフィのペニスのリングを外してやると、最後の一突きとばかりに激しく怒張を叩き込んだ。
「や゙ぁ゙あ゙ぁああア゙ア゙ッあ゙っあ゙ーーーッ…!!」
ルフィが泣き叫びながら絶頂を迎え、ペニスから勢いよく白濁を噴き上げる。快感にとろけきった顔で腰を揺らし、気持ち良さそうにぎゅうぎゅうと尻穴を締め付けてくる。
「ク ゥッ…、…!」
その締め付けといやらしすぎるルフィのイキ顔に触発され、ローの怒張も搾り取られるように欲望を吐き出した。
それは今までに味わったことがないほどに最高のエクスタシーだった。
ルフィが目を覚ました時、部屋は夕暮れに包まれていた。
すぐに、ああまた自分は意識を飛ばしてしまったのかと気付く。
ローと外出してから部屋に戻り、無理矢理に挿入されて気持ち良すぎて散々に泣かされたところまでは覚えている。そこからの記憶がまったくない。
ローとセックスをするのは好きだが、毎回気を失うほどに乱されてしまうのはどうかと思う。
「起きたか、麦わら屋」
ベッドの中でゴロゴロと微睡んでいると突然ローの声が部屋に響いた。
起き上がり声のした方を見ると、ローが大量に抱えていた紙袋をテーブルに並べているところだった。良い匂いのするそれは、ローが一度外出して買ってきた食べ物がたくさん入っているのだろう。
それまで特に空腹を意識していなかったルフィのお腹は、その匂いにつられたようにぐうっと鳴った。
「…無理をさせて悪かったな」
ローがベッドに腰をおろすと、慈しむように髪を撫でられた。
つい先刻までの情事のことを気にしているのだろう。
「別にトラ男が謝ることなんてなんもねえぞ?」
あれはお互いが承知の上で行った行為だ。行き過ぎたところもあったように思うが、本気で嫌だと思ったことは何もなかった。
「それに、…」
すげえ気持ち良かったし…
それを口には出さず、ルフィは無言で言葉を濁す。
「…」
ローがふっと笑う。
やっぱり自分の恋人は察しがいい。ルフィの言わんとすることをすぐに理解する。
「またしたくなったらいつでも言え」
さすがにそれはご勘弁願いたい。
そんなことばっかりしていたら本気で自分はマゾにでもなってしまいそうだ。
でもロー限定なら悪くないかな…と少しでも思ってしまった自分を全力で否定した。
「腹が減ったろう、メシにするか」
「あんなんじゃ全然足りねえぞトラ男!」
ルフィは心の奥に潜められたまだ気付くことのないその思いを打ち消すように、元気よくベッドから飛び降りた。
つづきたい
「…ッんぁぁああっ…!」
いきなりローの指にシャツごと両胸の先を摘み上げられ、ルフィは思わず嬌声を洩らしてしまう。
「…あまりでけえ声を出すと人が来るぞ」
「…ッ!!」
からかうようにローに咎められ、ルフィがすぐに手で口を押さえる。誰にも気付かれそうにない場所とはいえ昼間の人通りがあるところで大声を出していたらさすがに不審に思う者も出てくるだろう。
慌てるルフィを見てさらに楽しむように、ローはじっくりと胸を弄び始めた。
「こんなに勃たせてたら服の上からでもバレバレだな…」
ローがサディスト丸出しの表情で、勃起したふたつの突起を揉み込む。
「ンッ んぁッ…、ふッ…、んっん…!」
敏感になりすぎた身体に与えられた愛撫は刺激が強すぎて、ルフィはもう何が何だかわからなくなる。布越しに弄られる胸が気持ち良すぎてたまらないということだけが自分の脳内を満たしていた。
「すげえイヤラシイ色になってるぞ」
