最近、光忠は夜になると部屋を出ていく。しかも毎日のように。今日もまた、光忠は「少しジョギングに行ってくるよ」と部屋を出て行った。
(毎日どこにジョギングに行ってんだ……?)
気にはなるが、面と向かって訊いても上手くはぐらかされるだけだった。
倶利伽羅が厠へ立ったある夜のこと――
審神者の部屋の前を通り過ぎると、中から聞き覚えのある声がした。
「あっ……あぁっ! 熱い、熱いです」
「熱いか? なに、火傷にはならんさ。もしなったとしても、それはそれで良いだろう?』
「あの子に……倶利伽羅に見つかったら……」
「あぁ、おまえは倶利伽羅と懇ろだったな」
何が行われているというのだろうか。
気になった倶利伽羅がそっと障子を細く開けて中を見ると、審神者の前に光忠が正座していた。
「!?」
その瞬間、審神者と目が合う。
(気付かれたか……っ)
「なぁ、光忠。もっと良く見えるように足を開いてはくれないか?」
「恥ずかしい、です」
「そう言わずに。足を崩せ」
ゆるゆると光忠が足を崩す。
「そうだ。良い子だ。可愛らしいな」
「ありがとう、ございます」
光忠が羞恥から涙を零す。
次の瞬間、倶利伽羅の目は光忠の股間に釘づけになった。
(なっ……)
屹立したモノの中に、極細の蝋燭が入れられ、その先端に火がつけられていたのだ。
次々と垂れる蝋で光忠の鈴口は塞がれ、モノはひくひくと切なげに震えていた。
「さて、今日はこのあたりにしようか光忠」
審神者が蝋燭の火を吹き消す。
「ご満足いただけましたか――?」
「あぁ。そうだ、光忠。これからはもうここに来なくとも良いぞ。そのかわり……」
審神者が光忠の耳元で何やら囁く。
光忠は目を見開いて「それはダメです」と首を振った。
「良いではないか。従えぬというのなら、俺にも考えがある。どうなっても良いのか?」
「ぐっ――……承知、しました」
「その蝋燭は自分で始末しろ。
そうそう、先ほど使った軟膏だが、そろそろ効いてくる頃だ」
審神者がくつくつと嗤う。
「おまえの体はもう、我慢などできぬだろうなぁ」
「何をしている」
堪らず倶利伽羅は障子を開け放った。
「大倶利伽羅よ、どうした」
「主人だろうがなんだろうが関係ない。光忠に何をした」
倶利伽羅の声は静かな怒気を孕んでいる。審神者はそれに動じることなく飄々と言った。
「なに、おまえを解刀しないことを条件に、光忠と取引をしただけだ」
「……下衆が」
「もう用は済んだ。俺は寝る。疾く去ね」
「ちっ」
倶利伽羅は光忠を抱きかかえると、できるだけ人目に付かないように部屋に戻った。
「くりちゃんに、みっともないところ見られちゃったなぁ……」
「気にするな。それより、何があったんだ」
「僕とくりちゃんが懇ろになってるって知った審神者は、くりちゃんを解刀しようとしたんだよ。
僕に侍らせるためにね。でも、僕はそれが厭だった。だから取引をしたんだ」
倶利伽羅の腕の中で光忠が涙を零す。
「ごめん――本当に、ごめん」
「もう、絶対こんなことはするな」
「ねぇ、こんな僕だけど、くりちゃんのこと好きでも良い?」
「…………」
倶利伽羅は何も言わない。
重い沈黙が部屋を支配する。
「どこまでされた。何をされた。どこに触られた」
静かに倶利伽羅が口を開く。
「俺が、全部上書きする」
次の瞬間、倶利伽羅は光忠を押し倒し、噛み付くような口付けをした。息も出来なくなるほどに舌を絡ませ、吸い、上あごを舌でくすぐる。それだけで光忠の体は発情した。
審神者にされる口吸いとは全く別な口付け。審神者に触られることには嫌悪感しか無かったが、今は違う。
「ちょ、激し、いよ」
喉に歯を立て、鎖骨に噛み付き、次々に歯型を残していく。
「くりちゃん、くりちゃん!」
「黙ってろ」
光忠を真っ直ぐに見る倶利伽羅の目線は雄のそれだった。
思わず光忠が口をつぐむと、脇腹を噛まれる。くっきりと歯形が付いたことを確認し、倶利伽羅は口を離した。
「なんだよ、これ」
中に蝋燭を入れられたままの光忠自身はまだ芯を持ったままだ。
「こんなとこに蝋燭入れられて……感じていたのか」
「ち、ちが……っ」
「抜いてやる」
「待って!」
ずるりと一気に蝋燭が引き抜かれる。
「だめ、だめだよ、見ないで……! やだ!」
引き抜かれた瞬間、光忠のモノから熱い液体が溢れだした。
びちゃびちゃと派手な音を立てて布団を汚す尿を必死に抑えようと、光忠が手を添える。しかし、溢れてくる尿は止まらない。
「だから、駄目だって言ったのに……こんな僕、かっこ悪い。最悪だ……」
大粒の涙を零す光忠に倶利伽羅が口付ける。
「また栓をしておくか?」
「え……?」
「ほら」
まだ固さを失っていない光忠自身に手を添えると、倶利伽羅は先ほどまで入っていた蝋燭を再び光忠の中に埋め込んだ。それだけではない。何度かつぷつぷと出し入れをしたり、回したりする。
「はっ、すごいな。よほど開発されたんだな」
「だめ、だめだよ、くりちゃん、だめ」
光忠は抵抗するが、徐々にその抵抗の声は弱くなってくる。代わって、甘ったるい声を漏らし始めた。
「んぅ、ぁ、だめ……は、ぁ……きもち、ぃ」
「気持ちいいのか?」
「う、ん。奥まで入れられると、すごく」
「そういえば、審神者が軟膏とか言っていたな」
「媚薬、だと思う。体が火照ってたまらないんだ……くりちゃん、たすけて」
潤んだ目で見つめながら、光忠が倶利伽羅をそっと抱きしめる。
「もうアイツのところには一人で行くな」
「うん」
「光忠は俺のものだ」
「うん」
倶利伽羅は手早く服を脱ぐと、光忠の後孔を解し始めた。
「解さなくて良いから、早く、早く欲しい」
「何がほしいんだよ」
「くりちゃんの……大きいの……。
中がじんじんして、我慢できない。早く掻きまわして」
「くそっ――」
倶利伽羅は一気に光忠の中に押し入ると、がむしゃらに腰を振った。
「は、ァ、んっん゛っ! すご、すごい! 僕の中、いっぱいになってる!」
蕩けた顔で光忠も腰を使い始める。
それだけではない。自らに挿入れられた蝋燭を抜き差ししながら、空いている手で胸の飾りを弄い始めた。
「いつからこんなに淫乱になったんだよ……っ!」
「あー! だめっ、そこは、だめっ!」
「今あんたを抱いてるのは誰だ」
「く、くりちゃ……廣光、廣光」
「名前呼んで締め付けるとか……どうなってんだよ!」
気持ちいい、気持ちいいと繰り返す光忠の喉元に噛み付くと、倶利伽羅は光忠の中で達した。
「あ……すごい、ドクドクいってる……あつ、い」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ――」
光忠の顎を掴んで貪るような接吻をすると、光忠は精を放つことなく達した。
「ねぇ、見てよこの歯型。かっこ悪い……」
その後何度となく交わって、お互い気を失うように布団に倒れ込んだ後、光忠は自らの腕に付いた歯形を見て苦笑した。
「その噛み癖、なんとかしないとね」
「うるさい。それより、もう俺のそばから離れるなよ」
倶利伽羅が後ろから光忠を抱きしめる。
光忠は倶利伽羅の髪を撫でながら、そのこめかみに口付けた。
(毎日どこにジョギングに行ってんだ……?)