粒を弄りながら器用にシャツの前を軽くはだけさせられると、今度は直接指で乳首を愛撫された。
真っ赤に染まり芯の通ったそこを柔らかく揉みほぐされ溶かされていく。
「ぅん゙んッ…! ふぅっ、んーっンンーーッ!」
ルフィが弄られる自分の胸を見ながら感じすぎたようにふるふると顔を振る。
しこりきった乳首は捏ねられ扱かれるたびにより一層赤みを増し、甘く先端を尖らせた。
「感度も良好…」
今度は乳頭を摘み上げられ揉み込まれながらゆっくりと引っ張られる。
「ふぁっアッ…、ぁんっ アッあぁぁあ…」
ルフィが思わず口から手を離し、可愛い喘ぎ声を洩らしてしまう。
もうここがどこであるのかとか、人に見られたらどうしようなどという考えは頭の中から吹き飛んでいた。ただ気持ち良くなりたくて、早く絶頂を味わいたくて、気付けば無我夢中でローの足に股間を擦り付けていた。
「あッアァアア…トラ男っ、イキたいッイキたいぃ…!」
過ぎる快感に堪えきれずとうとうルフィが泣き出してしまう。
まだ乳首だけでは達することが出来ず、必死になってローの足に股間を押し付けてくる。そんなことをしたところでペニスもリングを嵌められているため、射精できないのはわかっている。しかし今のルフィは気持ち良くなれる手段がそれくらいしかない思いつかないほどに判断力を失っていた。
「こんな所でちんぽ扱かれて精液出したいのか?」
わざとらしく卑猥な言葉で煽り、そろりと前を撫で上げてやる。
「や゙ぁああっ、アッぁんん…! ここ、やッやだぁああ…」
ルフィはいやだと言いながらも勃起した前を何度もローの足に擦り付ける。もう自分でも何を言っているのかよく分かっていなかった。
ローはすでに胸への愛撫をやめてしまっていたが、ルフィの腰の動きは止まることがなかった。とろけた顔を赤く上気させ、ぐずぐずと泣きながら腰を揺さぶる。
進んで快感を貪りローの足を使って自慰に耽るルフィの姿は可愛くていやらしくてたまらなかった。
「可愛いな、麦わら屋…」
ローはそのままルフィが可愛く乱れる様を心行くまで楽しんだ。ルフィのやりたいようにさせ、時々気まぐれに乳首をつねってやる。
「んっん…あン アッア、あーー…」
しばらくルフィの可愛い姿を眺めていると次第に下半身の動きが微妙に変わってきた。
さっきまではペニスを擦り付けるように腰を振っていたが、今度はローの足に尻を打ち付けるように腰を上下させていた。
「あんっトラ男ッ…きもちいッ…、ケツん中きもちぃいっ」
ルフィが感じきった顔でローを見ながら腰を跳ね上げる。中の玩具が肉壁を引っ掻き回すのがたまらないのか、そのルフィの表情はローの股間を暴発寸前にさせるほど凶悪にいやらしかった。自分を気持ち良くしてくれる存在がローなのだと認め、嬉しそうに見つめる目は蕩けまくり緩く開いた口元からは涎を垂れ流していた。
「玩具がそんなにイイのか?」
実際に甘美を与える存在が自分ではないのを自覚し、なんとなく玩具に嫉妬してしまう。
「アンンッ! あっあ゙っア゙ーーッ、それっあンッ…!」
ちょうど尻穴に当たるように腿でグリグリ苛めてやると、ルフィが歓喜したように嬌声を上げる。快感を貪るように舌を突き出し、もっとして欲しいと視線で訴える。
しかしローが一度きりでそれをやめてしまうと、ルフィは軽く折り曲げられた足に尻を押し付け今度は穴を掻き乱すかのように腰を回し始めた。
「はぁあんッ…、ア゙ ア゙ァああトラ男ォきもちいぃぃ゙ッ…」