気にはなるが、面と向かって訊いても上手くはぐらかされるだけだった。
倶利伽羅が厠へ立ったある夜のこと――
審神者の部屋の前を通り過ぎると、中から聞き覚えのある声がした。
「あっ……あぁっ! 熱い、熱いです」
「熱いか? なに、火傷にはならんさ。もしなったとしても、それはそれで良いだろう?』
「あの子に……倶利伽羅に見つかったら……」
「あぁ、おまえは倶利伽羅と懇ろだったな」
何が行われているというのだろうか。
気になった倶利伽羅がそっと障子を細く開けて中を見ると、審神者の前に光忠が正座していた。
「!?」
その瞬間、審神者と目が合う。
(気付かれたか……っ)
「なぁ、光忠。もっと良く見えるように足を開いてはくれないか?」
「恥ずかしい、です」
「そう言わずに。足を崩せ」
ゆるゆると光忠が足を崩す。
「そうだ。良い子だ。可愛らしいな」
「ありがとう、ございます」
光忠が羞恥から涙を零す。
次の瞬間、倶利伽羅の目は光忠の股間に釘づけになった。
(なっ……)
屹立したモノの中に、極細の蝋燭が入れられ、その先端に火がつけられていたのだ。
次々と垂れる蝋で光忠の鈴口は塞がれ、モノはひくひくと切なげに震えていた。
「さて、今日はこのあたりにしようか光忠」
審神者が蝋燭の火を吹き消す。
「ご満足いただけましたか――?」
「あぁ。そうだ、光忠。これからはもうここに来なくとも良いぞ。そのかわり……」
審神者が光忠の耳元で何やら囁く。
光忠は目を見開いて「それはダメです」と首を振った。
「良いではないか。従えぬというのなら、俺にも考えがある。どうなっても良いのか?」
「ぐっ――……承知、しました」
「その蝋燭は自分で始末しろ。
そうそう、先ほど使った軟膏だが、そろそろ効いてくる頃だ」
審神者がくつくつと嗤う。
「おまえの体はもう、我慢などできぬだろうなぁ」
「何をしている」
堪らず倶利伽羅は障子を開け放った。
「大倶利伽羅よ、どうした」
「主人だろうがなんだろうが関係ない。光忠に何をした」
倶利伽羅の声は静かな怒気を孕んでいる。審神者はそれに動じることなく飄々と言った。
「なに、おまえを解刀しないことを条件に、光忠と取引をしただけだ」
「……下衆が」
「もう用は済んだ。俺は寝る。疾く去ね」
「ちっ」
倶利伽羅は光忠を抱きかかえると、できるだけ人目に付かないように部屋に戻った。
「くりちゃんに、みっともないところ見られちゃったなぁ……」
「気にするな。それより、何があったんだ」
「僕とくりちゃんが懇ろになってるって知った審神者は、くりちゃんを解刀しようとしたんだよ。
僕に侍らせるためにね。でも、僕はそれが厭だった。だから取引をしたんだ」
倶利伽羅の腕の中で光忠が涙を零す。
「ごめん――本当に、ごめん」
「もう、絶対こんなことはするな」
「ねぇ、こんな僕だけど、くりちゃんのこと好きでも良い?」
「…………」
倶利伽羅は何も言わない。
重い沈黙が部屋を支配する。
「どこまでされた。何をされた。どこに触られた」
静かに倶利伽羅が口を開く。
「俺が、全部上書きする」
次の瞬間、倶利伽羅は光忠を押し倒し、噛み付くような口付けをした。息も出来なくなるほどに舌を絡ませ、吸い、上あごを舌でくすぐる。それだけで光忠の体は発情した。
審神者にされる口吸いとは全く別な口付け。審神者に触られることには嫌悪感しか無かったが、今は違う。
「ちょ、激し、いよ」
喉に歯を立て、鎖骨に噛み付き、次々に歯型を残していく。
「くりちゃん、くりちゃん!」
「黙ってろ」
光忠を真っ直ぐに見る倶利伽羅の目線は雄のそれだった。
思わず光忠が口をつぐむと、脇腹を噛まれる。くっきりと歯形が付いたことを確認し、倶利伽羅は口を離した。
「なんだよ、これ」
中に蝋燭を入れられたままの光忠自身はまだ芯を持ったままだ。
「こんなとこに蝋燭入れられて……感じていたのか」
「ち、ちが……っ」
「抜いてやる」
「待って!」
ずるりと一気に蝋燭が引き抜かれる。
「だめ、だめだよ、見ないで……! やだ!」
引き抜かれた瞬間、光忠のモノから熱い液体が溢れだした。
びちゃびちゃと派手な音を立てて布団を汚す尿を必死に抑えようと、光忠が手を添える。しかし、溢れてくる尿は止まらない。
「だから、駄目だって言ったのに……こんな僕、かっこ悪い。最悪だ……」
大粒の涙を零す光忠に倶利伽羅が口付ける。
「また栓をしておくか?」
「え……?」
「ほら」
まだ固さを失っていない光忠自身に手を添えると、倶利伽羅は先ほどまで入っていた蝋燭を再び光忠の中に埋め込んだ。それだけではない。何度かつぷつぷと出し入れをしたり、回したりする。
「はっ、すごいな。よほど開発されたんだな」
「だめ、だめだよ、くりちゃん、だめ」
光忠は抵抗するが、徐々にその抵抗の声は弱くなってくる。代わって、甘ったるい声を漏らし始めた。
「んぅ、ぁ、だめ……は、ぁ……きもち、ぃ」
「気持ちいいのか?」
「う、ん。奥まで入れられると、すごく」
「そういえば、審神者が軟膏とか言っていたな」
「媚薬、だと思う。体が火照ってたまらないんだ……くりちゃん、たすけて」
潤んだ目で見つめながら、光忠が倶利伽羅をそっと抱きしめる。
「もうアイツのところには一人で行くな」
「うん」
「光忠は俺のものだ」
「うん」
倶利伽羅は手早く服を脱ぐと、光忠の後孔を解し始めた。
「解さなくて良いから、早く、早く欲しい」
「何がほしいんだよ」
「くりちゃんの……大きいの……。
中がじんじんして、我慢できない。早く掻きまわして」
「くそっ――」
倶利伽羅は一気に光忠の中に押し入ると、がむしゃらに腰を振った。
「は、ァ、んっん゛っ! すご、すごい! 僕の中、いっぱいになってる!」
蕩けた顔で光忠も腰を使い始める。
それだけではない。自らに挿入れられた蝋燭を抜き差ししながら、空いている手で胸の飾りを弄い始めた。
「いつからこんなに淫乱になったんだよ……っ!」
「あー! だめっ、そこは、だめっ!」
「今あんたを抱いてるのは誰だ」
「く、くりちゃ……廣光、廣光」
「名前呼んで締め付けるとか……どうなってんだよ!」
気持ちいい、気持ちいいと繰り返す光忠の喉元に噛み付くと、倶利伽羅は光忠の中で達した。
「あ……すごい、ドクドクいってる……あつ、い」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ――」
光忠の顎を掴んで貪るような接吻をすると、光忠は精を放つことなく達した。
「ねぇ、見てよこの歯型。かっこ悪い……」
その後何度となく交わって、お互い気を失うように布団に倒れ込んだ後、光忠は自らの腕に付いた歯形を見て苦笑した。
「その噛み癖、なんとかしないとね」
「うるさい。それより、もう俺のそばから離れるなよ」
倶利伽羅が後ろから光忠を抱きしめる。
光忠は倶利伽羅の髪を撫でながら、そのこめかみに口付けた。
名無しのマンティス
2015-05-15 14:02:30
ありがとうございます!
by じょたすけ 2015-05-15 14:17:00