あらわになった胸を仰け反らせ、見せつけるように真っ赤に腫れた乳首を晒してルフィが善がりまくる。
「…ッ」
恋人のいやらしすぎる姿に、ローは眩暈がするほどに興奮させられた。こんなに可愛い生き物がこの世に存在してもいいのだろうかと思うほどにルフィの痴態は凄まじいものがあった。
「…?」
ルフィが腰を回すたびに足に濡れた感触が伝わることにローが気付く。
長いこと張り詰めていた緊張を解き緩んでしまった尻穴からはローションが噴き零れ、互いのジーンズに濃いシミを作っていった。
これではもう歩いて帰るのは不可能になり、能力を使ってホテルに帰ることが決定してしまった。
それにルフィもそうだが、ローの理性もそろそろ限界だった。
「んっんあッァァ…、あ゙ーっ アッァ、」
意識を朦朧とさせながら気持ち良さそうに腰を回し、うわ言のようにルフィが喘ぎ続ける。だらしなく口を開き呆けたように宙を見るその表情に、ルフィがもうすぐ達する寸前だと直感した。
「麦わら屋、イキそうか…?」
優しく問いかけ、揺れ続ける腰に両腕を回す。
「あっアッンんッ、トラ男っ…、イク、おれ もイク、」
ルフィが可愛く喘ぎながら素直にローの問いに答える。
ちょうど頃合いかと判断し、絶頂に向かい揺れ動く腰を掴むとそのままルフィの体を抱き上げた。
「っ…ふぇ…? や、トラ男…ッ、やだっ降ろして…!」
もうじき迎えようとしていた絶頂を阻止され、突然快感を失ってしまったルフィが混乱したように暴れ出す。
「ほんの少しの辛抱だ」
ルフィの願いは聞いてやらずローは構えの体制に入る。
正直、自分の手以外でルフィが勝手にいくのが面白くなかった。どうせならもっと焦らしに焦らされて我を忘れるほどに自分を求めるルフィが見たかった。
「やっ、や゙あ゙ぁーーっ…! イキたいっイキたいいぃ゙い゙…ッ!」
ルフィが抱きかかえられながら駄々っ子のように泣き出す。
「部屋に戻ったらたっぷりイかせてやる」
泣き叫ぶルフィを無視してローは能力を発動させる。
そして一瞬のうちにふたりの姿は薄暗い路地から消え去った。
直接ベッドに帰り着くようあらかじめ手回ししていたローの企て通り、ふたりは部屋に飛ばされたと同時にシーツの上に滑り落ちた。
「着いたぞ、麦わら屋」
ローの声に、抱きかかえられたままだったルフィが腕の中から顔を上げる。不思議そうに辺りを見回すが、状況的に何が起こったのかよく分かっていないだろう。
ただ、ようやくホテルに帰って来れた喜びと自分を見る優しい恋人の表情に安心させられ、ルフィは再び泣きながらローに縋り付いた。
「とらお゙っ、とら゙お゙ぉ…、え゙っぇっ…、も イかせてぇっ…」
ルフィが泣きじゃくりながらローにしがみ付き、尋常じゃないほどに下肢を暴れさせる。
そんなルフィが余りにも可愛くて愛おしすぎて、ローの顔は情けないくらいに緩みきっていた。
「すぐイかせてやるからな」
泣き顔に謝罪のキスを落とし、手早くルフィの下肢をはだけさせていく。
服を脱がしながらローの唇は顔から首筋を通り、ツンと突き出た赤い果実に辿り着いた。
「ふぁっアァンッ…、あっあぁぁあっ」
ねっとりとした熱い口内に果実を含まれ、ルフィがとびきりの可愛い声を上げる。ついほんの少し前まで身体中に巡らされた快感を一瞬のうちに呼び戻され、ルフィが再び乱れ始めた。
「すっげえびしょびしょ…」
いつの間にか剥き出しにされた尻にローの手が伸ばされる。長い間焦らされ続けた下半身は零れたローションやら先走りやらでびしょ濡れになり、酷く淫らな有り様だった。
ローは後孔から飛び出た部分の玩具を掴んでゆっくりと引っ張った。そうすると穴のしわを広げながら球が中からその形を覗かせる。抜け出る直前まで引き抜き、今度はするりと中に押し戻した。
「ん゙ぁっア゙はぁ…、アン…ふ、ぅ…」
入り口を玩具で苛められる気持ち良さと中で球が擦れる快感にルフィが甘く啼き出す。
ルフィが嫌がらないのをいいことに、ローは外に飛び出ていた残りの三つの球を一つずつアナルに埋め込んだ。
「ふっ ぅんんッ…、ぁっんアッ…」
ルフィが少し怪訝そうな声を出すが、何をされているかはよく分かっていないらしい。
八つの球が全て胎内に収まると、ローは穴から飛び出た紐部分を手に取り再び玩具でルフィの後孔を犯し始める。
胸を愛撫しながら先程と同じように球をギリギリまで引き抜き、そしてまたツルンと内側に押し戻した。
「アッァはんンッ…!」
穴を押し広げられるのが好きなのか、球が抜けそうになるときにルフィは一番いい声を出す。
わざと入り口を刺激するように球を抜いては入れて、それを数度繰り返すと次第にルフィの喘ぎが切羽詰まったものに変わっていった。
「やっやッ トラ男、ぁんんッ抜いてっ…も、中やぁああ゙」
球が抜けそうで抜けない焦れったさに、ルフィの腰がカクカクと動き出す。
ルフィの乱れる様子を楽しみながら、ローは乳首を歯で扱き上げ玩具を何度も出し入れし内部を激しく揺さぶってやった。
「あ゙んっア゙ッ、や゙らッや゙ぁぁあとらおぉお゙お゙」
中の球が肉を捏ね上げ、グズグズになった内壁を荒らしまくる。さらには乳首を歯で扱かれ舐め回され、許容を超えた快楽にルフィは泣き叫ぶことしかできなかった。
「ア゙ァアッやら゙っやらッ、あ゙ンン! や゙っやぁあ゙あ゙」
イけないくらいの絶妙のバランスで乳首とアナルを嬲られ、ルフィが全身を暴れさせ半狂乱になって善がりまくる。ここまできてもまだ焦らされ続け、ルフィはもう感じすぎて頭がおかしくなる寸前だった。
しかしローは、ルフィの限界を驚くほどに熟知していた。
そろそろルフィの理性が飛びそうになっていることを見抜き、ようやく絶頂へと追い上げてやる。
ローはじっくりと歯で乳首を苛めながら蕾から勢いよくアナルビーズを引き抜いた。
「ん゙ひぃィイ゙イ゙ッや゙ッや゙ぁぁあ゙あ゙あ――~~~!!」
ボコンボコンッと尻穴から連続で球が抜け出る快感に、ルフィが絶叫しながら激しくドライオーガズムを迎える。
気が狂うほどの我慢の末にようやくイかされた悦びに肢体は跳ね上がり、打ち揚げられた魚のようにビクビクと何度もバウンドした。
「まだ終わりじゃねえぞ」
ローが再度玩具を持ち直すと、まだ中に残っていた球をズルンと引き摺り出す。
「あ゙っあ゙ひぃィっ!? ヒッあ゙、ア゙ぁあ゙ア゙アア」
再び穴を玩具に犯され、未だ終わらぬ絶頂にルフィが戸惑いながらも乱される。
球が尻穴を押し広げながら通過する際のたまらない感触に酔いしれ、長い快感はいつまでも続いた。
最初に抜かれたのは四つの球だけで、残り半分の四つは焦らすようにゆっくりと一つずつ抜かれていく。
「はひっァッあ゙ンッ…! アァァあ゙ーっ…、ぁァー」
ひとつ抜くたびに次から次へと襲い来る快感の波に耐え切れず、ルフィは盛大にアクメ顔を晒しながら全身をぶるぶると痙攣させた。
ようやく最後の球が尻穴からコロンと零れ落ち、全て抜き終わったあとはもう疲労困憊でルフィは言葉も出なかった。
くたりとベッドに横たわり動くこともできず、あらぬ方向を見ながら呼吸を荒げるだけだった。
「すげえ可愛かったぞ、麦わら屋…」
顔に張り付いたルフィの髪を優しく掻き上げ、火照った頬にたくさんキスしてやる。
可愛らしく淫らすぎるルフィの絶頂シーンを堪能しまくったローはそれはもう大満足だった。しかしそれと同時に下半身は大打撃を受けていた。
ローは今すぐルフィの中に入りたかった。
極上に仕上がっているであろうその中をたっぷりと蹂躙しまくって、思い切り欲望をぶちまけたかった。
もうそろそろローションの媚薬効果も薄れてきている頃だ。
入れるのなら確実に今が絶好機だろう。
「麦わら屋、大丈夫か」
半分ほど意識を飛ばしていたルフィを軽く揺さぶり無理矢理に覚醒させる。
「…ん…、ンンっ…、やー…」
一応意識はあるみたいだが、ルフィはまだ起きたくないようでイヤイヤと首を振る。ときおりピクンと跳ねる身体は絶頂後の余韻を引きずっているらしく、未だルフィは快楽の淵から還ってこれていない。
ルフィが大丈夫だということは、わざわざ確認するまでもなくローは最初から分かっていた。医者であるが故、見た目で体の状態を知ることなど造作もない。それに今のルフィのことで知らないことなどないと言えるほど、ローはルフィを理解している自信があった。
まだ完全に意識の戻らないルフィの下半身を持ち上げると、大きく両足を開かせた。
そして張り詰めすぎたジーンズの前を早急に寛げ、ガチガチになった自身を取り出す。
「麦わら屋、挿れるぞ」
この際ルフィが多少正常でなくとも構わない。むしろふにゃふにゃになっているルフィもまた可愛くて犯し甲斐がある。
「ぁ…、トラ男…、ダメ、まだ…」
ようやく自分が何をされるのか分かったのか、ルフィが足を閉じようと可愛い抵抗をしてくる。だがそんなことをされても誘っているようにしか見えない。
「ダメじゃねえだろ?」
頭を撫で、ぐずるルフィをあやしながらも挿入することをやめたりはしない。
ローは痛いほどに勃起したその先端を濡れた窄まりに押し当てると、ゆっくりと中に挿れていく。今日ずっと玩具に弄ばれ続け、今なお絶頂後の余韻でヒクヒクと収縮を繰り返す蕾は着実に開かれていった。
「…あっぁ…? や、トラ男っ、やだッやぁぁあ…」
太く丸い切っ先が、まだ開き切っていない小さな蕾をこじ開けていく。
ルフィは自分の中に侵入してくるモノに怯え、助けを求めるようにローの体に縋りついた。
今ルフィを苛んでいるものがロー本人だというのに、その元凶に縋りついてくる様子はなんともいえず可愛くて仕方がない。
「や゙っやーーっ、トラ男ォ…、やだっ抜けよォ…!」
ローはルフィが嫌がるのも構わず、遠慮なくその狭い肉筒の中にズブズブと剛直を捻じ込んでいく。
「くっ…」
思わずローが呻いてしまうほどにルフィの中は狭かった。その入り口は今日はまだ小さな玩具を入れられただけで指でほぐすこともしていない。だというのにいきなり硬くて太いモノで押し広げられ犯されていくのだ。
「や゙っや゙ぁああア゙ア゙ッ、おっきぃのヤ゙ッや゙ぁあ゙あ゙」
ルフィが顔をくしゃくしゃにして泣き始める。
その頃にはローの怒張はもう根元に近いほとんどの部分まで内側に収まっていた。
ルフィがいくら嫌がろうとも馴らされた穴はいつも銜え込む大きさを覚えていて、キツいながらもローの怒張を嬉しそうに頬張る。
「あと少し…」
最後はルフィの腰をしっかりと抱き、肌同士がぶつかるほどの勢いをつけてパンッと杭を打ち込んだ。
「ンぁ゙んんっ…!」
いきなりぐちゅんっと奥を突かれ、感じきったようにルフィが気持ち良さそうな声を上げる。それが引き金になったのか、ルフィは泣きながらも無意識に小さく腰を揺らし始めた。
「すっげえキッツ…」
愛撫を施されていないルフィの内部は予想以上に締め付けられた。しかし一度味わうとクセになるような狭さだった。
「トラ男…トラ男ぉ…、おく、奥してぇ…ッ」
ルフィがもどかしそうに腰を揺らして快感をねだる。先ほど突かれた奥が疼いて我慢できなくなってしまったのだろう。
「奥がいいのか?」
揺れる腰に合わせるように、怒張を全てルフィの中に収めたままゆさゆさと腰を揺すり上げ軽く奥を突いてやる。
「あっあ…、アンンッ それ、好きぃ…ッ」
ルフィが気持ち良さそうに啼き声を上げ、再び可愛く乱れ始める。
このままでもローも充分気持ち良かったが、できればこの熟れた肉璧に包まれたっぷりと擦られたかった。
「麦わら屋、わりぃ…、動くぞ…」
念のため断りを入れ、一度入口まで剛直を引き抜く。
そして亀頭だけを銜えさせたまま、再び閉じそうになる内部をこじ開けるようズンッと一気に突き入れた。
「ア゙ひぃィイイ゙ッ…!」
硬い熱塊に狭い肉筒を激しく貫かれ、ルフィが驚愕したように叫び声を上げる。与えられた衝撃が強すぎて上手く快感を受け止めきれないらしく、大きく口を開けながら目の焦点を彷徨わせガクガクと全身を震わせていた。
「…、すっげ…」
しかしローはルフィの様子に構っていられる余裕はなかった。キツい中を目一杯擦り上げる感触は、それはもう天にも昇るほどの気持ち良さだったのだ。
もう一度入口まで引き抜き、今度はさっきよりも素早い動きで乱暴に突き上げてみる。
「ン゙や゙ぁ゙あ゙あ゙ああッ…!」
快感でヒクつく内部をズブリと串刺しにされ、ルフィがまた絶叫する。しかしその表情は完全にとろけ無理矢理に犯された尻穴は嬉しそうに収縮を繰り返した。ルフィが感じているのはもやは明白だった。
ルフィが嫌がっていないことがわかるとローはもう容赦しなかった。
「は…、っ…、」
腰を掴み直し本格的に律動を開始する。
「…ンッあんっ、トラ男っトラ男ぉぉ」
気持ち良さそうに腰を揺らしながらルフィが自分を呼ぶ。キスで応えてやりながらローはさらにペースを上げていった。
一度動き出すともう止められなかった。それほどまでにルフィの中は最高に気持ち良かった。
「あっぁぁ゙ア゙、ぁ゙ひっンああ゙ ア゙ッア゙ァァ…!」
まだほぐれ切っていない穴に剛直を出し入れされ、ルフィが感じ入ったように喘ぎまくる。
「クッ…、ぅ…」
ローは夢中で快感を味わいながら徐々に出し入れする動きを速め、その狭い筒を削掘するかのように太い杭でズコズコと広げていった。
「ア゙ァああ゙ッんヒッひんん゙っ! や゙ッやら゙ぁああア゙」
強烈なまでのピストン責めにルフィがボロボロ涙を零す。痛いからではない、気持ちが良すぎてたまらないからだ。
「ッ…すっげぇ可愛い…」
ローはルフィの可愛い泣き顔を見ながら尚も肉壺を擦り上げ、硬く太い怒張を馴染ませていく。
「やア゙ァァッ、あ゙ひッとらっぉ…ぁはッあンぁあん」
時々腰を回す動きも加えてやるとルフィの声に甘さが混じり、内壁が嬉しそうに吸い付いてくる。
「中はトロトロだな…」
締め付けはキツくはあるが、球体に掻き回され続けた肉は程よい柔らかさに仕上がっていた。
ローは休むことなくたぎった怒張を力強い動きで何度もルフィの中に叩きつける。
「あ゙ーっア゙ッ、ん゙ぁああ゙ッや゙ーーーっア゙ッァ」
もはやルフィは感じすぎて完全に理性を飛ばし、無意味な言葉を発するだけになっていた。
かなり長い時間焦らされた上に気が狂うほどの絶頂を極めさせられ、そしてとどめはこの削掘地獄だ。
「ン゙ぁっアァアアッ あ゙っあん゙ッやぁあ゙ーー」
目の焦点を失くし涙も涎も垂れ流しながら恍然として善がり声を上げ続けるルフィは、それはもう壮絶に可愛かった。
「はぁッ…」
極上の媚肉にたっぷりと擦り上げられた怒張が悲鳴を上げ始めた。もうこれ以上は持たないと判断し、ローは最後のスパートをかける。
イクことだけを考えルフィの中を一心不乱に突き荒らす。
「あ゙っあ゙ぁーーーっア゙ァんッら゙めッら゙め゙ぇええええ゙」
ルフィが顔を振り乱しながらガクガクと身体を震わせ始めた。
包まれた内壁が痙攣を起こし、絶頂がすぐそこまで迫ってきていることを知らせる。
「っ…、ハァ…ッ!」
ローはルフィのペニスのリングを外してやると、最後の一突きとばかりに激しく怒張を叩き込んだ。
「や゙ぁ゙あ゙ぁああア゙ア゙ッあ゙っあ゙ーーーッ…!!」
ルフィが泣き叫びながら絶頂を迎え、ペニスから勢いよく白濁を噴き上げる。快感にとろけきった顔で腰を揺らし、気持ち良さそうにぎゅうぎゅうと尻穴を締め付けてくる。
「ク ゥッ…、…!」
その締め付けといやらしすぎるルフィのイキ顔に触発され、ローの怒張も搾り取られるように欲望を吐き出した。
それは今までに味わったことがないほどに最高のエクスタシーだった。
ルフィが目を覚ました時、部屋は夕暮れに包まれていた。
すぐに、ああまた自分は意識を飛ばしてしまったのかと気付く。
ローと外出してから部屋に戻り、無理矢理に挿入されて気持ち良すぎて散々に泣かされたところまでは覚えている。そこからの記憶がまったくない。
ローとセックスをするのは好きだが、毎回気を失うほどに乱されてしまうのはどうかと思う。
「起きたか、麦わら屋」
ベッドの中でゴロゴロと微睡んでいると突然ローの声が部屋に響いた。
起き上がり声のした方を見ると、ローが大量に抱えていた紙袋をテーブルに並べているところだった。良い匂いのするそれは、ローが一度外出して買ってきた食べ物がたくさん入っているのだろう。
それまで特に空腹を意識していなかったルフィのお腹は、その匂いにつられたようにぐうっと鳴った。
「…無理をさせて悪かったな」
ローがベッドに腰をおろすと、慈しむように髪を撫でられた。
つい先刻までの情事のことを気にしているのだろう。
「別にトラ男が謝ることなんてなんもねえぞ?」
あれはお互いが承知の上で行った行為だ。行き過ぎたところもあったように思うが、本気で嫌だと思ったことは何もなかった。
「それに、…」
すげえ気持ち良かったし…
それを口には出さず、ルフィは無言で言葉を濁す。
「…」
ローがふっと笑う。
やっぱり自分の恋人は察しがいい。ルフィの言わんとすることをすぐに理解する。
「またしたくなったらいつでも言え」
さすがにそれはご勘弁願いたい。
そんなことばっかりしていたら本気で自分はマゾにでもなってしまいそうだ。
でもロー限定なら悪くないかな…と少しでも思ってしまった自分を全力で否定した。
「腹が減ったろう、メシにするか」
「あんなんじゃ全然足りねえぞトラ男!」
ルフィは心の奥に潜められたまだ気付くことのないその思いを打ち消すように、元気よくベッドから飛び降りた。
つづきたい